三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

青春の旅路を・・・

2014年01月26日 14時02分30秒 | Weblog


先日の青森出張の折に
クルマは、函館ではなく木古内の方が便利だよ、
という知人の方からのアドバイスに従って
木古内駅にクルマを置いて、往復しました。
で、帰り道には海岸道路を函館方面へ走らせました。
途中、高校生の頃に友人たちと訪れた
「トラピスト修道院」があって、前から一度再訪したいと思っていたこともあって
ちょっと寄り道してみました。

高校2年の時だったと思うのですが、
友人たち5~6人で訪れた想い出の場所。
あんまり観光地化されていないのですが、修道院らしいたたずまいで、
若い感受性には、えらくこころに響いていた。
津軽海峡に面した海岸沿いの「渡島当別」駅を出て
やや曲がりくねった道を抜けると、
修道院までのまっすぐの並木道がくっきりと見はるかせる。
その意志的な風景が、修道院という語感と共に
少年たちに、人生の忘れられないスポットとしてピンナップされた。
平凡パンチやプレイボーイの魅力的な女性たちの写真とは
また違った意味で、少年たちのこころを鷲づかみにした。
そんな原風景的な印象をずっと持ち続けていた。

まぁ、いまは冬場で、長距離のクルマでの行脚なので、
この並木道も一気にクルマで走り抜けてしまうのですが
ずっと上り坂の2kmくらいの「参道」を登り切ると、
そこから修道院本体建物までの急な坂道が200mくらいはある。
少年たちは、元気よくこうした坂道を駆け上がっていった。
いまは、軽く除雪はしてあったけれど、
難渋する雪道で、半ばで息を整えながら(笑)
手すりにつかまって、苦笑しながら上る。
なんともいえない時間差、タイムスリップ感が襲ってきてくれて
その感慨に胸が満たされていく。
修道院に入って振り返った風景が写真の光景です。
今回はあんまり天気が良くなかったけれど
たしか、少年の日にみたときは、まばゆいばかりの陽光で、
並木道の眼下に津軽海峡の海が視界一杯にひろがっていた。

札幌の街とはまた違う、
函館圏の西洋文化の残滓に、少年たちはどんな思いを持ったのか。
いま、思い返してみて、よくわからないけれど、
ある甘美さが、盛り上がってくることは禁じ得ない。
もう一回、来られたことに、感謝したいと思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする