表は、最近聞いた講演で示されていた日本の人口の
推移と今後の予測を表したもの。
明治以前は明確な統計はない世界なので、推定ですね、当然。
また、現在から先はこれも推定の世界。
食料の総生産力などから推定すれば、
過去形のものは、たぶん、ある程度は信憑性はあるのではないかと思われます。
やはり表を見ていて感じるのは、
明治以降、急激な近代化社会の結果、人口がうなぎ上りになっている現実。
これはやはりわかりやすく、社会の生産力が向上し、
それだけ多くの人口を養うに足るほどに急上昇した、ということでしょう。
で、生産手段と規模はこのように拡大したけれど、
人口は、この表のように2100年レベルでは、中位推計で5400万人、
低位推計では4600万人あまりというレベルまで、急下降するという予測。
この今後の予測というのが、難しい。
たぶん、統計は国家が管理していて、優秀な官僚のみなさんが予測していることなので、
現状の趨勢をベクトルにして考えればこうなるということなのでしょう。
しかし、本当にこうなったら、すごいことになる。
約100年間で人口が3分の1になるという歴史時間がやってくるということ。
戦争とか、天変地異とかではなく、
こういう事態が社会的理由によって発生するというワケ。
ここまで急激な減少は、一種の民族的自殺行為に感じます。
ここまで人口が減少するのであれば、
生産手段の規模を維持できないことは明白。
ほぼ全産業で、マーケットが急縮小し、生産手段が放棄されるようになる。
もし本当にこのようになるとしたら、ビジネスでいま、設備投資をしていることは
必ず失敗しますよ、といわれているに等しい。
いつもこの手の資料を見せられて、思うのです。
本当にこうなるのでしょうかね?って。
中国から日本に来て一部上場企業を短期間に造り上げた宋文洲さんなどは
懐疑的に語っていますね。
いまの日本の人口減少局面は若干の揺り戻しであって、
長期にわたって、人口減少など続かないだろう、という意見。
「民族としてのDNA」という大きな見方をすれば、
こういう未来予測は杞憂にしか過ぎないのではないか、ということ。
普通に考えれば、人類の歩んできた道のりからすれば、
どうもこういう人口の急減少という事態は推定しにくい。
1億3000万規模の人口を養うに足る社会基盤というものは、
それを維持するほうが自然だと思われるのです。
少なくとも、日本人が減少していったとしても、
この社会システムを維持運営していく方が有利だと考える
移民のひとたちが増えてくると考える方が自然ではないか。
そういう疑問が強くなってきてならないのですが、
さて、みなさん、どう考えられますか?