豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

"Pyrrha" wife of Deucalion

2018年05月23日 | 今日の美女
 この Deucalion デウカリオンの妻 Pyrrha ピュラという女性は、いわば能狂言のシテツレ的存在で神話の中で彼女だけの単独行為が語られることはなくデウカリオンの行動とともに語られるので、絵画もその形で二人一緒に描かれたものばかりである。

 そのデウカリオンは人類に火をもたらしたプロメテウスの息子(子孫)で、旧約聖書のノアと似た話の主人公である。
 人類は黄金の時代の純真さを失って次第に堕落していった。それを怒ったゼウスが弟ポセイドンとともに大洪水をおこし人類を滅亡させる。
 そして信心深い正しい二人だけがやっと生き残っていることを知って洪水を止める指示をだす。それが最初の絵である。

  

 荒れ果てた世界に生き残り途方に暮れた二人は神殿を見付けて祈る。すると「振り向くことなく石を後ろに投げよ」という神託が下る。
 その通りにすると、石は人間に変化して新しい人間が沢山出来ていったのだった。
 何時も述べるように、時間差の有る複数の場面を同一画面に表現している絵が多くあるのに要注意。 
  


  

     Giovanni Benedetto Castiglione                           Giovanni Maria Bottalla
  




     Peter Paul Rubens


 ピュラだけが描かれた画があったが、この絵は横長の右半分だけなのではないか。
  


  
 


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