◎肉体を落とす
荘子大宗師篇で、孔子に対して高弟顔回が、その境地を語る。
顔回「先生、私は進歩しました。」
孔子「どういうことですか。」
顔回「私は仁義を忘れました。」
孔子「それはいいけれど、まだまだです。」
他日二人は再び会った。
顔回「私は礼楽を忘れました。」
孔子「それはいいけれど、まだまだです。」
顔回「先生、私はまた更に進歩しました、今度は坐忘ができるようになりました。」
孔子は、驚いて「坐忘とは何のことかね」
顔回「肉体を放棄し、聡明を退け、形を離れ、知を去り、大通なる道と一つになりました。これを坐忘と言います。」
孔子「道と一体になれば、もはや好悪差別の心はなくなるし、道と同化すれば、無常がわかる。あなたは本当に賢人だ。今後あなたを先生としましょう」
仁義という社会性を忘れ、礼楽という形式を忘れ、肉体を落とす(原文:堕肢体)。肉体を落とすということは死の世界に入るということ。
孔子は道と一体になることが、好き嫌いを超えていることを知っている。大通なる道と一つになることは、輝くすべてであるワン・テイストに同化することなのだ。
そして孔子は、自分を超えた境涯の弟子を一人打ち出したのだ。
荘子大宗師篇で、孔子に対して高弟顔回が、その境地を語る。
顔回「先生、私は進歩しました。」
孔子「どういうことですか。」
顔回「私は仁義を忘れました。」
孔子「それはいいけれど、まだまだです。」
他日二人は再び会った。
顔回「私は礼楽を忘れました。」
孔子「それはいいけれど、まだまだです。」
顔回「先生、私はまた更に進歩しました、今度は坐忘ができるようになりました。」
孔子は、驚いて「坐忘とは何のことかね」
顔回「肉体を放棄し、聡明を退け、形を離れ、知を去り、大通なる道と一つになりました。これを坐忘と言います。」
孔子「道と一体になれば、もはや好悪差別の心はなくなるし、道と同化すれば、無常がわかる。あなたは本当に賢人だ。今後あなたを先生としましょう」
仁義という社会性を忘れ、礼楽という形式を忘れ、肉体を落とす(原文:堕肢体)。肉体を落とすということは死の世界に入るということ。
孔子は道と一体になることが、好き嫌いを超えていることを知っている。大通なる道と一つになることは、輝くすべてであるワン・テイストに同化することなのだ。
そして孔子は、自分を超えた境涯の弟子を一人打ち出したのだ。