ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Three Rings for Hollywood(1)

2005-01-05 22:41:25 | Tolkien・映画
最近,TORNに,原作ファンにはなかなか興味深い(けど難しい(汗))記事が紹介されていました。オクラホマ大学の,Janet Brennan Croftという人が書いたものだそうですが,タイトルは「Three Rings for Hollywood: Scripts for The Lord of the Rings by Zimmerman, Boorman, and Beagle」というものです。これにはPJ以前に,指輪物語の映画化に挑戦してきた人達,とりわけジンマーマン,ブアマン,ビーグルという人達についてのお話です。それぞれの人達が,この複雑な物語をどうやって映画に落とそうと試みてきたか,述べられています。

何回かにわけてどんな事がかいてあったか,概要をご紹介しようと思います。今日はまず,最初のチャレンジャー,ジンマーマンについて。

ただ私のへたれ抄訳はあまりアテになりませんので(^^;),正確に何が書いてあったかを確かめたい方は,こちらで。

ジンマーマン
指輪物語の最初の映画化への試みは,1957年,フォレスト・J・アッカーマン, モートン・グラディ・ジンマーマンとアル・ブロダックスによるもの。彼らは,アニメーション,ミニチュア,実写を含む,2回の休憩付きの3時間の映画化を提案。トールキンは出版社にもしアドバイスを聞いてくれるなら映画化はしてもよいと話す。彼は提示された絵を見て素晴らしいと感じていた。しかし脚本は早急で無神経で不適切,と指摘する。しかも著者への謝礼が少ないのが気に入らない。

トールキンは,物語の始まりはとてもよいと感じる。しかしすぐにジンマーマンの創作した呪文や不適切な魔法に異議を唱えたそうだ。旅の仲間がモリアで狼に襲われた時,ガンダルフは稲妻を出して攻撃する。オーク達は割れ目に落ちた。デネソールの自殺シーンではガンダルフはファラミアを空中に浮かせた。最後の戦いでナズグル達を静かに見守る兵士達の前で石に変えた。

その脚本に対する回答としてトールキンは映画「キング・ソロモンの秘宝」についての C.S.ルイスのクレームを引き合いに出した。原作では主人公達はクライマックスで王達のミイラの墓で罠にかけられ,ゆっくりとした死に直面するのだが,映画製作者はこれではつまらないと思ったようで,火山の爆発や地震が追加された。これと似たような事でジンマーマンは,「掛け金を引き上げる」という誘惑を抑えきれず,風見が丘での馳夫とホビット達への攻撃をもっと武器を持った物にしたり,さらに彼らをラウロスの大滝でボートを襲わせたりしている。

しかしもっともおかしな改変は,サムはフロドをシェロブの前に見捨てて,滅びの山に自ら指輪を運んでいる事だ。彼はフロドが生きている事を知っていたが,中つ国への義務が打ち克ってしまった。これはトールキンを大いに怒らせた。「本と逆だ!」
滅びの罅裂では彼(サム)は殆ど指輪を捨てる所だったが,そこで気の狂ったフロドに襲われ,フロドはゴラムに襲われる。しかし彼らはシェロブ以降どこかに隠れていたという兆しもない。そして,フロドはアラゴルンの結婚式の後に目覚め,すぐにエルフ達と船で去っていくという弱々しいラスト。

スクリプトは至る所で題材についてもスキルにおいても厚かましく不注意。迷惑なスペルミスが何度も繰り返される。木の鬚のシーンとファラミアとの出会いは理解不能なほど省略されている。TTTとROTKの分かれ目は混乱していて,クライマックスで滅びの山と黒門の切り替えが数秒毎に入れ替わる。トールキンはそれぞれのシーンの繋ぎ目がぎこちない事にすぐ気が付く。死者の道のトンネルからシェロブのシーンに直接つながっていて,原作を読んでない人にはとてもわかりにくい。

あ,そ~~。PJ/PB/FWと,このジンマーマンって人,結局どこがどう違うんでしょうね?!(笑‥‥ってゆーか,笑い事じゃないですよね,ホントに)

私はソロモンの秘宝の原作も映画も全く知りませんが,きっと火山だの地震だの入れなくても十分映画として面白そうだと思いますね。てゆーか,原作にそういうのがなければ,別になくてもいいんじゃない? かえって安っぽくなるだけだしね。ま~それにしても,映画監督だの脚本家だのというような人種って,時代が変わっても,そういう事がわからない人達なのでしょうかね?(汗)

