◎インドの反戦の歴史
(2017-01-01)
広島には、何故だか「過ちは繰り返しませぬから」という敗戦国家の手になる碑があるが、それ以後朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東戦争、湾岸戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争、ユーゴ紛争などなど戦火の消える暇はなかった。
最終的恒久的な軍備撤廃が、七福神の世、みろくの世、千年王国、至福千年の条件だが、世界には各国に先んじて、反戦、非暴力、無抵抗主義を掲げたことのある国がある。
それはインドである。
叙事詩マハーバーラタには、夙に核戦争の惨禍を描いたらしい記述があるのだが、その戦争体験の悲惨さに全インドが震撼し、OSHOバグワンの霊眼によれば、以後しばらくインド全体が反戦反暴力となったという(神秘家の道/OSHO/市民出版社P651-652による)
さらにインドは、アショーカ王の時代(紀元前3世紀)にカリンガ戦争を経てほぼインドを武力統一したのだが、この戦争もあまりにも悲惨なものであったがゆえに、アショーカ王も反戦碑文を全国に建てまくった。
さらに時代は下がって、ガンジーの非暴力運動が起こり、インド国旗の中央には、なんとアショーカ王の法輪が燦然と描かれていることから、核軍備した今でもインドは基本的に反暴力反軍備を標榜しようという意識が見てとれる。
またアショーカ王没後の九秘密会なるものも存続している気配をこういうところに感じさせられる。
さてOSHOバグワンは、インドだけがこうした国家規模の反戦方針を打ち出しているのは、インドの過去の大戦争が、180度反対に位置する絶対平和に向かわねばならないほど酸鼻、凄惨なものだったからだろうと見ている。歴史から学び、極端から極端に奔ったのだ。
従って今後世界全体が軍備撤廃に動くためには、残念ながらそのようなすべての民族、すべての国家が戦争、核兵器の悲惨を目の当たりにすることが条件となるだろうと予想される。
地上天国、七福神の世、みろくの世、千年王国、至福千年の到来はあらゆる国、あらゆる宗教で予言されている。それは軍備撤廃、恒久平和を基礎として起こるが、以上のような人間の学びの法則を考えると「世界戦争は不可避」という見方は、まんざら悲観論とは言えないと思う。