三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

06学生の匠大賞決定

2006年07月18日 05時56分29秒 | Weblog

先日ご報告した通り、
今年度のJRN主催・学生の匠リフォームコンクールの
大賞受賞作品が決定しました。
北海道職業能力開発大学校 建築科2年・速水千枝さんチームの作品です。
写真下が既存の住宅の様子です。
このプランでは、既存の三角屋根形状を無落雪に変更。
また、出入り口の位置を、いままでの写真手前側から
写真左側側面の真ん中にギャラリー入り口として
大きく変更。プランとしては玄関は奥になっているのですが、
審査員一同、付則意見として玄関位置はこの真ん中がふさわしいと考えています。

このようにエントランスの位置を変更することで、
この建物が目指す、老後の絵画創作活動の拠点、というイメージが
しっかり形として表現されました。
ことしの応募プランの中でも、この基本的なプランニングで
この作品が際だって特徴的で、ユニークだったポイントです。
ほとんどの応募作品が、自由度の大きな在来工法という
メリットを生かし切れずに、既存の内部配置と大差のない
プランニングであったのに比較して
この作品のコンセプトは、たいへん明確であり、
一目瞭然に建築の意図を表現していると言えます。
大きく開口する建物真ん中部分は、
作品の展示スペースとして、2層分の吹き抜け階段スペースであり
同時に絵画を展示するギャラリースペースでもあります。
吹き抜けに面した中2階には絵画の来客用の応接もあり
また反対側には、吹き抜けに面して書斎的なコーナーもあります。

審査員一同の付則意見も踏まえ、また細かい部分での
プラン変更も加えられる予定なのですが、
これからこのプランを元に、詳細な実施プランを煮詰めていくことになります。
施主さんは決定後も毎日、このプランの模型を
家族で見に来ていて、夢も膨らんでいるようです。
きのうの祝日も、休日出勤で仕事していたら、
息子さんと奥さんが、「ちょっと見ていいですか?」と訪ねてきていました。
多くの学生さんたちのこの1ヶ月間ほどの知恵と汗の結晶のような
この「代表」プランが、これから現実のものとなっていきます。

すでに施主さんは引っ越しも準備万端整っています。
期待感に満ちた、楽しげな様子が
こちらにも伝わってきて、ワクワクします。
よいプランが完成し、またよいリフォーム工事をなるように、祈念してやみません。
コメント
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