ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

レゴラスは何才?

2005-02-11 18:05:45 | Tolkien・おたのしみ
Legolas Greenleafというキャラクタが最初に登場するのは,HoMEの2巻にある「The Fall of Gondolin」というエピソードだそうです。そこでは彼は「The House of the Tree」の一員のエルフで,night-sighted,つまり夜でも目が見え,Tumladen(ゴンドリンを含む山々に囲まれた土地)の土地を全て知り尽くした人物でした。

LOTRでもシルマリルでもUTでもなく,HoME,それもシルマリルの下書きに相当する2巻というのは,かなりオタッキーだぞ(笑)

彼は,オークやバルログの攻撃に遭ったゴンドリンの人達や,TuorとIdril夫妻と息子エアレンディル(=エルロンドのお父さん)一家や, グロールフィンデル等を安全な場所に誘導します。その後,グロールフィンデルとバルログの壮絶な戦いがあった訳ですが‥。

そのレゴラスと,LOTRに出てくる闇の森の王子様レゴラスと果たして同一人物であったかどうかは,私にはわかりませんが‥‥。(もしそうだとしたらすごい年(笑)→エルロンドより年上ですよ!)しかし,バルログと壮絶な戦いを繰り広げて死んだはず!のグロールフィンデルは,LOTRの原作に登場しているし,モリアでバルログと出会った時のレゴラスはかなり強い反応をしているので,何か関係あるのかもしれませんね。

一方,映画レゴラスは,どうもそういう設定ではないようですね。彼はコメンタリの中で「彼は死を知らない」と盛んに語っています。‥という事は,ゴンドリンのレゴラスはおろか,「ホビットの冒険」のクライマックスで,闇の森のエルフにも多くの犠牲の出た,五軍の戦いすら知らない,という事になりますね。つまり,彼が生まれたのはその後なのでしょうかね? 五軍の戦いが起きたのは,第三紀 2941年ですので,裂け谷で会議のあった時,最高でも77才という事になりますね。これは,エルフとしては,破格の若さです。(爆)

追補編の謎

2004-12-30 14:51:45 | Tolkien・おたのしみ
ドワーリンの没年の謎
バーリンの弟ドワーリンについてです。彼の生年は追補編のドゥリン一族の家系図によると,生まれたのは(第三紀)2772年,没年は3112年とあります。これは,原書,翻訳版共にそう記述されています。しかし,第三紀は3021年までです。グローインの没年については第四紀15年となっています。という事は第四紀への変換忘れ? ただギムリは3141年まで生きたと書いてあります。しかし第四紀120年と補足されています。(ギムリについてはここでレゴラスと一緒に西方へ渡ったという噂がありますが)とすると,これは第四紀の補足を忘れたという事でしょうか?
それを確かめる為,他のドワーフについて見てみると,ドゥリン一族のドワーフは,天寿を全うした人は少ないのですが,その数少ない人の寿命を見ると,大抵260年前後生きた事になっています。ギムリは3141年262才です。という事はこの辺りがドワーフの自然な寿命なのでしょうね。
で,改めてドワーリンの没年について見てみると,3112年には彼は340才という事になります。これはちょっと長生きし過ぎな気がします。という事は,おそらく3012年の間違いだったのだろうと思います。
でも,もしドワーリンの没年が実は3012年だったのなら,これはエルロンドの指輪会議より前の事です。それより年上のバーリンが,たとえモリアでオークに襲われなくても,旅の仲間が再会できる可能性はほとんどなかったというわけですね。

ところで,ギムリが西方に渡ったと噂された時,彼は既に262才,ドワーフとしては寿命を迎えていた時期です。という事は余命いくばくもない彼の為に,レゴラスは最後に一目憧れのガラドリエル様にお目通りを,と粋な計らいを考えたのかな?とも想像できますね。アラゴルンの寿命,ギムリの寿命をこのように合わせるなんて,トールキンさんも凝った演出しますね♪

