詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

葛の花踏みしだかれて色あたらし。この山道を行きし人あり(折口信夫)

2010年03月14日 | 歴史
「日本の文学ー柳田国男・斉藤茂吉・折口信夫」(中央公論社)を持って・・梅や桜を遠く見ながらの読書だった。

再読の柳田国男の本は、何故か春に似つかわしいなと思う。
彼の言説は鋭い、鋭すぎるが,それを完全に否定したのが坂口安吾だったのだと思う。

すなわち、天皇も皇族もすべて朝鮮半島からやってきた侵略者の末裔たちで・・彼らの作った国の国号「日本」も、「天皇」という王権も、たかだか、約千三百年前からに過ぎないのだと・・

詩 流氷(ザエ)

2010年03月14日 | Weblog
開放のための扉は
いつだって目の前に見えていたというのに
すべてから開放されたいという気持ちが
いつもとんと希薄だった

あえて
地獄とやらを
体験したかったのかもしれない

すべては流氷(ザエ)のように
いたずらに音をきしませて
ぶつかり合うばかりと諦観していた

漆黒へとかわりゆく蒼穹と
揺れやまない木立の葉群のように
すべてはなるがままになるしかないと

あるいは
明日どうやって
誰かをだまして
一食分をそいつから騙し取ろうかと

そんな風に墜落してゆく快感こそが
人生なのだと・・

故郷の流氷の海辺で信じ込んでしまった
あの日 あの時の
きみへの頌歌への結末を
明日どうつけようかと生き続ける