‥という事で,次もまたびっくりの話が続きますよ~。(と言ってもいつ次を書けるかわかりませんが(^^;)),

ハワード・ショア DVD

2004-12-29 21:45:54 | Tolkien・映画
***ROTK SEEギフトセットBonus DVDのネタバレです***
今日は,Howard Shore: Creating "The Lord of The Rings" Symphony ・A Composers Journey Through Middle-earthを観ました。
これは主にハワード・ショアのコンサートの模様です。ハワード・ショアは,曲を作ったコンセプト等の説明をしています。海外版のギフトセットを買って,言葉の点で心配していらっしゃる方もいますが,そんなに難しい事をたくさん話しているわけではありませんので,大丈夫だと思います。
もしかして英文版の言葉を知らないと,聞いて(字幕を見て)ちょっと焦るのは,Quenya(クウェンヤ),Sindarin(シンダール語),Adunaic(ヌメノール語)位でしょうか。

出てくる曲の選択は,ホビット中心ですが,飛蔭のテーマなども出てきます。
既にいろいろな所でROTK SEEの感想を書いている方がたくさんいらっしゃって,読ませて頂いてますが,きちんとした原作ファンの方々と比べると,私はROTK SEEに関しては相当な不届き者で,本編を観ても,特典ディスクを観ても全然泣いた事も,ていうか,泣くと考えた事すらないんですね。(汗) で,1番(唯一)ぐっと来たのが,このDVDかもしれません。

‥と言いますのも,やはり音楽がよかったという事ですね。特にFOTRで使われた音楽は感動を誘います。そして最後に,灰色港での音楽を聴いた時,始めの頃のホビットのテーマ曲と同じメロディーを使っているのですが,静かで穏やかで,もう最初の頃のように,曲が弾んだりはしないんですね。ホビット達は使命を果たして故郷に帰ったのだけど,最初のあの曲のように弾む事はもうないんだなあ,‥と,本当に寂しい終わり方をする話なんだと改めて認識させられました。

面白かった部分の感想

2004-12-27 23:22:45 | Tolkien・映画
***ROTK SEEやや軽度ネタバレです***
今日は会社にHoME読書日記もハリポタ5巻CD日記も忘れたので,ROTK笑った部分の感想。

TTTでローハンという国が出てきてからずっと気になっていたのですが,ROTKでもあちこちでお馬さん達がかわいい反応を見せてますね。例えば,劇場版でもセオデンがメリーにホビットは連れて行けないと言うシーンで,絶妙のタイミングで「ブヒー」と答える雪の鬣が‥。(^^;) "The Voice of Saruman"では,彼らはご主人様達が言い争いしている間,じーっと健気に待ってますが,"The Mouth of Sauron"では,飛蔭がシーンそっちのけで何故かアロドが気になって仕方ない様子。
それとやっぱり,お馬さん関連話では,メリーが晴れてローハンの騎士になって,さっそく白い馬に乗って,足で「蹴り蹴り」しているのがめっちゃかわいいですね。

ギムリとレゴラスのビール飲み競争のシーン,"No pauses","No spils",そして"No regurgitation!",これは個人的に大ウケでした。実はハリポタ5巻に「regurgitating toilets」という言葉が出てくるもんで。

ROTKは,私は密かに「寝姿大会」と呼んでいます(笑)が,今回ギムリの寝姿が加わったのも嬉しいです。しかもちゃんとお育ちのよさそうな寝姿だったので一安心(JRDさんがウラで言ってるいびきはともかくとして。)ガンダルフのあのびっくり寝姿のウラで,ドムビリが「イライジャみたいだ」と言っていたのが(本当!?)大笑いです。(だからシェロブであの‥?)それと!忘れてはいけないのは,一瞬しか映りませんが,エオウィンのこの世ならぬ美しい寝姿ですね。鎧姿の時はずっと素顔(ほとんどお化粧抜き)だったのが功を奏していますね?(しかしこのウラでDWがちょっとお品のない?発言を(^^;)←コレ日本語の字幕にならないかも?)彼女に「寝姿大賞」?あげたい。
レゴラスの寝姿はついに観れなかったのは残念?ですが,もし彼の寝姿はどんなものか知りたい方は,原作の,メリピピを捜してローハンをさまよっている場面のどこかに書いてあったと思いますので。。(それを読むと何故映画で観れないか納得?(爆))

セオデンとデネソール

2004-12-26 22:47:32 | Tolkien・映画
***ROTK SEE特典ディスクネタバレです***
特典ディスク5の話です。
この中の"From Book to Script"という話の中だったと思いますが,私の英語力不足かもしれませんが,ちょっとびっくりした所がありました。

