2月2日に行ってみた、上野公園内にある 『国立科学博物館』見学記の続きです
トップの写真は何だと思いますか?写真撮影が許されていましたので、何枚か記録に得てきましたが、この1枚だけUPします。
これは、金属みたいに見えますが、実は・・・22500倍に顕微鏡で拡大された、「珪藻」の微化石
という生き物です
「藻」ですよーこんなに幾何学的な姿なんて~
これ、日本の下町職人企業さんが作る、例えば`真円’ とかに匹敵する・・・というか、努力と技術で人間が作り出す機械より、いとも簡単に生まれてしまうこの精巧な生き物のほうが、すごいなー
と思いますよ。やっぱり、神様が作ったのか
と、多くの科学者が結論付けちゃうのもわかりますねー
お良しは、目的だった 『世界遺産ラスコー展』を見た後、常設展示室の、`地球館’ の地下3階から地上1階まで見学しました
地球館では、地球の生命の誕生から順を追って、様々なものが展示されています。地下3階の最初は、「原子」の説明から始まります。
写真の「珪藻」は、その地球の誕生からまもなく・・・といっても、何十億年と経っているんだけれども・・・最初の方に登場する展示物です。最初の頃の生物について、お良しが驚いたことを書き記します。
まずは、海から陸上に生物が進出したときのこと。そういえば、あたりまえのことだなぁ・・・と思ったのが
「陸に上がるということは、1、紫外線を遮るオゾン層ができたという環境が整った。2、乾燥から身を守る丈夫な表皮が必要。3、ガス交換装置が必要(葉っぱの裏の、なんていったけ?あの穴とかです。)4、水分・養分の通過道が必要。5、重力から体を支える体勢が必要。」 ということです。
たしかにそうですよねー。うんうん。
そして、生命が繫栄してきた過程では、なんとこれまで5回もの「大量絶滅」を繰り返してきたそうなんです
大量絶滅は、絶滅と進化を促す地球環境だということです。
古生代末の2億5000万年前に、超大陸パンゲアを分裂させた、激しい火山活動と海洋の酸欠事件があり、これが史上最大の大量絶滅だったそうです。でも、かならず、生き残った生物がいて、彼らがその後、ぶわーっと繫栄していくのだそうです。
6500万年前の白亜紀末には、地球への小天体の衝突による地球規模の寒冷化が進み、大量絶滅が起きたそうです。
こんなことが研究によりわかっているなんて、
写真や模型や化石標本で、いろーーーーーーんな生き物が展示されていますが、昔の生き物って、なぁーんであんなに でっかい のでしょうか? 「大きい」という言葉よりも、綺麗な言葉ではありませんが、「でっかい」さらには 「でっけぇーーー!!」という言葉のほうが当てはまります。なんなんだこりゃぁーーー ですよ。魚の頭がありましたが、お良しの頭を一飲みにする大きさの口をしています。歯も、ギザギザで怖いし・・・
恐竜はもちろん、恐竜絶滅後に繫栄した大型の哺乳類も、お良しの頭上に、お腹も肩も首も頭も、どっかーーん と、そびえたっています。
おもわず、そこかしこにいてくれる、展示物に詳しい係りの人に質問しちゃったもん。「こーんなに大きく育つには、よほど大地に栄養があったのでしょうねぇ?」と。そうしたら、お答えは、「巨大化する必要があったのは、一つには外敵から身を守る手段だったんですよ。」ですって。そうかぁー・・・、なるほどねぇ・・・。それにしても、植物だけ食べて、あんなにでかくなったなんて、なんという体の仕組みでしょう。
午後2時、地下2階だったかな?「人類の出現と進化」のコーナーで、たぶん退職した学芸員さんとかだと思いますが、男性の係りの方が、3Dプリンターで作られた、原人・旧人・新人・現代人の頭蓋骨を見せてくれながら、進化について「5分間解説」をしてくれました。
頭蓋骨の盛り上がりの違いから、脳の発達がわかりました。ここには、原人で アフリカで発見された女性ルーシーちゃん(あ、背が低くても成人女性だから、ちゃんづけはイケナイね)ルーシーさん、旧人の少年(といっても、お良しより背が高い)、新人であるネアンデルタール人の成人男性(がっしりした体格の、毛皮を着て手に槍を持っている、毛深いオジサン)の実物大の人形が立っています。
