本日の感想文；「火車」宮部みゆき

少し前にはやった（？）自己破産の話ですね。
親の借金で小さい時から辛い生活をしていた女性が
別の人間になる為に通販会社のデータベースから
成りすます人間を何人かピックアップして
第一候補のときに失敗したが、
まんまと第二候補に成りすます。
新しい生活で恋人も出来、
もうすぐ結婚して完全に別人になれると思ったところで
銀行マンの恋人に勧められクレジットカードを作ろうとした時に
自分が身分を乗っ取った女性が
クレジットカードによる自己破産者だったとゆうことを初めて知る。

文中に何度も自己破産者を弁護する文面がでてきますが、
貸す方が悪いのでしょうか？
借りる方が悪いのでしょうか？
一言で片つけられない、奥深い物がありますが
本書のようにやたらと自己破産者を弁護されると
かえって反感を抱きたくなるような。。。

と言ってもこの作品の一番のところは
実体は最後の最後にしかでてこないけど、
主人公とも言える他人に成りすました女性の
時間の経過とともに積み重ねられていく心理状態だと思います。