セオデンとデネソールの共通項として,彼らは両方とも長男を失いその悲しみから死を選んだとの事。セオデンはセオドレドを失った悲しみから,無理とわかっていてゴンドールの助太刀を決心。死ぬ覚悟でペレンノールの合戦に臨んだとあります。そしてデネソールはボロミアを失った悲しみから自殺を選んだと。そして共に次男(セオデンの場合は養子のエオメルの事)を信頼しなかった(セオデンの場合映画TTTでエオメルを追放した事を指します),というような事を言っていたように聞こえました。

あらそうなんですか? 私やっぱ原作をちゃんと読めてなかったのでしょうか? (特にTTTの前半は翻訳版持ってないからね(汗))
私的には,確かにセオドレドの死は,セオデンに大きなインパクトを与えたでしょうが,でもそれは原作本編にはあまり記述がなく,てっきりセオデンは早い段階からエオメルに次の王位を譲る事を考えていたのではないかと思ってました。ゴンドールへの出兵は長年の友情によるもので,義務感から出発したのだと思ってました。また原作では,彼は確かに自分の死を予感していたようですが,自ら好んで死のうとしたとは(私には)思えなかったんですがね。デネソールに関しては,ボロミアの死で確かにキテいたかもしれませんが,彼を自殺に走らせた直接の原因はファラミアの方だと思っていました。

次男を信頼しなかったの件,ですが,デネソールの方は確かにそうかもしれませんが,セオデンは,原作でもエオメルを信頼してなかったんでしたっけ?

でもこれで,何故映画ではセオドレドのシーンをあんなに引っ張ったんだがの謎が解けました。セオデンが何を考えてペレンノールに向かったのかは,ちょっと勉強し直さないといけないのかもしれません。(汗;)

LOTR3部作SEE連続鑑賞

2004-12-26 09:55:35 | Tolkien・映画
***ROTK SEEネタバレです***
先日LOTR3部作SEE連続鑑賞に挑戦しました。
(12/27 エオウィンに関する記述をちょっと修正)

ROTK SEEを通しで1回観て,その後初めての連続鑑賞なので,実はいろいろなわだかまりが一気に噴出?しかも自分のキャラひいき丸出しになってしまい,かなり失礼な感想となっている事をお許しください;;

まずFOTRの冒頭シーンで思ったのですが,灰色のガンダルフって白のガンダルフよりずっと優しいんですね。やっぱ灰色のガンダルフは,バルログと一緒に奈落へ消えてしまったんですね。‥と実感しました。

今回は英語字幕で観ました。実は原作も知らなかった時から無謀にもこの方法で観ていたのですが,びっくりするほど理解度がアップしたと実感。これは私の英語力が伸びた?と言うより,何度も観て慣れたって事なんでしょうね。(笑)

さて「ホビットの冒険」効果を楽しんだ一方,突然あれれ?なシーンが。。。アルウェンの登場シーンです。最初に観た時は原作を知らなかったものですから,何も考えず十分楽しんだ所です。いや今でも,‥原作ファンで彼女を評価する人はほとんどいないのが残念なのですが,実は私は映画アルウェンもそんなに悪くないと思っているので,私的には,アルウェンが悪いという事ではなく,‥このアセラスの癒しのシーンですね。私は原作を読了して以降は,これは後のアラゴルンの癒しの手の伏線だと思っていました。しかし,ROTK SEEを観た後だと,これはアラゴルンの伏線などではなく,はっきり言ってしまえば,アラゴルンのあのシーンのアイディアをアルウェンの為に使って(英語で言うと"use"ではなく"spend")しまったんだな,という事がはっきりわかってしまいました。(汗)

映画LOTRでは,アルウェンの存在は原作ファンが認識しているよりずっと大きなものなのですよ。PJ達はきっと悪気がなくて,原作ではほとんど描かれていないアルウェンをアラゴルンと対等の立場に引き上げようと思ったのだけれど,その方法がまずかったので原作ファンから思わぬブーイングを浴びてしまったような気がします。

続いてエルロンド,についてです。今まで,既にいろいろな所で取り沙汰されている事ですが,私はあまりはっきりと気が付いていませんでした。やはり「ホビットの冒険」効果もありますが,今度は結構はっきり見えてきました。原作では,エルロンドという人は半エルフで,闇の森やロスロリアンのエルフ達とは違う感覚を持っていて,やや人間寄りの立場を取っているんですよね。でも映画エルロンドは,はっきりとエルフの代表,という立場を取っていますね。