サムは何年生まれ?
サムとファラミアは同い年(第三紀 2983年生まれ),というのは有名な話ですが,‥‥実はこれには,ふっふっふっ,な落とし穴があるんですよ。サムの家系図をご覧下さい。彼の生年は,ホビット庄紀年で1380年(=第三紀 2980年)生まれとなっているんですよ。しかも,彼の兄弟姉妹関係の生年から,とても動かせそうに見えません。どうやらこれは「違いない」。‥という事は,年表の方が間違い?
それでは,一体どのように間違える可能性があるのか,年表をよく見てみます。すると,1つ前の第三紀 2980年というのは,アラゴルンのプロポーズ,ゴラムがシェロブと出会う,セオデンがローハンの国王となる,と重要なイベントの多かった年。トールキンさんがわざとずらしたのか,それとも出版社の人が,そのイベントの後ろにちょこっと膨らんで書かれていたサムワイズ生まれる,の記述を間違えて1行下に見てしまったのか,‥辺りでしょうかね?

年表のこの部分を見たついでに周りを見渡してみると,2984年にデネソールの父君エクセリオンが亡くなってデネソールが執政になったとあります。ということは,ファラミアは無理でしょうが,5才上のボロミアはお爺さんの記憶が多少あるという事ですね。2988年フィンドゥイラス早世。2989年バーリン,モリアへ。2991年エオメル生まれる,2994年バーリン戦死,2995年エオウィン生まれる‥‥,そういう時代だったのですね。

指輪と執政家,原作と映画の比較

2004-12-12 00:57:22 | Tolkien・おたのしみ
指輪と執政家にまつわる話を,時系列にこんな比較表作ってみました。(笑)

項目 原作 映画
オスギリアスでの戦い ボロミアを大将とするゴンドール軍はオスギリアスでナズグルに遭遇。橋が落ちてボロミアとファラミアを含む4人だけ助かった。(FOTR) ゴンドール側がオークに勝利してオスギリアスを奪い返したようだ。(TTT SEE)
不思議な夢 オスギリアスで戦いのあった前日にファラミアが不思議な夢を見る。「イムラドリスの折れたる剣を探せ。そこで会議がありイシルドゥアの禍が印として出され小さい人が進み出る。」という内容でその後も何回か見る。後でボロミアも同じ夢を1回見る。(FOTR) エルロンドの会議の席で,ボロミアはあの夢は本当だったと言っている。(FOTR)
(それ以降の映画を見てもその夢については全く触れられいないが‥)
デネソールとエルロンドの会議 息子達が不思議な夢を見たと聞いて,夢に出てきたイムラドリスとは裂け谷の事で,そこにはエルロンドという賢いエルフが住んでおり彼が夢の意味を知っているかもしれない,と言うが息子達に強制するような事はない。(FOTR)
ファラミアが行くべきだったのだと言う。(ROTK)
ボロミアの裂け谷行きには反対で,ファラミアが跡取りの座を狙ってボロミアをけしかけたのではないかと疑っている。(追補編)
裂け谷のエルロンドから召集がかかったとボロミアに告げ,彼に行くように命じる。(TTT SEE)
ボロミアの反応 弟を裂け谷に行かせるのは危ないからと言って自ら行く事にする。(FOTR)
父も都の長老達も反対したがどうしても自分が行きたいと言い張って裂け谷に行った。(TTT ファラミア談)
父の命令によりしぶしぶ裂け谷へ行く。(TTT SEE)
ファラミアの反応 自分が夢を見たのだから自分が裂け谷に行きたいと言うが,兄が代わりに行ってしまう。(FOTR) 兄が行きたくないのなら自分が行くと言い出すが父に止められる。(TTT SEE)
オスギリアスの戦いの時期 ナズグル("バギンス"とガンダルフの捜索に出る所)と遭遇している事,ボロミアが裂け谷までかかった時間から推測して,フロドがシャイアを発つ少し前の事。 デネソールが,エルロンドから召集がかかったと言っているので,会議の直前。少なくてもガンダルフが裂け谷に到着して以降。
ボロミアの裂け谷までの道のり 裂け谷まで110日かかった。(FOTR)
途中ローハンでエオメルに会い,馬を借りた。(TTT エオメル談)
5日。(TTT SEE PJ談)ローハンを通ったかどうかについては全く触れられていない。
(ガンダルフの飛蔭でローハンからミナス・ティリスまで3日かかっているが,果たしてゴンドールから裂け谷まで普通の馬で5日で行けるのか?‥まああまり深く考えない事にしよう‥)
ボロミアが旅の仲間に加わった理由 ボロミアは裂け谷での会議で折れたる剣を持ったアラゴルンを見つけ彼をゴンドールに連れて帰って一緒に戦う事にする。指輪を捨てる旅に加わったのは,アラゴルンが旅に加わるのでついでに付き合うつもりだった。(FOTR) フロドの勇気に感動して名乗りを上げた,かのように見える(FOTR)
が,実は最初から指輪をゴンドールに持ち帰る事が狙いだったようだ。(TTT SEE)
ファラミアと指輪の関係 彼はフロドとサムの話から,ボロミアは折れたる剣の持ち主を連れてゴンドールに帰るつもりだった事,剣の持ち主はゴンドールの失われた王様である事,ボロミアが命を落としたのはイシルドゥアの禍に手を出したのが原因だった事,フロドがその禍を棄てに行こうとしている事を知る。(TTT) 彼はフロドが父が欲しがっていた指輪を持っている事を知る。
オスギリアスまでフロドとサムを連れて行ってから,ボロミアがそれに手を出して命を落とした事を知る。さらにナズグルがそれを狙っている事を知り,指輪は棄てなくてはいけないと悟る。(TTT)

どこで指輪に出会ったか? 番外編の番外編

2004-11-12 23:51:08 | Tolkien・おたのしみ
これはもう「指輪」との出会いとはカンケイない話になってしまいますが‥(笑)

先日アラゴルンに例えた足利尊氏という人物は,‥‥そもそも何故彼をアラゴルンと見たかと言えば,‥‥彼は鎌倉幕府の将軍源氏の子孫なのです。そして源氏という家系は,また天皇家の子孫でもありますが,彼は後醍醐天皇の後押しにより,源氏の家系の途絶えた後,代わりに政権を担っていた北条家から政権を取り返す事を目指します。アラゴルンはゴンドールの王家の子孫でした。そして彼はそのゴンドール王家のずっと祖先に当たる人の兄弟であるエルロンドに育てられます。ゴンドールでは,王家が絶えた後,執政家が実権を持っています。

つまり,足利尊氏と鎌倉幕府と後醍醐天皇と北条家の関係,って,アラゴルンとゴンドールとエルロンドと執政家の関係と,そっくりなんですよ。
私は最初に映画を観た時,アラゴルンとボロミアの立場について知ったとき,「ええっ!?」って言ってしまいました。(^o^)

‥で,この足利尊氏という人は,逆説の日本史 7中世王権編(井沢元彦著)という本を読んでいて,とても興味深いキャラクタを持っていたらしい事がわかりました。これは足利尊氏と親交のあった人物が残した言葉だそうですが,

  1. 戦の時命が危なくなる事は度々あったが畏れの心を持たない
  2. 慈悲深く人を憎む事がなく多くの敵を許した
  3. 心が広く物惜しみせず諸人からの進物を皆人にあげてしまう

簡単に言うと,優しくて寛大,だけど勇敢,という事です。

これって‥‥,アラゴルンのキャラクタそのもの,じゃあありませんか。(爆)
ホントに日本史に実在したんですね??(えっ?(^^;))
ここまで言われると,トールキンさんほんとにどこからアラゴルンの話のヒントを得たんだか,気になりますね。
でもここで,へぇ~足利尊氏って素敵な人なんだ~と,喜ぶのは早計です。彼は個人的には「いい人」だけれども,政治家としてはその優しさが失敗の元で,地方の大名に力をつけさせてしまい,結果として後の戦国時代を招いたと言われます。

と聞くと,アラゴルンの治世の時代は平和そのものであったと言われてはいますが,ゴンドールという国はその後果たして長く続いたのか,ちょっくら疑問を感じてしまいます。(そう言えば戴冠式の後の裏山シーンでの彼とガンダルフとの会話は,なんとなくそんな事を暗示していた気もしたなあ‥)
実際,草稿集The History of Middle-earthの最後の最後の方に,指輪物語の「続き」の書きかけが数ページあって,どーもその話の中で,アラゴルンの息子の時代に,早くも嵐の予感っぽかったんですよね。
今となっては,本当はどうだったのかは永遠の謎ですが‥‥。

