何のことかと思ったら、二子多摩川園、武蔵小杉のことで、鉄道各社が開発する町が度かをダイアモンドが調査した報告書の見出しだった。その2つの町の写真が下記のもの。
多摩川に沿って走る南武線沿線のコンピュータメーカーにいたころ、場末の飲み屋タウンという意識しかなかった武蔵小杉、溝口、何ときれいな街になっていることか。若い人がすみたいまちの筆頭になっている。いまや勝ってあこがれのまちであった、東横線の代官山や自由が丘、目ではないという。変われば変わるもの。しかしながら町の開発は鉄道会社が短所を切っていることを今更ながら気がつかされる。
「週刊ダイヤモンド」が首都圏の鉄道各社の計画をまとめていた。
西の大都会、京阪神では、阪急やJR、阪神などの各線が並走する区間が多く、各社がしのぎを削っている。これに対し、首都圏の私鉄は路線間の競争はほとんど存在せず、各社のすみ分けがなされてきた。その潮目が今、変わりつつあるという。
東急から見てみると田園都市線「たまプラーザ」(横浜市)と「二子玉川」(東京都世田谷区)に続いて、次世代型郊外として大規模再開発を仕掛けているのが田園都市線「南町田」。昨年2月に閉館した「グランベリーモール」を町田市と共同で再整備し、田園都市線では唯一のアウトレットモールを2019年度に開業する。池上線や世田谷線など「都心の中の郊外」ともいうべき“マイナー路線”のてこ入れも図る。
池上線は『吉祥寺』や『永福町』『浜田山』など各種の住みたい街ランキングの常連駅が多い京王井の頭線が、また世田谷線は、観光資源が多く外国人にも知られる江ノ島電鉄が理想型だろう」(東急関係者)。
小田急は、南町田から南西約10kmに位置する「海老名」(神奈川県海老名市)。これまでも駅東口で商業施設などの開発を進めてきたが、用地買収から半世紀越しの「再開発ではなく最初の開発」(田島課長)となるのが、25年度の完成を目指す、JRの海老名駅との駅間地区に整備される「ビナガーデンズ」だ。東急の「二子玉川ライズ」と設計会社が同じで、見た目はニコタマ、中身はムサコ(武蔵小杉)のような建物になるという。
西武鉄道は、各主要駅で巻き返しを図る。例えば、池袋線「石神井公園」は東急の「自由が丘」のようなおしゃれな高級住宅街を、池袋線「飯能」は北欧のフィンランドを、秩父線「西武秩父」は箱根を想起するような開発を行う。
京王は現在、「調布」や「府中」で再開発を仕掛けているが、今後は街の整備よりも「運賃の値下げ、通勤ライナーの投入、ダイヤ改正といったソフトの充実にシフトする」(南取締役)。
沿線全体の将来を占う上で、個々の駅よりも重要になるのが、接続するターミナル駅の趨勢だ。
東急は副都心の3駅のターミナル駅再開発でも頭一つ抜けていて、威信を懸けて100年に1度の規模で再開発を行う「渋谷」。27年度の完成に向け、七つのプロジェクトが進行中で全く新しいオフィス街が誕生する。逆に、渋谷のみならず「池袋」にも後れを取っているのが「新宿」。南取締役は「小田急にも同じ危機感があり、『連合軍』の意識で一緒に進めている」と話す。首都圏でも沿線人口の争奪戦は始まったばかりという。
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