今日7月20日は雑節のひとつ「土用の入り」で、今日から8月6日までが「土用」です。
そこで、今日は「土用」と「ウナギ」について調べてみました。
「土用」は年4回あって、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を言い、各々次のように呼ばれています。
・立春の前は「冬の土用」 ・立夏の前は「春の土用」
・立秋の前は「夏の土用」 ・立冬の前は「秋の土用」 と言っています。
そして、ウナギがよく売れるのが「夏の土用」であり、この期間内でも特に「丑の日(今年は26日)」が「土用の丑の日」として最も販売促進される日となっています。
「土用の丑の日」
「土用の丑の日」とは、各々の18日の土用期間中にくる「丑の日」のことで、年によっては2回来ることがあります。
この場合、2度目の「丑の日」を「二の丑」と言いますが、今年の「夏の土用」では「丑の日」は7月26日の1回だけとなっています。
「土用の丑の日と鰻の由来」
「土用の丑の日」と鰻の由来については、一説では、江戸時代に夏になると暑くて鰻が売れず、困った鰻屋が蘭学者の平賀源内に相談したところ、「今日は土用の丑の日です」と看板を出すように言われ、それを実行したところ大繁盛したのがきっかけと言うものです。
現在では「夏ばて防止」をスローガンに、鰻がよく売れていますが、考えてみれば、今も昔も業者の販売戦略に乗せられているような気がします。
しかし、鰻にはビタミンAが豊富に含まれており、それ以外にもビタミンB,D,Eやたんぱく質、カルシュウム、鉄分などの栄養素があって、夏ばて防止に効果があるとされていることから、「土用の丑の日」以外であっても、栄養学的にみて健康に良いようです。
「土用の謂れ」
「土用」は中国の思想、陰陽五行説からきています。
五行説とは、全てこの世のものは「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素からできているという古代中国の思想です。
この思想は、即ち、「木」は燃えて火となり、「火」はその灰から土を生み、「土」は金を形作り、「金」からは水ができ、「水」は木を育むと言います。
そして、陰陽五行説とは、「一切の万物は陰・陽二気によって生じ、五行中、木、火は陽に、金、水は陰に属し、土はその中間にあるとし、これらの消長によって天地の変異、災祥、人事の吉凶を説明する」というものです。
この5つの要素の「気」を季節に割り当てて、「春」は木気(立春)に、「夏」は火気(立夏)に、「秋」は金気(立秋)に、そして「冬」は水気(立冬)になり、残った「土」に「気」を与えて土気とし、「土用」と呼ぶようになったと言われています。
「土用の禁忌」
「土用」には「禁忌」があります。
・土用に土を犯すことは忌むべき。
土用の期間は土の「気」が盛んなので、土に触るのはよくない。
・丑の日に大根の種をまかない。
季節の変わり目で体調を崩しやすいので、農作業のような大仕事は慎むべき。
・葬送は延期する。
現在では医療も発達し、また農家も機械化が進み、それほど気にしなくてもよいと思いますが、季節の変わり目だけに健康に十分注意したいものです。