どこで指輪に出会ったか? 番外編

2004-11-10 23:56:25 | Tolkien・おたのしみ
私は実はそれほどファンタジー好きというわけではないんですよ。愛読書でファンタジーと言えるのは,ハリポタ以外では,不思議の国のアリスぐらいだったと思います。ついでに言うと私はたくさんの本をどんどん読む読書家ではなく,気に入った本は何度でも読む,というタイプです。

そんな私がお気に入りだったのは,歴史物のアクション物。ギリシャ・ローマ神話,古事記,平家物語,将門記,太平記,太閤記,‥三銃士なんかもお気に入りでした。

中でもとりわけ好きだったのは,太平記という本です。
どういう話かと言いますと,1333年の鎌倉幕府滅亡の話を中心に,日本史上未曾有の混乱の時代の,史実を元に書かれたとても面白い小説です。しかも登場人物は美男美女揃い。日本の古典文学を代表する小説の1つなのですが,天皇家に厳しい時代の出来事なので,特に戦前は日本でも正しく伝えられてなく,ちょっと残念なのですが。。

実はこれが,「指輪物語」から指輪と魔法使いを引くと,やだトールキンさんてば,この話知ってたんじゃないの?と思う位,そっくりな話なんですよ。登場人物がとても多くて,誰が主役なんだかよくわからなくなる,という点でも似ています。
最初にFOTR SEE版の映画を観た時,ボロミアの"Gondor has no king! Gondor needs no king!"のセリフから,昔の愛読書と背景のよく似ている事がとても気になり,そこからますます興味をもったわけです。

それにしても,指輪物語が書かれた時代に,この話の英訳版が存在したとはとても思えません。。。
日本史上に,アラゴルン,エルロンド,ファラミア,北方王国に南方王国,以後かなりこじつけ気味ですが,デネソール,ローハン,セオデン,エオメル,が実在したなんて考えたら,皆さん腰を抜かす事と思いますが。。。。

‥‥太平記のあらすじはこんな感じです。。。

鎌倉時代の末期。源氏の将軍の家系は100年位前に途絶え,執権の北条家が国を治めてました。(ゴンドール?)ただしこの頃は,正確に言うと,実権を握っていたのは北条家の中でも得宗家という3代目位の執権の直系の子孫の人達で,当時実権を握っていたのは得宗家のデネソール(北条高時)で,実際の執権だったファラミア(赤橋(北条)守時)は実権を持っていませんでした。
一方,エルロンド(後醍醐天皇)は全盛期(平安時代)からまだ100年ちょっとしか経ってなく「エルフ(公家)の時代は終わった」とは割り切れず,またエルフの王国を作ろうと夢を見ていました。そんな事を考えるエルロンドは当然鎌倉幕府にいぢめられ,島流しに遭ったりしますが,そんな中,忠誠を誓ってくれるローハン(難波の国)のセオデン(楠正成)という心強い味方を得ました。
ヌメノール王(源氏(=天皇家の血を引く))の末裔のアラゴルン(足利尊氏)は,当時幕府に仕官していましたが,デネソールやその取り巻きにいぢめられ,自分はそんな奴等の下にいるべき者ではない,と不満を抱いていました。ただしファラミアとは妹を奥さんにもらったりしてよいお友達でした。
やがてアラゴルンはエルロンドと手を結び,内緒で倒幕計画に参加します。そしてある時ついにエルロンドが倒幕の兵を挙げます。デネソールは,アラゴルンと同郷の親類で友達のレゴラス(新田義貞)にエルロンドをやっつけるよう命じますが,ここでアラゴルンとレゴラスは寝返ります。裏切りを知ったファラミア,分倍河原でレゴラスの大軍と激しく戦います。彼は優れた武将で,形勢は悪くなかったのですが,妹を嫁にやったアラゴルンもデネソールも裏切れず,自刃してしまいます。その後レゴラスの大軍は鎌倉を攻撃,デネソールは一族800人と東勝寺で自決してしまいます。
(実は私は"Authority is not given to you, Steward of Gondor, to order the hour of your death. "でこれを思い出してしまうんですよ)