こ,ここでごめんなさい!な事が‥つい1ヶ月前まではステキに見えていたはずの,アラゴルンとアルウェンの××シーン,今はとても腹立たしく見えてしまいます。お,お許しを~;(汗)(私は誰かさんの××シーンが消えた事をそんなに怒ってはいないはずなんですが,(^^;) )

FOTRを見直して,実は1番あれ~?と思ったのは,ボロミアです。
原作ではボロミアは,周囲の反対を押し切って自分の意志で裂け谷に足を運んだ事になっていますが,映画ではパパの命令で来た事になっています。それはTTT SEEを観た時からわかっていたんですけどね。でもROTKのSEEを観るまでは,こうは思っていませんでした。
‥ロスロリアンで彼がアラゴルンに愚痴をこぼしたのは,パパが最近何かおかしくて(パランティアのせいでモルドールから誘惑されてという事実は彼は知らないけれど)困っている事を言っていたのかと思っていましたが,実はよくありがちな,単なるろくでなしのオヤジについての相談だったように聞こえてしまいました。また,今回これが1番ショックでしたが,ボロミアがフロドから指輪を取り上げようとするあのシーン,指輪そのものに誘惑されたというより,まるでパパの命令だから仕方なく取ろうとしているように見えたんですよ。(冷汗;)


続いてTTT,最初に気になったのは,素裸のガンダルフがどうやって服をゲットしたのか説明がない!という事です。(笑)今になって,突然こんな事を感じたのは,ROTK SEEの特典ディスクで白のガンダルフの衣装についての説明があったから,かな。

次に気になったのは,エオウィンです。TTTからROTKにかけて,彼女は,セオデンにも,グリマにも(汗),アラゴルンにも,ギムリにも,エオメルにも,そしてメリーにも,ホントに誰からも愛されているなあという印象の方が強いような気がします。映画エオウィンは嫌いではありませんが,原作の,凛と咲く一輪の百合の花,というイメージとは何か違うなあと思いました。
‥なんか私って女性キャラについては,世の中と違う評価してますね?(汗)
それで,思ったのは「ファラミアとの関係は一体何だったんだろう?」どうも結局,怪我をして入院してた時にたまたま出会った人と結婚した,というよくありがちな話に収まってしまったように見えてしまいました。もしかしてそう思ったのは,最後にエオウィンの心が変わっていく過程が抜きにされてしまったせいかもしれませんが。

今観ると,セオドレドのシーンは少々引っ張り過ぎ?な感じですね。ご丁寧にお葬式までやる必要があったのかなあ,と。実は,グリマがサルマンを殺す動機にセオドレド毒殺を絡めようと考えていたらしいのですが(ROTKのそのシーンのコメンタリで(多分)BH氏談)それでセオドレドをこんなに引っ張ったのかな? でも結局グリマのその動機は違う(もっと素敵な)理由に変わってしまいましたが。
ただ,エオメルが,兄も同然だったはずの彼を戦場で見つけるシーンは,あってよかったと思います。後でペレンノールでエオウィンを見つけるシーンにもつながりますしね。。

私はTTTの劇場版の時からずっと嫌いなのは,例のヘンネス・アンヌーンでの"A chance for Faramir ..."のシーンなのですが(汗),何が嫌いだったかって,ファラミアの指輪に対する反応ではなくて,その時にフロド,サムとの関係を築けなかった事だったんだ,と,ようやく本当の原因がわかりました。ピピンとの関係(これがまた原作以上で)と比べたら,不自然に釣り合ってなくて,ったく許せネーよあのco* ‥‥,あ,失礼(^^;)

今までずっと英文字幕で観ていて,あまり内容がわからなくて,最近まであまり気が付いていなかったのですが,サムの最後のスピーチって,‥TTTのまとめをするという事自体は構わないのですが,あの場所にちょっとそぐわない事まで言っている気がしますね。(汗)


そして久しぶり?にROTKに戻ってくると,今度は最初気が付かなかった事に気が付いてしまいました。サルマンの"Something festers in the heart of Middle-earth...."って,ひょっとして,なんて言わなくても,明らかに,執政様の事~~?? そんなにひいきしていたキャラではありませんが,ここまでボロクソ言われちゃうと,‥

で,さらにアタマ来るのが,原作の本人,他人のセリフを駆使して,さらに悪人に仕立てちゃったりする所です。FOTRのコメンタリで,PJだったかPBだったかが,「原作と違うキャラが喋ってもトールキンの言葉に変わりはない」って言っていたのを覚えてますが,意味を変えちゃったら,もはやトールキンの言葉に非ず,でしょ。

‥‥という事で,今回はちょっとごめんなさいのうさ晴らし大会的な感想になってしまいました。(汗)

ROTK SEEネタバレなし感想

2004-12-24 02:36:10 | Tolkien・映画
今更何言ってんの,と言われそうですが,文章の練習がてら,ネタバレなし感想にも挑戦してみたいと思います。

私は,FOTRは映画を先に観たし,本は日本語でちゃんと読んだことがなくて,話をちゃんと理解しているかどうかアヤシイので,まあ半々位,かなりいい加減な原作ファンだと思います。原作と同じだったら嬉しいなあとは思いますが,心が和んだり,面白かったりする改変なら許す事もあります。またもちろん,キャラクタのひいきに偏りがあります。

その,いい加減な原作ファンの目で,今回全般的にどうよ,ですが,

これで,PJ/PB/FWの打ち出すLOTRの世界は全て露出されたわけです。無理と知りつつ淡い期待を抱いていた事,既に気が付いていたはずなのに認めようとしなかった事,などは,結局はっきりばっさりヤラレました。しかし,そうしてアチラはこう考えていたんだな,という事を受け入れ,やはり映画というものはこうだったんだ,という目で観た結果,思った事は,やっぱり「よかった」としか言いようがありません。PJ/PB/FWに関してはまだまだ認めたくない事は幾つかありますが,俳優さん,音楽担当さん,衣装さん,美術さんに関しては,文句はありません。(実は衣装さんは,今まで原作に忠実でないと思っていたのであまり好きではなかったのですが,今回特典ディスクを観て私の勘違いとわかり,考えを改めました)

ところで,今回お得なキャラクタは一体どなたでしょう?
‥これは好みによって全然感じ方が違うと思うので,本当の所はそれぞれお確かめ頂きたいのですが,劇場版から比べてお得と思ったのは,メリー,ピピン,ギムリ,ファラミアでしょうね。それからちょっと地味目ではありますが,エオメル,レゴラスもいい味出しています。
海外のレビューを見ると,お得なキャラクタとして,アラゴルンとデネソールの名前を挙げた人が結構いるようです。私は,はっきり言ってしまいますと,あまりそう思わなかったのですが‥,まあ,これは好みの問題ですから。(^^;)

劇場版に入ってないと騒がれたシーンの幾つかが,SEEで戻ってきましたが,中で1番でよかったのは,サルマンとグリマです。これはあまりに2人の演技が素晴らしかったので,やっぱり原作通りシャイアでやって頂きたかったなあと思うようになってしまいました。

コメンタリー
俳優さんのものの一部を聞きました。今回もドムビリは絶好調です。が,他に目に付いた事と言えば‥‥TTTの時あまり聞けなかったアンディ・サーキスさんのコメントが,今度は結構聞けます。彼の地声は英国アクセントの美声ですね。そして,さらに,ファンに嬉しいサービスもあるんですよ♪ また今回は悪役俳優さんのコメントも入ってます。オークのファッション?などを聞く事ができます。個人的には,パパと一緒の時はすこぶる真面目で,離れた途端に暴走する大将のコメントもツボでしたが。(笑)ただ,日本語の字幕に落とした時に訳されてないかも‥(汗)

Easter Egg
ディスク1のものを観ました。(FOTRのディスク1と同じ方法で観る事ができます。)これは爆笑,超おすすめです。一部,話をしている人同士のローカルな話題?でわかりにくい所がありますが,英語がわからなくてもめちゃくちゃ笑えます。

特典ディスク
お馬さんの話と衣装の話を観ました。お馬さんに関しては,いろいろな俳優さんやスタントさんと,お馬さん達のかわいい触合いも楽しめますが,あるシーンの爆笑撮影裏話が,面白過ぎです。

感想その5

2004-12-19 22:55:50 | Tolkien・映画
***ROTK SEEネタバレです***
The Tower of Cirith Ungol
オークの争い+ミスリルを持ってそそくさと去るオーク,等が追加されています。私ここが原作とかなり違う事を残念に思っていたのですが,原作に近づく事はありませんでした。

The Last Debate
どこが増えているのか定かではありませんが,ギムリが"What are we waiting for?"と言った後にガンダルフとアラゴルンのセリフが追加されている,のだと思いますが‥(汗)

Aragorn Masters the Palantir
トレーラーにも出ていてここはカッコいいアラゴルンが観れるかなあとちょっと期待していたのですが‥‥。その結果はどうだったかはお確かめを。
ところで,あのパランティアはどこから出てきたものなのでしょう?ガンダルフが持ってきてあそこに放置したのでしょうか?(原作ではガンダルフがオルサンクのパランティアをアラゴルンに預けていますから,そう考えるのが自然ですが) それとも,‥? 実はこれについては,米AmazonのCollector's Gift SetのEditorial Reviewsにとても興味深い?事が書いてあるんですね。
... there is a new scene of Aragorn finding the palantir in Denethor's robes. ...
ちょっと眉唾系ですが,本当なのでしょうか?

The Captain and the White Lady
このシーンを待っていた方は多いと思いますが,たったの48秒です。こういうシーンには珍しく男性側のアップですね。(ホントはきっとエオウィンアップのシーンもあったはずだと思いますが‥)原作を知らない人は違和感を感じるかも。ところで,この章の名前は最初噂されていた物(単純に,Faramir and Eowyn)とは違っているんですね。この時ファラミアは大将改め執政様のはずですが。やはり映画設定ではそうではなかったという事でしょうか。

The Land of Shadow
フロドとサムがオークの進軍に混ざるシーン,鍋を捨てるシーン,星を見るシーン,の追加です。鍋と星のシーンは好きです。

The Mouth of Sauron
私思わず,サウロンの口,じゃなくて,サウロンの歯,といってしまいました。原作でのサウロンの口は,ある種クールなキャラクタだったはずですがね。交渉の途中で,有無を言わさず首をすっ飛ばすアラゴルンに,賛否両論の声が。。私もこれはひぇ~~!と思ったのですが,ギムリが「これが交渉の結論って事だな」というような事を言ったのが,心を和ませました。(ギムリ,アラゴルンよりよっぽど癒し系)


Mount Doom
ゴラムがフロドの首を絞めるとき,フロド「スメアゴルは指輪に誓ったではないか」,ゴラム「スメアゴル嘘ついた」というような会話(会話という状況ではないですね(汗))が追加されています。


まだ特典ディスクを詳しくチェックしていませんが,とりあえず,これで,自分で掘ったネタバレの沼からようやく脱出しました。

感想その4

2004-12-19 13:31:09 | Tolkien・映画
***ROTK SEEネタバレです***
The Corsairs of Umbar
これはギムリがかわいい!の一言に尽きるでしょう。(賛否両論あるようですが(汗))

Merry's Simple Courage
周りは明るいしエオウィンが兜もかぶってないのに誰も気が付かない,というのはいかにも「映画」ですが,メリーのスピーチは素敵です♪ でも,ホントはこの辺りに絡むべきガン=ブリ=ガンが絡んでいないので,残念がる人もいると思います。

The Tomb of the Stewards
ファラミアを白の塔の中から運び出すのが見えます。(外に置きっ放しだったのではないとわかってちょっとほっとしました)この時点で白の木に花が咲くのが見えるんですね。デネソールのセリフがかなり増えていて,多少はよくなったかも。それと,ラス・ディネンというものを見れたというのがお得ポイントでしょうか。(ピピン隠れるように後をつけていますが,もし誰かが振り返ったら丸見えだと思いますが(笑))
執政様がピピンをポイする所,BBがコメンタリーで,自分はずっと地面に伏せていて,代役が投げられた瞬間に入れ替わったと説明してました。

The Witch-king's Hour
そう言えば,原作でのこのシーンの意味って,敵側の総大将のアングマールの魔王(「鳥」じゃなくて馬に乗っていた)がいよいよ勝ち名乗りを上げようとした時に,ガンダルフが門前に立ちはだかって邪魔をしている,だったと思うのですが(汗;)ただ単にガンダルフとピピンに嫌がらせをしているだけのように見えます。‥でもまあいいです。
このイベントが入ったため,前後のいろいろな順番が劇場版と変わっています。

The Pyre of Denethor
ガンダルフが廟所に乗り込んだ瞬間の,デネソールのセリフが追加されてます。これはなかなかカッコいいです。
ところで,問題の執政様猛ダッシュですが,私は彼の亡霊が走っているんだと考える事にしました。今回ラス・ディネンの道が追加された事で,ますますあの飛び降り地点まで走る事は不可能とわかりましたので。。。ここって,こんな冗談でもしてしまわないと,ひどく残酷なシーンになってしまいますよね。TTTのコメンタリーで,子供も観る映画でエントを燃やす事ができなかったと言っていたので,まあ無理なんだろうな,と思ってました。

ただ,やっぱ映画ガンダルフ,執政様殺しはそのまんまでした(滝汗;)

