風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

ホームランゲーム

2007年04月29日 | 清水ともゑ帳
歩いていたら、石ころがつま先にあたり、はじかれた石が数メートル先まで転がった。
石を追いかけ、家まで転がして帰りたくなったけど、それはやめた。
子どものころは、よくそんなふうにして家に帰った。
見失うことなく、うまく蹴りながら一緒に帰宅した石は、なんだか大事な相棒のようでもあり、幸運の印のようでもあり、愛着がわき、机の隅に置いたり、引き出しにしまったりした。

30年以上前のこと、私が小学生のころ、「ホームランゲーム」という、石蹴りゲームが流行った。
子どもたちは運動場や広場や、あちこちの地面にマス目を書いていた。
当時、私が住んでいた地域には、瓦屋さんがたくさんあった。
欠けて捨てられている瓦の破片を、学校帰りによく拾ってきた。
誰が言い出したのかわからないけど、ホームランゲームの石には、これが最適なのだ。

瓦の破片を他の石と擦り合わせ、角を丸くする。
手に馴染みやすく、なおかつゲームに勝てる石に育てていく。
私にとって、ホームランゲームの面白さは、ここから始まっていたように思う。
雨の日の休み時間用に、下敷きの裏にもゲームの図を書いた。
人差し指と中指を足に見立てて、小さくなった消しゴムなどを石の代わりに、蹴っていくのだ。



確か、こんな感じだったと思う。
一番手前の細い枠のところに、各々の石を置き、ケン、パ、ケン、ケン…と進んでいく。
波線のあるマスのところは、要注意。
波線の向こう側へ石が入ると、一回休みとなり、遅れをとる。
無事一周できたら、最初に石を投げる位置がだんだん遠くになる。

…それで、どうするんだっけ。
「ホームラン」って、どうなるとホームランなんだっけ???
あれほど夢中になったゲームなのに、ルールが思い出せない。
それに、ゲームが流行った地域は、私たちの周りだけだったのかしら……。

思い出を辿っていると混乱しそうなので、早々にタイムスリップを切り上げることにした。



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