係りの人 「ネアンデルタール人なんて、こんなにがっしりした姿なのに、絶滅してしまったんですからね。不思議ですね。やっぱり、脳が発達して知能が高くなり、いろいろなことができるようになる必要があったのです。でも、脳の体積が大きいから良い、とういうわけでもないのです。今の私たちより、体に対して、脳の体積が大きかった人類もいたのです。」
うーん もし、人類の脳(平均2kg)の割合を、地球上最大生物 シロナガスクジラにあてはめてみると、脳の重さは2600キロ
になるそうです。今の人間が、いかに脳が発達しているか、です。その脳の、すべての部分を使っているわけではないのですからねぇ・・・
もったいないから、お良しも、もっといろんなことにチャレンジしようっと
・・・もとい。
係りの人 「科学者の中には、今、もう6回目の大量絶滅が始まっている、と言っている人もいるのです。地球の温暖化とかね。でも、人類は、なんとか生き残ろうと工夫するでしょうけどね。」ですって。それって、ひょっとしたら、人類がスイッチを入れちゃったのではないか・・・と、質問しようかと思いましたけれど、言葉が出ませんでした。`何とか生き残ろうと・・・’って、生物的にですかね?それとも、脳で考えるのですかね?
もうひとつ。
面白い試みが行われているようです。それは、古代人が、いかにして海を渡ったか
という実験です。「3万年前の航海」というプロジェクトです。植物で編み上げた小舟に8人ぐらいが乗って、艪で漕いで、潮の流れに乗って、海の向こうの新たな陸地を目指すというものです
帆はありませんよ。
日本列島へは、北の北海道は陸続きでしたが(25000年前渡来)、対馬ルート(38000年前渡来)と沖縄ルート(35000年前渡来)は、海上からだったということです。 たとえば、南太平洋の島々にも、人が住んでいるでしょう。なんとなーく、南太平洋のみなさんは、お顔が似ていますよねぇ。
ちゃんとした船がそばについて、古代の船で海を渡る再現実験をしているようです。その費用を、科学博物館では、寄付を募っていました。
最後に・・・。人類の展示の中で、解説板に次のような内容が書かれていました。
「人類は、現在、研究者の間では、`人種’ という言い方、区分の仕方はしていません。おおまかに、アメリカ・アジア・ヨーロッパ・アフリカなどという、棲んでいる場所で分けています。これは、差別を防ぐためです。」
「人種の壁」。白人とか有色人種とか、ユダヤ人とか、暗黒の歴史がありますよね。
ちょっと、脇道に、また それそうですが、お良しが好きな、この米国人歌手 ファレル・ウィリアムスの『HAPPY』という曲。公式ミュージックビデオには、さまざまな市井の人が次々に登場してきます。もう3年も前の曲なのに、2017年2月の現在、9億2千万人以上の人がこのユーチューブを見ています。
一応、日本語訳がついている方も・・・ ファレル・ウィリアムス HAPPY 日本語訳付き
まさに、お良し、今こんなキブン
現代人のふるさとは、遠く400万年前のアフリカで一緒です
地球館の最上階には、おもにアフリカのサバンナに生息している動物を中心に、鳥と哺乳類の実物剥製がずらーっと並んでいます。高いところ、透明な、たぶん強化してあるアクリル板の下に、つまり、立っている見学者の足の下に、動物が並んでいたりして、すごい迫力の広ーい展示室です ここだけは、以前見たことがあるお良しです。途中の階の、昆虫やら海洋生物やらの展示室はまだ見たことがないので、ラスコー展の後に開催される、『大英自然史 博物館展』を見に行くときに、見学してこようと考えています。
その前に、来る2月11日(土)、横須賀市自然・人文博物館の、自然史展示室の解説見学(午後2時から)に行ってこようと思っています。お良し、2月は博物館月間になりそうです。