不快指数100%に達しそうな蒸し蒸しした気候の6月27日(日)午後、「朝鮮学校差別を許さない!『高校無償化』即時適用を求める市民行動」が行われた(主催:「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)。14時から芝公園北西の23号地集会広場で集会を行い、15時過ぎから銀座・東京駅方面へデモ行進を行った。
今年2月中井洽拉致問題担当相が「高校無償化に関し、在日朝鮮人の子女が学ぶ朝鮮学校を対象から外すよう」川端達夫文部科学相に要請したことをきっかけに、全国でこれに抗議する署名活動が繰り広げられた。しかし4月からの無償化実施で朝鮮学校だけが除外された。現在、文部科学省は専門家会議を設置し協議している。
集会では、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会の練馬区民、日朝学術教育交流協会の県立高校教員、東京朝鮮中高級学校の高校生、神奈川朝鮮学園オモニ会連絡会のお母さん、NPO法人で活動する一橋大学学生、日朝友好促進東京議員連絡会の世田谷区議からスピーチがあった。また、山花郁夫衆議院議員(民主)、保坂のぶと前衆議院議員(社民)、福島瑞穂参議院議員(社民)のメッセージが読み上げられた。
そのなかで朝鮮学校の生徒会役員のスピーチが印象的だったので紹介する。
●生徒会委員長(男性)
はじめこの問題を聞いたとき、なぜこうなったのかという疑問とともに怒りがこみあげてきた。その後この問題を勉強するうちに、疑問や怒りだけでなく、いかにこの問題が矛盾しているかを知ることとなった。たとえば日朝間で国交が結ばれていないため無償化から外されるとテレビで報道されていたが、調べると台湾の人の学校はちゃんと適用されている。「ああ、やはり自分たち朝鮮学校は差別されてしまうのか」と実感した。
この問題を自分たち学生が力を合わせて解決しようと、朝鮮学校全国10校すべての学校の学生と連絡会を立ち上げた。そして部活の時間を削って署名活動を行った。
6月13日に開催した文化祭では、高3のクラスの公開授業を行った。見学した日本人から「日本の学校と違うのは言葉だけで、教育内容は日本の学校と同じだ。なぜ朝鮮高校だけ外すのか」との感想をお聞きした。また近くにある帝京高校の生徒らと、高校教科書無償化問題や竹島(独島)問題をテーマに共同シンポジウムを行った。
今日は、こんなにも多く協力的な日本人がいらっしゃることを知りうれしく思う。
●生徒会副委員長(女性)
この問題が起こり4-5カ月たった。わたしの親友が韓国学校に通っており、4月から助成金を受け取っている。その子と話していて、朝鮮学校だけ除外するのはやはり差別だと思った。無償化法の趣旨は、学校におカネが行くのでなく学生一人一人に助成金が出るはずなのに、朝鮮学校に通っているという理由だけでおカネが出ないのはあからさまな差別だと思う。それまで悲しい、さびしいという感情があったが、いまは絶対、無償化の対象になり、この闘いに勝ちたいと思っている。
集会の最後に
1 政府による差別・人権侵害を許さない
2 朝鮮高校に『高校無償化』即時適用を!
3 差別をやめ、朝鮮学校への公的助成を!
の3項目の集会決議を拍手で採択した。
250人ずつ4グループに分かれ芝公園から北上し虎ノ門の方向にデモが出発した。
今年4月からスタートした高校無償化から朝鮮学校だけが排除されました。世界人権規約に違反する朝鮮学校への差別に対し、各方面から抗議の声が上がり、今日の集会とデモに150に迫る市民団体や労働組合などが賛同団体として参加しています。日本の民主主義、人権意識が問われることになります。ご通行中のみなさん、わたしたちといしょにデモの隊列に加わってともに声をあげてください。
シュプレヒコール!
「高校無償化をすべての学生に!」
「高校無償化をすべての高校に!」
「子どもは平等だ!」
「排外主義にハンタイ!」
「政府は朝鮮学校を認めろ!」
「日本人は生徒の連帯するぞ!」
「ともに差別に反対しよう!」
1000人の参加者のうち高校生・大学生が400人ほどだった。わたくしは、こんなに若い世代が多いデモに参加したのは初めてだった。高校生のシュプレヒコールの声は、エネルギーがあふれていた。
虎ノ門を右折して新橋駅から銀座に向かい、さらに東京駅を行き過ぎて常盤橋公園まで4-5キロの距離の長いデモだった。とくに銀座・数寄屋橋では人通りが多かった。通行人は、きっと高校生の訴えを心で受け止めてくれたと思う。
わたくしは、数寄屋橋を越えたあたりでデモを抜けたが、有楽町駅前で、なんと日本創進党の山田宏(前杉並区長)と中田宏(前横浜市長)が街頭演説を行っていた。2人は松下政経塾出身というだけでなく、「つくる会」教科書を採択した全国でもきわめて珍しい自治体の首長だったことで共通点がある。
なおユーチューブによれば、鍛冶橋で待ち伏せした在特会が「朝鮮学校への無償化を求めるウジ虫、ゴキブリ、左翼はすぐ海に飛び込め!」などとムチャクチャな主張をしていた。
今年2月中井洽拉致問題担当相が「高校無償化に関し、在日朝鮮人の子女が学ぶ朝鮮学校を対象から外すよう」川端達夫文部科学相に要請したことをきっかけに、全国でこれに抗議する署名活動が繰り広げられた。しかし4月からの無償化実施で朝鮮学校だけが除外された。現在、文部科学省は専門家会議を設置し協議している。
集会では、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会の練馬区民、日朝学術教育交流協会の県立高校教員、東京朝鮮中高級学校の高校生、神奈川朝鮮学園オモニ会連絡会のお母さん、NPO法人で活動する一橋大学学生、日朝友好促進東京議員連絡会の世田谷区議からスピーチがあった。また、山花郁夫衆議院議員(民主)、保坂のぶと前衆議院議員(社民)、福島瑞穂参議院議員(社民)のメッセージが読み上げられた。
そのなかで朝鮮学校の生徒会役員のスピーチが印象的だったので紹介する。
●生徒会委員長(男性)
はじめこの問題を聞いたとき、なぜこうなったのかという疑問とともに怒りがこみあげてきた。その後この問題を勉強するうちに、疑問や怒りだけでなく、いかにこの問題が矛盾しているかを知ることとなった。たとえば日朝間で国交が結ばれていないため無償化から外されるとテレビで報道されていたが、調べると台湾の人の学校はちゃんと適用されている。「ああ、やはり自分たち朝鮮学校は差別されてしまうのか」と実感した。
この問題を自分たち学生が力を合わせて解決しようと、朝鮮学校全国10校すべての学校の学生と連絡会を立ち上げた。そして部活の時間を削って署名活動を行った。
6月13日に開催した文化祭では、高3のクラスの公開授業を行った。見学した日本人から「日本の学校と違うのは言葉だけで、教育内容は日本の学校と同じだ。なぜ朝鮮高校だけ外すのか」との感想をお聞きした。また近くにある帝京高校の生徒らと、高校教科書無償化問題や竹島(独島)問題をテーマに共同シンポジウムを行った。
今日は、こんなにも多く協力的な日本人がいらっしゃることを知りうれしく思う。
●生徒会副委員長(女性)
この問題が起こり4-5カ月たった。わたしの親友が韓国学校に通っており、4月から助成金を受け取っている。その子と話していて、朝鮮学校だけ除外するのはやはり差別だと思った。無償化法の趣旨は、学校におカネが行くのでなく学生一人一人に助成金が出るはずなのに、朝鮮学校に通っているという理由だけでおカネが出ないのはあからさまな差別だと思う。それまで悲しい、さびしいという感情があったが、いまは絶対、無償化の対象になり、この闘いに勝ちたいと思っている。
集会の最後に
1 政府による差別・人権侵害を許さない
2 朝鮮高校に『高校無償化』即時適用を!
3 差別をやめ、朝鮮学校への公的助成を!
の3項目の集会決議を拍手で採択した。
250人ずつ4グループに分かれ芝公園から北上し虎ノ門の方向にデモが出発した。
今年4月からスタートした高校無償化から朝鮮学校だけが排除されました。世界人権規約に違反する朝鮮学校への差別に対し、各方面から抗議の声が上がり、今日の集会とデモに150に迫る市民団体や労働組合などが賛同団体として参加しています。日本の民主主義、人権意識が問われることになります。ご通行中のみなさん、わたしたちといしょにデモの隊列に加わってともに声をあげてください。
シュプレヒコール!
「高校無償化をすべての学生に!」
「高校無償化をすべての高校に!」
「子どもは平等だ!」
「排外主義にハンタイ!」
「政府は朝鮮学校を認めろ!」
「日本人は生徒の連帯するぞ!」
「ともに差別に反対しよう!」
1000人の参加者のうち高校生・大学生が400人ほどだった。わたくしは、こんなに若い世代が多いデモに参加したのは初めてだった。高校生のシュプレヒコールの声は、エネルギーがあふれていた。
虎ノ門を右折して新橋駅から銀座に向かい、さらに東京駅を行き過ぎて常盤橋公園まで4-5キロの距離の長いデモだった。とくに銀座・数寄屋橋では人通りが多かった。通行人は、きっと高校生の訴えを心で受け止めてくれたと思う。
わたくしは、数寄屋橋を越えたあたりでデモを抜けたが、有楽町駅前で、なんと日本創進党の山田宏(前杉並区長)と中田宏(前横浜市長)が街頭演説を行っていた。2人は松下政経塾出身というだけでなく、「つくる会」教科書を採択した全国でもきわめて珍しい自治体の首長だったことで共通点がある。
なおユーチューブによれば、鍛冶橋で待ち伏せした在特会が「朝鮮学校への無償化を求めるウジ虫、ゴキブリ、左翼はすぐ海に飛び込め!」などとムチャクチャな主張をしていた。