これで喜んだエルロンド,アラゴルンを将軍に仕立てるのですが,エルフ達は,だんだんアラゴルンとその一派が疎ましくなってきます。
セオデンは時代が求めたのはへたれ将軍アラゴルンだと見抜き,エルロンドに進言します。しかしエルロンドは諦めず,アラゴルンの盟友で将軍になれたかもしれないのに不遇だったレゴラスを味方につけたりしますが,多くの武将はアラゴルンについてしまい,レゴラスはアラゴルンに滅ぼされてしまいます。諦めないエルロンドはさらに戦いを続け,ついに北方王国と南方王国(南北朝)に分かれてしまいます。
この戦いは果てしなく続きます。エルロンドに忠誠を誓うセオデンとエオメル(楠正行)は,アラゴルンに対して兵を挙げますがこれもかなわず滅ぼされ,エルロンドは失意の中で亡くなってしまい,さらにたくさんの人が亡くなって,アラゴルンもあっけなく生涯を終えてしまい,太平記の後半では(実は後半は記憶になく忘れていたのですが)なんと怨霊(死者の王?)が活躍,やがて南朝と北朝が統一されます‥‥。

それで,指輪物語との話のずれ方もとても絶妙なんですね。もしあの時あの人がこういう決断としていたら,もっと違う事を考えていたら,という問に対する答えがここにあったりするんですよ。もしかしてトールキンさん前世は太平記の著者だったんじゃないか?と思うほどの気持ち悪さです。(笑)

万が一,興味を持たれましたら,原書,マンガから解説書までいろいろあるのですが,「私本太平記」(吉川英治)が,8巻もあるけど字が大きくて読みやすく,お奨めです。
‥今書いた以外にも,魅力的な登場人物はまだまだたくさんいます。

どこで指輪に出会ったか? 巡り合わせ編

2004-11-07 12:02:51 | Tolkien・おたのしみ
2002年の暮れ,FOTRのSEEを買った私。ようやくLOTRを読み始める決意をしました。自力で読むのは難しいに違いないと思い,翻訳版の1巻と2巻も買い込みました。

で,‥,本を読む前に,まず映画の前半を観てしまいました。
FOTRの劇場版を一切知らずにSEEを買う,というのもなかなかの巡り合わせだと思います。もし原作を読まずに劇場版を先に観てたら,この話の印象が変わったかもしれませんもの。
またホビットの冒険だけを先に読んでいたというのも,実は結構大きな巡り合わせだと思います。この条件でこの映画の前半を観るのは,すごく楽しかったですよ。ビルボ,ガンダルフ,ゴラム(FOTRはほんのちょっとだけですがね),エルロンド,そしてスランドゥイルの息子レゴラスや,グローインの息子ギムリ,に会えて大感激。全く何も読んでない状態で出会うのとも,FOTRの原作を読んでしまってからから出会うのとも,きっと感じ方が全然違うと思いますよ。

そうこうしているうちに,結局,映画の後半も本より先に観ちゃいました。しかし,これがまた,特にモリアのシーンなどはお気に入りで,これはめちゃくちゃ面白い映画だわ!と思って,ついに,LOTRの長い話を読み始めることにしました。

さて,それと前後する頃だったと思うのですが,その頃映画版ハリー・ポッターと秘密の部屋が公開されたんですね。そして映画館に観に行ったのですが,その時TTTの予告編をやっているのを見ました。TTTの予告編‥,DVDを買っただけで,もうさっそくTTTの予告までインターネットで観てしまった(当然,ガンダルフのネタバレは知っている(汗))のですが,映画館で観た時のあまりの迫力(予告編はガンダルフのひよどり越えでしたねー)に,TTTは絶対に映画館で観ようと決心。

‥その為にはTTTは原作を先に読もうと決心しました。それがまた,新たな巡り合わせを招くんですね。(何でも巡り合わせか(笑))

実は,FOTRのラストのあの壮絶な戦いのシーンの後,コメンタリでボロミアの遺体をボートで流すシーンを撮り忘れた!と言っていたのを聞いて,その先の話を知らなかった私は,一体なんでそのシーンにこだわるのか? とても気になりまして,いつの間にか(笑)ボロミアに弟がいる事を知るんですね。(まだ読む前ですよ)で,本を読み進めて,その気になっていたファラミアを,実際見つけてみると,飾り気がなく,ちゃんと説明を聞いてホビットを理解して,兄ちゃんにベタ惚れなのを全然隠さない所が一気に気に入ったわけです。
もしTTTの劇場版の方を先に観ていたら,これこそホントにどう転ぶかわからなかったわけで,つくづく,LOTRに関しては,私はついてる(それをついてると言うのか?(笑))と思います。

