川辺に立つ一本の桑の木には、いろんなものがやってくる。
この話はまだ続きがあります。
私は別の鳥を待ってこの桑の木の下に居た。
大分長い時間居た後、ふっと足元を見ると目が合ってしまったのだ。
しまった、と鳥は隠れるのかと思いきや、
私に向かって石垣をトコトコと上がってくるではないか。
私の男前に見惚れたのか?
石垣の目地の間に木から落ちた桑の実がたまっている。
それを食べに来たのだ。
こちらから近づいたらこの距離までは近寄れない。
相手は野生動物だ、警戒心と食欲の妥協点はどれくらい。
さりげなく親もそばまで来た。