The Battle of the Pelennor Fields
追加シーンそのものについては嫌いではありません。怪力エオウィン炸裂!(笑)ただ,いろいろなイベントの順番が劇場版とかなり違っています。劇場版は(原作も)セオデンの死とアラゴルンの登場は時系列的には完全に分けられているのですが,SEEではごっちゃになっていて,かえって原作から遠のいたかも。もしこの拡張の為に他の大事なシーンを落としたと言うなら,やっぱ,他のシーンを返せ!って言っちゃいますかね。

The Houses of Healing
まず,エオメル!でしょう。もし兄が戦場で倒れている妹を見つけたら,これ以上のリアクションはありません! それを見て遠くでひそかに涙ぐむアラゴルン。彼の女性絡みのシーンはよくないと書きましたが(汗),ここはよいですね。
問題の癒しのシーンですが,アラゴルン~,未練がましくエオウィンに触んないで~(‥失礼しました(^^;))バックにアルウェンの歌‥‥。これには賛否両論ありますが,まあ私は映画アルウェンは嫌いではないので,OKですよ。元々原作のこのシーンで,アラゴルンがエルロンドが癒しの力が1番強いと言っていたのを思い出しました。つまりエルロンド家は癒しの力を持っているという事で,当然アルウェンにもその力があるという事で,彼女の歌にもご利益がありそうだし。

誰かさんと誰かさんの癒しが消えてしまった事に関しては,私はもはやどーでもよくなってしまいました。それより,1人で目覚めるエオウィンが,この世ならぬ美しさで‥‥。ただファラミアがちょっとストーカーっぽく見えてしまわない?と心配ですが。

Pippin Looks After Merry
劇場版でピピンがメリーを見つけていたシーンを,夜にしただけです。あのままでもよかったんだけどなあ。。

感想その3

2004-12-19 01:29:23 | Tolkien・映画
***ROTK SEEネタバレです***
Theoden's Decision
セオデンがまだゴンドールの事でまだブツブツ言ったらどうしようかと思いましたがそんな事はなくてほっとしました。ここでは楽しみにされていた方の多い,メリーが剣を捧げるシーンがあります。が,それ自体はとてもよいのですが,やっぱり,原作のような2人の結び付きはちゃんと描かれてないのかな,ちょっと唐突な感じで,原作知らない人にはなんでいきなり? 少し前に,仲間が皆行ってしまったから?と思われるかも。。。
その後でギムリが馬の民の招集の様子を見ながら
I wish I could muster a legion of Dwarves, fully armed and filthy.
と羨ましがる所が追加されているんですが,"filthy"ってどういう意味なんだろう?普通「汚い」ですが,「かっこいい」という意味もあるので,‥多分後者なんだろな。レゴラスに「君の国にも敵は向かっているよ。」と言われて彼の背中に頭をつけるギムリがかわいいです。
そうそう,メリーがローハンの騎士と認められて,さっそく馬に乗って蹴り蹴りしているのが,めちゃめちゃツボでした。

The Fall of Osgiliath
何が増えているかわかりますか? 最後に,ガンダルフが"Tell me all you know."と付け加えて,ファラミアが頷く,のが追加されただけ。このように,どこに何が追加されたかわかりにくいのが多いです。(笑)

The Wizard's Pupil
わぁ~い,これと,後ろの「Peregrin of the Tower Guard」とを合わせて,1番のお気に入りにしようかな。(他のキャラのファンの方すみません)今日はあまりくどくど言いません。手短に。パパが背中を痛めて頑張ったというシーンは,何か噂にはすごいダイブが見れるという事でしたが,全然自然です。そこへ心配げに近づいて「Father」と呼びかけるファラミアがまたよい!(結局通じなかったんですが) これでファンでさえ疑ってしまったファラミアへたれ弟説,が少しでも訂正されれば。。
ところで,ボロミアの笑顔は,亡霊でなければ彼の最高の笑顔と言っていいかも。。(^^;)

Peregrin of the Tower Guard
原作にはないシーンですが,私はピピン2番目に好きなキャラなので,これは劇場版の分を含めても,文句なく1番お気に入りになりそうです。ドラゴン話はここ等に書きましたので,それ以外の話題。。ピピンが,初対面の人が何で「違う種類の強さを持っている」事をわかるかと不思議がる人がいますが,ホビットは上下関係のない種族でその分人の本質を見抜く力がある,という説もありますし,あと,ちょっと前にガンダルフがフロドとサムの事を話してくれとリクエストしているので,その時に彼が指輪をどう扱ったかを聞いて,判断できたと考える事もできますね。