その後,原作ROTKを読み,映画ROTKを観て今に至っています。

どこで指輪に出会ったか? 出会い編

2004-11-06 02:24:26 | Tolkien・おたのしみ
つまらないネタバレでつまらない思いをしたので,気分転換に,一体いつ指輪物語に出会ったんだかまとめてみます。

指輪に直接引き合わせてくれたのは,ハリー・ポッターです。4年前(2000年)に英会話を始め,ご他聞に漏れずハリー・ポッターの原書を買ったのですが,1章も満足に読めません。そんな時,とあるカナダ人の先生が,ハリー・ポッター面白いよ,今度Voiceで読むから来ない? (私の通っている英会話学校はNOVAという所で,通常のレッスンの他に,レベルに関係なく自由な題材で行うVoiceというものがあるのです)と言ったので,ネイティブが読むってどんなんだろう?な軽い気持ちで参加し始め,今ではハリポタはもちろん,アチラの高校生が課題で読むという超難解な,アラバマ物語まで読破できるようになりました。

で,どうしてハリポタから指輪に出会ったか,ですね。
ハリポタを読み始めた翌年(2001年),私は会社の英会話学校でビジネス英語を習ったのですが,その時の先生が,私がハリポタ好きと知って,自分もハリポタ好きだと言い,映画が楽しみだねとか話していましたが,ちょうどその年,奇しくもLOTRの映画も公開になりましたね。
すると彼は,LOTRが自分の人生で1番面白い本だったと言います。それと,ハリポタ映画が公開された時は,1番好きな映画だったけど,LOTRが公開されたら,そちらが1番好きな映画になった,と言うんですね。
そこで,ハリポタ好きな人が,ハリポタよりも面白いという本とはいかなものか? と,興味を持ったのが,きっかけです。
また,その頃よく会った別のハリポタ好きの先生にも,だけどLOTRはもっと面白いよ,生涯で出会った中で最高の本だ,と言われ,これはますます興味をもったわけです。

ただし,どの先生も口を揃えて,ハリポタより暗い,と言うんですね。(当時ハリポタは4巻まで出版されていました)また,ハリポタよりずっと難しいと聞きました。そこで,私はとりあえず,LOTR7巻セットをAmazonから取り寄せたのですが,なかなか読み始める事ができずにいました。

次の年(2002年),当時ハリポタ4巻を自力で読み終わって,当分5巻は出そうにない時期で,少しハリポタから離れて別の作家の本を探す必要が出てきました。で,Amazonなどを検索して,ダイアナ・ウィン・ジョーンズという作家の本が面白そうに見えたので,何冊か買って読んでみたりしたものでした。しかし当時の私の英語力にはまだまだ,慣れているハリポタと違って,とても難しくてわかりにくく感じたもんです。

そんな時,The Hobbit(ホビットの冒険)を買いました。こちらならそれほど難しくない,と聞いたので,このさい,噂のトールキンに行ってみようかなと,これも軽い気持ちで始めたんですね。
しかし,ダイアナ・ウィン・ジョーンズでもひっかかった位ですから,トールキンなどなかなか読めるもんじゃありません。(笑)
夏休み=7月に読み始めたのですが,読み終わったのは12月です。でも,この時,間違いなく「指輪」に出会ったんですね。この当時,このゴラムというヤツ(笑)のセリフが読めなくて,ホント,苦労しましたよ。


実は私はその年の誕生日プレゼントに初めてDVDプレーヤーを買ってもらったばかりでした。で初めて買ったDVDはもちろん?ハリポタ。(笑)‥なんですが,何しろ,DVDの値段の相場を知らなかったんですよ。そして時期は12月。私はLOTRは本を読んでから,と思っていたので,映画を観てなかったんですよ。‥でDVDプレーヤーはある。という事で,なんという巡り合わせか,いきなりFOTRのSEEを買ってしまったんです。

さあ困った,まだ,ホビットの冒険も読み終わってないんですよ。もちろん慌てて読み終わりました。でもFOTRは読んでからにしようか,映画を観ちゃおうか?

