三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

本部の古民家

2006年07月06日 06時14分22秒 | Weblog

沖縄の古民家シリーズ、きょうは本部の家です。
本部って、もとぶと読みます。沖縄の離島のひとつ。
この家も先日紹介した家と同じく「竹」で造られた家です。
外観写真は、沖縄の家の特徴である、外部衝立てのような
ヒンプンと呼ばれる装置越しに台所棟を見た様子です。
右下写真のような配置と間取りです。
この間、わたしのブログの読者で、東南アジアで家づくり中というかたから
メールをいただきましたが、このように用途別に
棟が分かれているというのが、南方の家の特徴のようです。

写真右上のように、インテリアとしてみたときにその素晴らしさが実感できます。
あまりにも心地よかったので、その空間の空気感を味わいたくなって
左下のように、思わずあぐらをかいてしまった次第。
確認していませんが、わたしの背面に積まれている竹製のものは
どうも寝具とおぼしき敷物のようです。
床も、壁も、屋根も竹で構成されていますが
その編み方が醸し出すデザインはなんとも美しい連続性。
そのうえ、床から感じられる素肌の素材感は
現代建築の「新建材」からはとうてい味わうことの出来ない心地よさ。
よく、竹踏み健康法ってありますが、
その意味合いもありそう。
こういうインテリアで、自然そのままの素材の空間の中で
暮らしていたら、きっと、心穏やかで、生体のリズムにもいいでしょうね。
古民家とはいえ、沖縄の夏季の暮らしの中では
現代の住宅と比較して、機能性もデザイン性も
けっして劣ることは感じないし、むしろ高い精神性という部分では
現代住宅がなし得ないレベルの快適性を実現していると思います。
 まぁ、こういう暮らしのもたらす快適性って、
テレビや冷蔵庫であるとかの家電製品や、水回りの快適装置とかの
「快適」装置中心の現代的快適性とは、まったく異質であるとはいえますが。

こういう快適感、現代の家づくりの中で、
一度チャレンジしてみる価値はあると思います。
みなさん、いかが感じられますかね?
コメント
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