札幌に22年間在住されている、札幌大学・張偉雄先生のお話を聞いてきました。
中小企業家同友会の「中国ビジネス研究会」の会合です。
わたしはこれまですれ違いが多くて、中国関係のお付き合いがなかったのですが、
今回はじめて参加させてもらった次第です。
「比較文化論」的な立場から、両国の文化の違いを教えていただきました。
ひとつ印象に残ったのが、
「日本では、無防備にすべてさらけ出すのがウケるけれど、
中国では、あくまで論理的に説明しなければ、無責任と取られる」という部分でしょうか。
無防備にさらけ出す、というのがどういう具体的なことを指すのか、
言及はなかったのですが、
まぁ、何となく理解できました。
(こういうあいまいな理解が、日本人的ということでしたけれど(笑)・・・)
また、ちょっと気付きにくいポイントでしたが、
老人問題のことで、
日本ではすぐに福祉政策のことになっていくけれど、
中国では、「公園の整備」というアプローチが現実的に機能している、という部分。
張さんのおかあさんは広東でひとりで暮らされているそうですが、
心配して電話したら、
「なんも、公園に行けばいろいろなひととお話しもできるし、
生きていくのに役立つ具体的な情報も得られるから、不自由もしないよ(笑)」
ということなんだとか。
おや、というような発見でした。
確かに、老人問題には色々な側面があり
健康や医療の問題、その費用というような部分にばかり目が行きますが、
ひとつの解決手法として、
豊かな老人間のコミュニケーション社会を形成する、というアプローチ。
自助的に、お互いに情報交換することで、解決していこうというのですね。
そのために公共的空間、公園を活用させようという考え。
たとえば老人の、体調が悪いというテーマに対しても、
「それなら、こういう体操がいい」とか毎朝の太極拳や気功で解決する
というようなアプローチが、自然的に行われていると言うこと。
まぁ、気持ちよく過ごせる公園という社会的なコミュニケーションの場を整備して
そういう社会資産を上手に使うという考えだと思うのです。
確かにそのように言われると、日本では公園について、
そのような積極的な役割について論議されることは少ないし、
ひたすら、公共的な手助けが必要だ、
介護保険制度が必要だ、というようなアプローチばかりになってしまう。
このあたり非常に示唆的なお話しだったと思います。
オフ会では、中国から来られて開業しているという
中国料理店でたいへんごちそうになってしまいました。
って、まぁ、会費制なのですが、
紹興酒は飲み放題だし、食べ物は次々と出てきて、
とても会費の枠を超えていることは明白。
お腹いっぱいになりまして、帰りは転げるように帰った次第。
ごちそうさまでした。お礼に、今度また行きます(笑)。
<写真、ケータイだったのでピンぼけでした・・・>