‥‥続きはまたの機会に。

シャイアとエント女

2004-10-17 09:55:59 | Tolkien・おたのしみ
ROTKで,木の鬚は,メリーとピピンとの別れ際に,
don't forget that if you hear any news of the Entwives in your land, you will send word to me.

もしお前さん達の国でエント女の噂を聞いたら,どんな噂でも必ず便りをおくれと言います。

最初に木の鬚に出会った時に,彼らはエントのような生物を全く知らないと話していましたが,実は彼らの住む国には,「エントのような生物」の噂で溢れているんですよ。
ガンダルフは,ブリーでホビット達と別れる際に,こんな事を言ってました。
I should guess, not much interested in anything that we have done or seen, unless perhaps in our visits to the Ents.

古森で,彼らに怖い思いをさせたのは,フオルンではないかと言う人がいます。トム・ボンバディルがエントに興味を持つだろうという事は,彼にはシャイアの近くに住んでいるエントの知り合いがいるのかもしれませんよ。

また,実はLOTRの物語の始めの方で,(なんと)サムがテッド・サンディマンにこんな事を言っているんですね。
But what about these Tree-men, these giants, as you might call them? They do say that one bigger than a tree was seen up away beyond the North Moors not long back.

My cousin Hal for one. He works for Mr. Boffin at Overhill and goes up to the Northfarthings for the hunting. He saw the one.

そんな話信じられないとかわすサンディマンに,サムは
But this one was as big as an elm tree, and walking - walking seven yards to a stride, if it was in inch.

But this one was walking I tell you; and there ain't no elm tree on the North Moors.

かなり執拗に食い下がります。

さて,果たして,メリーとピピンは,その後トム・ボンバディルに会う事はあったのでしょうか? またサムから上の話を引き出す機会はあったのでしょうか? そんな事があったらいいなあとは思うのですが,いずれにしてもあまり望みはないような気がします‥‥。

指輪を見つけた時の馳夫さんと大将を比べる

2004-09-27 00:25:11 | Tolkien・おたのしみ
大将ばかりが有名になってしまった「そのシーン」ですが,原作ファンもつい忘れてしまいがちですが,実は馳夫さんも「その時」大変興味深い反応をしています。以下,その違いを表にしてみました。(すみません,文章を原書からとってきたので,読みにくいと思いますが,お許しください)青字は映画との違いについてです。

  馳夫さん 大将
場所 踊る子馬亭でフロド,サム,ピピンは他の客と談笑しながらビールを飲んでいた。メリーは外を見回っている。フロドは酒場の隅にいる馳夫さんを見つけるがあやしい雰囲気に怖がっている様子。
(映画ではメリーも一緒だが彼らは周りに全然馴染んでない)
イシリアンでファラミアの一行に捕まったフロドとサム。ヘンネス・アンヌーンでワイン付きの食事を取りながらお互いの身の上話をしている。ファラミアはフロドが素直にボロミアの友達ではないことを懸念して,彼の事やゴンドールという国についていろいろ説明して理解を得ようとしている。
(映画では一緒に食事を取ってないしもちろん身の上話もしてない)
直前の状況 フロドがうっかり指輪をはめて消えてしまったのを見つけて部屋までついてきた。
(映画ではフロドはピピンが調子にのって喋るのを止めようとして滑って転んではめただけだが,原作では自ら調子に乗って歌を歌ってテーブルから飛び降りて転んではめた)
そこへ宿の主人がガンダルフからフロドに宛てられた手紙を持ってくる。
(映画にはない)
サムがうっかりボロミアが指輪を取ろうとしたと言ってしまう。
(映画では指輪の事を言うのはゴラム。原作ではこの時点でまだファラミアはゴラムに会ってない)
きっかけ 以下のサムのセリフ
"How do we know you are the Strider that Gandalf speaks about? ..... You might have done in the real Strider and took his clothes. What have you to say to that?"
(映画にはない)
以下のサムのセリフ
"Don't you go taking advantage of my master because his servant's no better than a fool. .... Now's a chance to show your quality."
(映画にはない)
決めゼリフ If I had killed the real Strider, I could kill you. And I should have killed you already without so much talk. If I was after the Ring, I could have it - NOW!
(映画にはない,けどこれはどえらくキケンなセリフだ(笑))
So, that is the answer to all the riddles! ......
(映画でもここでこう言っているが映画のその時点ではまだボロミアの行いを知らないはずなので全ての謎はまだ解けてないのでは‥?)
And here in the wild I have you: two halflings, and a host of men at my call, and the Ring of Rings. A pretty stroke of fortune! A chance for Faramir, Captain of Gondor, to show his quality!
そのセリフを言った本人の直後の行動 He stood up, and seemed suddenly to grow taller. In his eyes gleamed a light, keen and commanding. Throwing back his cloak, he laid his hand on the hilt of a sword that had hung concealed by his side.
(映画にこのシーンはないが後にボロミアが最初に指輪を取ろうとした時にちょうどこんな感じで彼は剣の柄に手をかけている)
He stood up, very tall and stern, his grey eyes glinting.
(映画では剣を抜いているが原作ではそんな事はしていない。)
ホビッツの反応 They did not dare to move. Sam sat wide-mouthed staring at him dumbly.
(映画にはない,サム,お口ポッカーンだったのか(爆))
Frodo and Sam sprang from their stools and set themselves side by side with their backs to the wall, fumbling for their sword-hilts.
(逆にホビッツの方が剣を抜こうとしたこのリアクションは映画にはない)
その後 "But I am the real Strider, fortunately," he said, looking down at them with his face softened by a sudden smile. "I am Aragorn son of Arathorn; and if by life or death I can save you, I will."
(映画では太字部のみを裂け谷で言っている)
But Faramir sat down again in his chair and began to laugh quietly, and then suddenly became grave again. "Alas for Boromir! ... How you have increased my sorrow. .... But ... Not if I found it on the highway would I take it. ...Sit at peace! And be comforted, Samwise. ..."
(映画にはない)
ちなみに‥‥"Well, Frodo, now at last we understand one another."はこの直後
(映画には上の身の上話がない為このセリフが浮いてしまう)

今更,映画ROTKツッコミ

2004-09-20 23:52:43 | Tolkien・おたのしみ
SEEのフッテージなども全然出てくる気配がなく,このまま忘れられてしまいそうなほど,この頃盛り上がらない指輪関係話ですが‥‥。

今更ですが,ツッコミでも書いて,少しでも盛り上げようかと,思います。(^^;) あ,でも,私はそんなに多くのサイトさんをお訪ねしているわけではありませんので,既出だったらお許し下さい。

順不同

・アルウェンの寝姿
TTTで,メリーとピピン捜索中のアラゴルン,ギムリ,レゴラスのお話の中にあったと思うのですが,確かエルフは,目を開けたまんまお休みになるはずでは‥‥? だからレゴラスの寝姿が映画中にないのですかね? それで,ガンダルフが肩代わりをしたというわけですか。

・エオウィン
アングマールの魔王との対決シーンで,彼の攻撃を腰を落としてかわす所,腰をしっかり割り,とてもお姫様とは思えない安定感です。て,ゆうか,女優を撮るアングルではないと思うのですが。。(汗)でも私そこ好きです。(^^)

・ピピン
ガンダルフと西の地の話をしている所です。彼の左目が赤く腫れ上がっています。という事は右手で(デネソールパパに?)殴られたんですね。

・飛蔭
デネソールパパを火の中に放り込む時,画面に彼の真っ白な胸板が映るんですが,なんだかそれがとってもなまめかしくて‥‥

・ガンダルフ
飛蔭,デネソールパパを蹴り込み!のシーン,よく見ると,乗っているのはガンダルフじゃないんですよ。

・ファラミア
兜全然似合ってません。頭がはみ出しそうだよ‥‥(あ,これは有名な話ですね。でもどうしても気になっていたんで。。。(笑))

・烽火
原作では7つのはずですが,映画では幾つあるんでしょう?

・ペレンノールのトロル
ペレンノールに行進してくるドラムを叩くトロルがPJに見えたのは私だけでしょうか?

Run!Run!Run!