仏堂や仏塔の軒の四隅に吊り下げられている風鐸。
その風鐸に興味がわき、このところの散歩はお寺を巡ることが多い。
昨日も風鐸との出合いを求め、お寺が集まる清水区の江尻町周辺を歩いた。
途中、見事な枝ぶりの赤い花を発見。
なんていう植物かわからないけど、満開の花に圧倒されてついカメラを向けた。
そこから歩いてすぐ、市中山 江浄寺へ。
このお寺周辺の道は車ではよく通るけれど、境内へ入るのは初めて。
徳川信康公菩提所とある。
そうか、だから屋根には葵の御紋が。
徳川信康は武田との内通を疑われ、21歳で切腹させられた。NHK大河ドラマ『直虎』での瀬名姫を演じた菜々緒とともに思い出す。
立派な鐘楼が
鐘の響きを聴いてみたい。
江浄寺を出て、本応山 妙泉寺へ。
思っていたより近代的ながっしりとした本堂。
とはいえ、妙泉寺開創500年を記念して、昭和56年(1981年)に新築されたそうだから、40年近く経っている。
そして、また少し歩き、次は吸江山 法雲寺へ。
桐の紋が輝く山門をくぐる。
青紅葉がきれい!
本堂ともマッチしてる。
法雲寺を出て、巴川に向かう。
巴町公園には立葵の花が。
タチアオイのまっすぐ伸びる姿が大好き。
そして、帰宅してから、あの小さな赤い花をつける植物を調べてみた。
和名がギョリュウバイ(檉柳梅)といい、オーストラリアやニュージーランド原産の植物だとわかった。
ニュージーランドの先住民のマオリの言語では「マヌカ」と言われていると知り、「ああ!」と納得。
あのマヌカハニーの。
よくパッケージに描かれている花がこの花だったのか。
30代のころ、わずかな期間だけど過ごしたことのあるニュージーランドがとても懐かしくなった。
風鐸って寺社へ行けば見られるものだと思っていたけど、そうではないようで……。
でも、散策する先々で、ギョリュウバイのような思いがけないことに出合うとき、掘り出し物でも手に入れたみたいにうれしくなるのだ。