三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

東京都内JR線ホームにて

2010年03月20日 07時23分25秒 | Weblog




きのうは東京都内での移動が主体。
宿泊は池袋周辺でした。で、朝ホームに登ったらごらんの懸垂幕。
まぁ、男性ならばギョッとさせられ、
女性ならば、頼もしいと思える表現なのでしょうか。
電車内での痴漢行為というのは地方ではあまり聞かない、
首都圏や関西圏で多発する傾向の社会現象なのでしょうか。
多くの人間が集中的に移動し、その手段がぎゅー詰めの電車ということで
こういう不埒なことも発生するのでしょう。
なんでもこの池袋では「埼京線」が乗り入れていて
この線は、一番多いのかどうか、そういう被害の多い路線だそうです。

しかし、広告で考えると
こういう表現は実に直接的ですごい。
この手の公共広告の手法を一歩超えた表現ですね(笑)。
だいたいこういうので多いのは5・7・5表現で、
まぁ、この標語も真ん中はすこし破調しているけれど、
前後の「おい痴漢」はみごとに嵌っております。
で、真ん中の「いいかげんにしろよ」は7ではないけれど、
一気に読み下す、という意味合いでは
語呂的にはギリギリ5・7・5の範疇に入れてもいいのでしょうか。
しかし、「いいかげんにしろよ」といい、
「おい痴漢」、といい、怒鳴るような感じが出ていてユニーク。
で、なぜか最後に痴漢が、チカン、というように置換されている(笑)。
どうもここが、この表現のキモのような気がします。
というのは、コピーライター的には
確かに「痴漢」と「チカン」というように使い分けるのは
漢字が2語連続するのと比較して、表現が重たくなるのを和らげてくれる。
で、やや諧謔的表現に至るので、
かろうじて、表現の直接性を救ってくれるのではないかと期待できる。
そういう微妙な感受性を受け取ることができるのではないかと思いました。

まぁ、それにしてもこういう標語が
こんなふうにドーンと出てくるというのは
まことに社会的にすごいことだと思わざるを得ません。
病理を表しているのか、不変の人間社会を表しているのか、
その両方であるのか、まことに立ち止まらされる表現ではありますね。





北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする