ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Farthest Shore 読書 (10)

2006-06-27 00:28:10 | ゲド戦記・Le Guin
The Children of the Open Sea
1巻のEarthseaでは,魔法使いはどこへ行ってもそれなりの歓迎を受けていたようですが,そこからたった30年?(翻訳版では随分お年を召した話し方をしているようですが,この時Gedはまだ40代半ば~50才前後かと‥)で随分世の中変わっちゃいましたねぇ。Le Guinさんが子供の時と,40才位になった時とは,やっぱりその位のギャップが‥あったのでしょうか。

それはそうと,ファンタジーにはいろいろ「お約束」があるわけですが,この章はある意味典型的なお約束シーンですね。しかしこういうシーン,○○であればあるほど,次に来るものが怖い!

ここに住んでいる人達は,スゴイ所に住んでますね。まるでSFの世界です。そう言えば,Le GuinさんはSFのオーソリティでもあるんですよね。

ここのGedを見ていたら,ふと,ポタを思い出してしまいました。J.K.ローリングさんはゲド戦記読んだ事あるのでしょうか? ダンブルドア先生が何故人を信じられるのか,わかったような気がしてきてしまいました。


The Farthest Shore 読書 (9)

2006-06-23 21:41:05 | ゲド戦記・Le Guin
The Madman
今週はMoMEにかまけていて(笑),こちらがおろそかになってしまいました。そんなに長い話ではないのですが,映画公開まであと1ヶ月,油断は禁物です。

物語は半分を過ぎ,起承転結の転に入った所でしょうか。

この辺りでようやく,何故映画の予告編で,Arrenは心に影を持っているというような事を言っていたのか,わかってきました。(もしかして,鈍い?(^^;)) →いや,映画は一応3巻ベースとなっていますが,ひょっとして1巻~3巻の話が合体されているのでは?とずっと疑っていたんですよ。(それって例のドラマのトラウマかも(^^;)) でもまあ,もちろん,説明が必要な事もあるでしょうから,1巻2巻の話が入ってくるという事は,どっちみちアリなのでしょうが。

前にも書いたでしょうか。物語のゴールという点については,1巻はいろいろ引っ張られはしましたが,とにかくどういう事になりそうかは,早いうちにだいたいわかるし,2巻はかなり判り易いですが,3巻はホントに予想しにくいです。でもここでようやく,方向が少し見えてきたような気がします。

転に入ったという事で,いきなり大事件発生。ところが実は,私はその大事件の発生の瞬間を読み逃してしまいました。気が付くといきなり,「え~~っ?!」な事になっていたので,慌てて2ページも遡ったんですよ。(笑) でっ,読み逃しの発端は,"row"を"low"と取り違えた所,だったんですねー!(爆) (こりゃいつになったらTOEIC900点達成できるのやら(笑))

ところで話は全く代わりますが,ガイジンに「ゲド戦記読んでる?」ってどうやって訊いたらいいもんか,結構難しいんですよ。ポタはまんまHarry Potterだし,指輪は邦題と原題がちょっと違いますがThe Lord of the Ringsで,ナルニアはNarniaで,もちろん通じますが,ゲド戦記は英語でどう言うか? ちなみに「ゲド戦記」という言葉の英語に相当するタイトルはありませんし。で,さらに困った事に,シリーズで統一したタイトルが付いているわけでもありません。本の後ろに"The Earthsea Cycle"と書いてあるので,これが使えそうですが,試しに使ってみたら,その人(アイルランド人)は知らないと言っていましたねぇ(汗)

そう言われてみると,ゲド戦記って果たしてアメリカと日本以外の国で知られているのか?という心配もあります。(もっとも,去年シンガポールで例のドラマのVCDを売っているのを見たので,まあアジア圏には知られている可能性は高いですが‥‥)


The Farthest Shore 読書 (8)

2006-06-16 22:18:39 | ゲド戦記・Le Guin
Lorbanery (2)
最近は昼休みにHoME,夕方の休み時間にこちら,と読み分けています。しかし,HoMEは所詮下書きとメモと解説の山です。余計な推測やら文学的味付けは,一切なし。(いやそれはそれで大いにメリットはあるのですが(笑)) ついつい比較してしまう,Le Guinさんの文章は,本当~に流れるように美しいっ。

さて,最初からそういう傾向はあったのですが,最近ますます,Arrenの考えや態度がハナについてきましたねぇ。(もう~,そんな所で偉大な魔法使いが魔法使って人間を凝らしたりしないよっ;) でもこれも計画のうちなのかな。まるで5巻のハリー・ポッターです。それに対するGedも,やはり5巻辺りのダンブルドア先生を思い出させます。ただ,1巻の,若くて傲慢だったGedを思えば,とても不思議な感じ。


The Farthest Shore 読書 (7)

2006-06-13 00:02:32 | ゲド戦記・Le Guin
Lorbanery (1)
緑の島に住む人達は絹織物を営んでいたが,蚕を食べる蝙蝠を殺したりしない。自分達は蚕で生活しているのだから,蝙蝠にも蚕を食べる権利があると言う。
For if human beings live off the worms, they say, surely small bats have the right to do so.
しかしこんな素敵なモットーを持っているにしては‥‥な,島の人達。

突然theeとかthyとか言い出す女性。日本語では汝とか訳されますが,確かに偉い人やもったいぶった人が,目下の人に使うのをよく目撃します。でも,LOTRの原書では,好きな人や近しい人に使うという使い方もありましたね。


The Farthest Shore 読書 (6)

2006-06-10 00:50:44 | ゲド戦記・Le Guin
Sea Dreams
別件で忙しくて(汗)ちょっとこのブログの更新をサボっておりました。

思えば2巻は,ある程度先が予測できたのですが,3巻は,3章目辺りで伏線とおぼしきセリフはあったけれども,結局何ができれば終わりなのか,まだ見当もつかず,そういう意味でも読むのはちょっと難しいですね。

この辺りを読んでいて気付く事と言えば,日本語では,人の名前を繰り返し口に出しても,文章に書いても構いませんが,英語はそれがよほどお嫌い(笑)なようで,Gedの呼び方は,主にはSparrowhawkなのですが,The Archmage,The Mage,Hawk,the other,など,いろいろ使われていますね。もちろん本名であるGedを使ったのは,この巻ではまだ1回あったかなかったか。。

映画は7月29日上映開始という事ですが,どうやら観に行けるのは8月に入ってからになりそうかなあ。

2巻からうすうす感じていたのですが,何故ゲド戦記がハリポタよりレベルの高いファンタジーに見えるか,って言うとやや語弊がありますが(^^;),‥えーと,何故レベルが高いと考える人が多いのか,理由がわかってきました。Gedが巻ごとに年を重ね,成長している姿を見れるという事と,読んでいるいる人の年齢によって,感情移入できるキャラクタが変わる事ですね。若いうちに読むと,おそらく,1巻から,Ged,Tenar,Arren,‥と見ていくのでしょうが,年を取ってから読むと,2巻,3巻(4巻以降も?)のGedにはっとする,という事もありそうですね。


The Farthest Shore 読書 (5)

2006-06-04 14:53:28 | ゲド戦記・Le Guin
Magelight (2)
スタジオジブリの公式HPによると,映画「ゲド戦記」の公開日が7月29日に正式決定したそうです。

さて,原作はどこまで読むべきか。噂によれば,4巻も視野に入っているという事なので,もし原作を読んで準備万端整えるなら,4巻まで読まなくてはいけないという事なのですが,どうもダ・ヴィンチ・コードの経験(笑)から,原作はクライマックスの直前で一旦止め,そこで映画を観に行くというテクニックもある事を知り,どちらを取ろうか,お悩み中。

ただねえ,ここだけの話(笑)ですが,実は私は既に,原作の重要なネタバレを踏んでしまったのよ。(汗) やっぱし最低3巻は読んでから映画に挑戦になりそうかなあ。。。

で,この章の感想。
独特なモラル感ですね。あるがままに任せる,何物にも縛らるべきではないという考え方に,アメリカ先住民族の影響が感じられますね。

アメリカ先住民族と言えば,ここでにわかに思い出したのですが「カッコーの巣の上で」の話。物語の語り手である,Chief Bromdenのお父さんは,「山の上の1番高い松の木」という意味のTee Ah Millatoonaという名前を持つ偉大な酋長だったのですが,白人の奥さんとの間に生まれた息子には,社会保障を受け易くする為に,町へ出た時には奥さんの姓であるBromdenと名乗れ,と言ったそうです。この事,及び,お父さんはそのたった1つの名前しか持ってなかったと言っている事から判断すると,どうやら彼は,Bromdenの他に,お父さんの付けた「本当の名前」を持っていたようですね。。!

‥‥そうだ,Earthseaの人達が,通称の他に本当の名前を持っているというのは,もしかすると,アメリカ先住民族の人達の,この習慣から来ているのかも~! しかも本当の名前の意味が「山の上の1番高い松の木」とか,Earthseaの人達の名前の付け方と,ちょっと似ていますよね。

そう言えば,3巻のGedってなんか,カッコーでChief Bromdenの目を通して断片的に描かれているだけなんですけど,Tee Ah Millatoonaさんを思い出させるような所もあるんですよ。

前の読書の経験って,どんどん次の読書の理解につながるんですね~,という事をまたまた発見したのでした!


The Farthest Shore 読書 (4)

2006-06-03 02:13:59 | ゲド戦記・Le Guin
Magelight (1)
一瞬,またカッコーを思い出しました。あの小説の語り手のように,想像のシーンなのかな,と,思いましたが,どうやら,現実の出来事の様子。どうもやはり語学力の不足か,一瞬の油断であっという間に置いて行かれますね~(汗)それにしても,2巻はかなり読み易かったので,そういう意味でも油断していました。やっぱしこれはちょっと手ごわい物語です。

ここで,予告編のシーンの一つを確認。‥おっと,いけませんねぇ。映画の予告編にイメージ引き摺られているなあ。。

ところで,前のこの記事でジブリ版の予告編のボディコピーが原作と微妙に違う,と,申しましたが,さらに他の媒体を見ると,そちらは原作に忠実。しかしやはり,実際の映画を観て確認するしかないのでしょうね。


The Farthest Shore 読書 (3)

2006-06-01 09:42:39 | ゲド戦記・Le Guin
Hort Town (2)
ようやくこの章を読み終わりました。で,ホントに長い章です。読み終わったら,量的に起承転結の起が終り。

2巻は比較的読み易かったのですが,3巻この辺りは,気が付くと,結構わからない単語があります。1ページに4つ位はコンスタントにあったかな。さっそく単語帳に登録です。

予告編に「ウサギ」という名前の人がいますが,Hareがそうなのでしょうかね。でも,Hareは,かつてハンサムで,高潔な魔法使いだった事が示唆されてますが,ジブリアニメ版の「ウサギ」には,なんかそういう面影は感じられませんですねえ。。

‥う~ん,そう来たか。何か思っていたより厳しい話になりそうです。

ジブリ版の予告編のボディコピーを見ていて,ふと気が付いたのですが。そのまま取ると,何か話の順番が原作と微妙に違っているような気がします。「あれれ? ‥改変か?」 実際,予告編の中にも,それを示唆するようなシーンもありますし。。。まあ,映画を観て確認するしかないのでしょうが。

そうだとすると,「ある人生」「する人生」が入るタイミングがちょっと違うのかな?(このセリフは絶対入ってくると思うのですが。。)


ゲド戦記コーナーができていた

2006-05-30 22:36:19 | ゲド戦記・Le Guin
読書はちょっと一息。
地元の駅前本屋さんに立ち寄ると,入り口の近くにダ・ヴィンチ関連本,そして隣にゲド戦記コーナーができていました。既にソフトカバー6巻分全部揃ったのですね。そこで「さいはての島へ」‥つまり,今私が読んでいる「The Farthest Shore」の翻訳版を初めて手に取ってみました。

あら,Gedの言葉遣い‥!

Gedの推定年齢,40代か50代,にしては,かなり精神年齢の高い言葉遣いでした。(^^;) 今の人は,40代50代ではそういう言葉は使わないでしょう。。。。しかし,これが書かれた当時の40代50代って,戦前生まれですよね。今よりもっとずっと大人だったのでしょうね。

でも,翻訳は,ハリポタより,ヘタをすると指輪物語より,いいかもしれないなあと思いました。

そう言えば,菅原文太さんは,どんな言葉遣いで読むのかな。やはり翻訳版に忠実になるのでしょうか?


The Farthest Shore 読書 (2)

2006-05-30 02:44:24 | ゲド戦記・Le Guin
Hort Town (1)
この章結構長いです。半分位まで読みました。で,ここで早くも,宮崎吾朗監督が大人になって読み返してショックを受けたという,「ある人生」「する人生」の原文を見つけました。(‥て,何のこっちゃと思った方は,スタジオジブリのHPから,「ゲド戦記監督日誌」の,「監督日誌」カテゴリーの,初期の方(去年12月頃)のお話にあります)
When I was young, I had to choose between the life of being and the life of doing. ....
(予想していたのとやや違う→そりゃそーだ,プロの英語はそんな甘くない(笑))‥実は私も,一見自由なようで実は自由でない「する人生」を選んでしまったのです; でも,実は,男性の大半と,女性の少なくても半分は,結局「する人生」を選んでいるんじゃないでしょうかね?

Hort Townに到着すると,とある理由から,1巻から今までずっときちんとしていたLe Guinさんの英文が崩れてきます。しかしこの崩し方,どうも,かの小説に似ているような気が(汗)。。! そうか,Le Guinさんは1929年生まれのカリフォルニア育ち,Ken Keseyさんは,1935年コロラド州生まれのオレゴン育ち,と,世代的にも育った場所的にも,そんなに遠くないんですね。。。


Run!Run!Run!