らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

壺坂・高取を歩く(3)壺坂霊験記

2016-11-24 | 趣味

壺坂寺の3回目は有名なお話に「壺坂霊験記」を取り上げたいと思います。

壺坂霊験記とは、「日本感霊録」の中に、壺阪観音の信仰によって開眼されたという説話がありますが、これをもとに創作されたのが浄瑠璃「壺坂霊験記」で、目の不自由な沢市が開眼したというお話です。

この「壺坂霊験記」は、浪花亭綾太郎が浪曲で演じて、彼の名声を不動にした出世作でもあります。
〽 妻は夫をいたわりつ
  夫は妻に慕いつつ
  頃は6月中の頃
  夏とは言えど片田舎
  木立の森もいと涼し

お聞きになったことがありますでしょう!
浪花亭綾太郎は浪曲で演じていますが、今日は中村美津子が歌う「壺坂情話」をお聴きいただきたいと思います。



壺坂寺に伝わる『壺坂霊験記』は、盲目の夫「沢市」の開眼を祈る妻「里」の純愛が沢市の目をあけさせると言う夫婦愛の物語で、日本を始め世界各地の公演の中で大いなる賛辞を得たと言われています。

「壺坂霊験記」
今より三百年以上昔、座頭の沢市は三つ違いの女房お里と貧しいながらも仲睦まじく暮らしていました。
沢市は盲目ゆえ琴三味線を教え、お里は内職というなんともつつましい暮らしでした。
そんな沢市の胸中に一つ不安が生まれていたのです。
というのも明けの七つ(午前四時)になると、お里が毎晩床を抜け出していたのです。
「もしや好きな男が…」と問いただすと、お里は沢市の目の病が治るよう、この三年もの間欠かさず壷阪寺の観音様に朝詣でをしていると訴えました。
疑った自分を恥じる沢市はともに観音様にお参りすることにしたが、心の中は盲目がゆえに不遇な暮らしをしているのだと自分を責めるのです。
そして、一度お里を家に帰して、お里を自由な身にしてやろうと自分の身を投げてしまったのです。
不吉な予感であわてて戻るお里は、非常な現実に遭遇し、自らも身を投げてしまいました。
しかし、二人の切ない夫婦愛が、観音様の霊験により奇跡が起こり、沢市・お里は助かり、沢市の目が開眼したのです。