The Sacrifice of Faramir
これも,どこが追加になったか? 普通わからないですね。ガンダルフに止められた時のファラミアのセリフ
This is the city of the Men of Numenor. I will gladly give my life to defend her beauty, her memory, her wisdom.
が増えてます。(ちなみに"her"って誰の事かと言うとミナス・ティリスの事です。船,都市等は女性,川等は男性と表されますね)

ところで,特典ディスクの「馬」の話を1度聞いたら,馬で横一列になって走って行く「あのシーン」涙腺と腹筋とほっぺの筋肉を鍛えないと見れませんっ。(^o^)

Marshalling of Dunharrow
エオメルが,何故メリーが戦に参加してはいけないのかという妹に,"War is the provence of men, Eowyn."等,と言って聞かせる所が増えてます。

Aragorn Takes the Paths pf the Dead
アラゴルンとエオウィンの別れのシーンが長くなってます。何が長くなったかと言えば,去年の9月に公開された公式のトレーラー(海外版)にあって劇場版にはなかった部分。原作ではってあまり口うるさく言いたくないんですが,アラゴルンは彼女に傾きそうな気持ちを完全に押し殺して去っていったのが美徳と思ったのですが。。今回アラゴルンの,女性と絡むシーンは好きでないと言いましたけど,ここもちょっとひっかかってしまいます。。すみません。
(12/19 修正)

Dwimorberg - The Haunted Mountain
レゴラスのセリフが少し増えたかな?(汗)

The Paths pf the Dead
劇場版の物の前後に追加シーンがついてます。アラゴルン,レゴラス,ギムリの○○トリオが好きな方はもちろん,特にそうでない人でも楽しめると思いますよ。(頭蓋骨アバランチには賛否両論ありますが)前半はギムリがもうサイコー!です。このSEEに気に入らない所が幾つかあっても,このギムリを見たら許せちゃいます。
頭蓋骨は‥‥,ちょっと多過ぎるな。。。
最後に3人は,洞窟を出てすぐに海賊船を見るのですが(あれあれ?原作とはエライ距離感の違い‥まあ,あまりうるさく言わんでおこう)これって中つ国と言うより,いかにもクイーンズタウンの近くっぽい。(笑)

The Siege of Gondor
ゴスモグ,なんでびっこひいているんだろう?
これは戦闘シーンが増えているのですが,他の大事なシーンを抜かしてなんでこういうのばっかり増やすんだって,言われる所ですね。。。

感想その2

2004-12-18 11:52:30 | Tolkien・映画
***ROTK SEEネタバレです***
Minas Tirith
追加は,ピピンが,"The mightiest man may be slain by one arrow, and Boromir was pierced by many."という所です。

The Decline of Gondor
う~む,ガンダルフは,トールキンの作品全てを通しても好きなキャラクタの上位にいるし,もちろん映画のガンダルフもそうなんですが,この前の章から始まる,デネソールへの態度だけはどーしても解せませんねぇ‥‥(泣)(原作のガンダルフはこうじゃないんですが‥)ここでの彼のセリフについては,こちらで説明してます。(以前伏字にしてましたが,はずしました)ったく‥。
しかし,ミナス・ティリスの景色とピピンが和ませてくれて,ちょっと救いですね。

Cross-roads of fallen King
フロドとサムの今回の追加シーンの中では,1番お気に入りです。decent place(まともな所)ならお茶の時間だよ(サム),ここはdecent placeじゃないよ(ゴラム),の会話もよいですね。王様の銅像へのオークの(ばっちぃ)落書きも,花の冠をかぶった王様の頭もイメージ通り,これは劇場版に欲しかったですね。

Sam's Warning
う~~ん,これはどうなのでしょう? 調子に乗ってup up up up トンネル~♪と言ってしまうゴラムにそれは何なんだ!?とサムが脅すんですが,それで顔を思いっきりゆがめるゴラムが醜かわいい(?)ですが,フロド,サム,ゴラムのファンの方の感想を待つか‥‥

Osgiliath Invaded
ファラミアのファンでなければあまり意味のない(汗)シーンが追加されてますが,ゴンドールの兵隊さんやレンジャーさんの日常がほんのちょっと伺えます♪ 彼らはファラミアが傍を通ってもお辞儀するでもなく(これはボロミアに対してもそうでしたけど),こわい上司ではなかったんだなというのが見えますね。

ふうっ,これでやっとDisc1の半分です。長い‥。

Run!Run!Run!