先日札幌で開かれていたダリの展覧会に行ってきました。
娘が行きたいと急に言い出したので、
付き合って家族で見に行った次第。
わたしも学生の頃に、ルネ・マグリットの展覧会をわざわざ東京で見た経験があり、
シュールレアリズムの作家たちは興味はあったのです。
ダリも嫌いではないけれど、多作なかれの展覧会、
世界中から、どうやって作品を集めるのか、と思っていましたが、
まぁ、たいへんがんばって開催にこぎ着けたもの、という印象を持ちました。
どういう収集経緯だったのか、そこまでは確認は出来ませんでしたが、
スペインとアメリカにダリの美術館があり、
そことの貸出交渉はたいへんだっただろうと推測します。
会場は札幌近代美術館で、ちょうど、期間終了直前の土曜日ということで、
「あれ、こんなに美術ファンって、増えているんだ」と
びっくりするほどの人出。しかたなく、少しは空いていそうな絵画を飛び飛びに見て回るコース。
最近は音声案内の説明がレコーダーから聞けるサービスがあり、
娘とカミさんは、興味深そうに聞き入っておりました。
ただ、やはり絵画作品って、もうすこし、ゆったり見たい。
まるでベルトコンベアーに乗って、数秒ずつ見て回っても
「絵を見た」という体験感覚にならない気がします。
できれば好きな絵の前では、感慨に浸るような時間を過ごしたいと思いますね。
写真は、旭川買い物公園の彫刻作品。
不勉強で作家の名前も記憶していませんが、
通りのあちこちに、雰囲気に寄り添うような楽しいオブジェが点在しています。
なかでも人気があるのが、この作品。
よく、子どもたちが楽しそうに、楽器を弾いているおじさん像と並んで座っていたりします。
そんなときは、大体がゆったりとしたいい表情をしていることが多く、
本当に身近な芸術作品、っていう感じがして好感が持てます。
超有名な大作家の希少作品を見るのもいいけれど、
こういうさりげない作品もまた、味わいとユーモアがあっていいのではないでしょうかね。
緊張させるのではなく、ゆったりした気分にさせられた作品でした。