2019年9月に関東地方を襲った台風15号。特に、進路の東側の直撃を受けて被害が甚大だったのが千葉県です。
私の主人のいとこが南房総で農業を営んでいまして、一時 まったく連絡が取れない状況に陥り、心底 心配しました。命は大丈夫でしたが、自宅も周辺も 今現在も厳しい状況だそうです。
そんな中、お忙しいのを承知でちょっとお見舞いに行ってきました。
東京湾フェリーで三浦半島から渡っていくのですが、前日の大風の影響が残り、東京湾の南は波が高めの状況でした。
久里浜港に立っていらっしゃる 航海安全の仏様「みなと地蔵」様にお詣りして・・・。
フェリーに乗ります。9:40発の便は「しらはま丸」でした。
よろしくお願いします。
「定刻通りに出航しました」の、船長さんの声が・・・。
冬の晴天時には富士山が良く見えることが多いです。
およそ40分で千葉県に着きます。
海上はうねりがあり、見ていて怖いです・・・。
フェリーが着く港は「金谷港」、千葉県富津市金谷の町を歩いてみました。
路傍の石像には貝殻があがっています。
そんな町中の家々を目にして、驚きました。
ブルーシートもかけずに、瓦もないまま暮らしていらっしゃる!
私が昔から目にしていた、古くても立派な民家(左)、最近はカフェみたいになっていましたが、上の部分がまるで包帯がまかれているような姿になっています。
屋根に乗っているのは、まさか漁港から飛ばされてきた投網ですか!?
その漁港の前の家は、重しで屋根を留めています。住んでいらっしゃらないようです。
地域の防災拠点も、このような感じに・・・。
途中、郵便局とお肉屋さんに立ち寄り、用足しついでにお話を伺ってみました。
郵便局員さんも「怖かったです、もっと南の方がたいへんみたいです」と、話していました。
お肉屋さんは、私はよく行くお店です。なんでも美味しいのです。南房総のおみやげは、最近は地元の普通の商店のものを買って夕飯に食べたりしています!
ここでご主人さまから貴重なお話を聞くことができました!それは・・・
笹生精肉店 松葉屋さんのご主人 台風の後 店に来たら、もう屋根は抜けちゃって雨水が天井から ボタボタすごいし、陽気が暑かったから3日でカビが生えちゃった! 停電で肉を冷やす冷蔵庫が使えないから、みーんな この焼き豚にして みんなに配っちゃったんです、肉を腐らせるわけにはいかないから、もったいないし。
お良し → えーっ! それはみなさんに喜ばれましたでしょうね、でも損害ですね。断水も続きましたよね、お水はどうされたのですか?
御主人様 損害じゃないですよ、肉を腐らせるわけにいかないから、しょうがないもんねぇ・・・。食べてもらったほうがいいんですよ!
水はね、そこのガス屋さんが鋸山から引いてある水があるからね。大丈夫。
これをお読みくださっているみなさま。房総の人々は こうやって当面、しのいでいたのですねー・・・。
お察しください。
それから「金谷漁港」へ行ってみました。
外海は波が高いですが、防波堤で囲まれた港内は守られているようです。
カメラを向けることははばかられましたが、港の施設・建物は まだまだ悲惨な姿に見えました。テレビ報道を見た時、漁港の施設は冷却装置の故障と停電で 海産物が冷やせないと言っていました。
実は、私はこの台風が襲う1か月前に ここを訪れていました。その時の`夏の南房総の漁港’ の明るい雰囲気にしみじみ浸っていたのです。なので、今回の静けさにちょっと複雑な気持ちになりました。泣けてきちゃった、といいますか……、なにか……。
もう、あんな台風はやめてほしい。今年も来るのかなぁ? 他人事じゃないですよね。
三浦半島からもよく見える、南房総の特徴的な山「鋸山(のこぎりやま)」。
ギザギザした山頂の姿は、石切り場だったからです。山の下に並んでいるのが金谷の町です。
金谷港からは、波しぶきの向こうに・・・
伊豆大島
富士山
金谷に鎮座する神様「諏訪神社」、神様 どうかお守りください・・・。
今回はここまでです。このあと、2019年8月に訪れた時の、美しい金谷の様子を書きたいと思います。記事にアップしようとしていた時に台風被害に遭ったので、わたしのお気楽探訪記は控えていました。
それでは、また次回へつづけます。
★今回、焼き豚の他に買ってきたもの ↓ フェリーターミナルにて、地元の野菜