三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

日本エコハウス大賞2015を取材

2015年11月20日 07時09分27秒 | Weblog
他社メディアの主催なので、やや遠慮がちではありますが、
しかしそういう部分は地方雑誌ということで免じさせていただいて
昨日、東京ビッグサイトで開かれた最終審査の様子を
取材させていただいてきました。
こころよく取材させていただいた
(株)エクスナレッジ・建築知識ビルダーズ木藤編集長に感謝です。
「日本エコハウス大賞」というのは、ことしはじめて制定された賞で
東大の前真之さんや、西方里見さん、松尾和也さん、伊礼智さん
という選者を見て、おおむね賞の趣旨は理解出来るもの。
日本でもこういった方向での全国的な住宅の賞ができるようになった、
そういった興味を強く持った次第です。
ただやはり賞の趣旨についてはまだ、必ずしも明瞭とはいえない。
住宅の省エネ性能ということの意味合いでも
いろいろな考え方があり得るし、
先行する省エネ住宅の賞などでも、選考趣旨は難しい。
応募作は全国から60数点ということでしたが、
ある意味、ずっとこうした大枠の設計要件で家づくりを進めてきた
北海道からの応募はどんな状況だったのかも不明でした。
そもそも「エコハウス」という言語への認識すら、
選者のひとり、前真之さんが言っていたように、まことに抽象的。
どうしても住宅性能とデザインの「バランス」という部分に
選考ポイントはなっていかざるをえない。

っていうようなポイントはあったわけですが、
しかし、最終の公開選考という形式はすばらしいし、
会場参集者からの評価も反映させたのも良かったと思います。
また、公開された各プレゼン者と選考者のやり取り自体が
この賞の意味合いを徐々に決めていくということになっていた。
であれば、ぜひ公開される話し合いを聞いておきたいという
こんな「取材意図」に、賞の運営自体も叶っていたと思います。
最終選考に残った住宅作品はそれぞれに
興味深いものでした。
結果、秋田県の「もるくす建築社」さんの「開放された北国の家」が
会場投票、審査員投票とも一致して
栄えある第1回の賞に選定されました。
わたしどもともご縁のある東北の住宅企業が選定され
まことに喜ばしく思った次第であります。
受賞者の佐藤さんは、まずこの建物を建ててくれた
施主さんや、いっしょに作り上げてくれた施工の仲間への
感謝を第1に話されていましたが、
やはり家づくりとは、こういう関係の中から出来上がるもの。
住宅建築とは、その地域がよき「ものづくり」を涵養していく
基本になっていく営為であると思います。
印象深く聞かせていただいた次第。おめでとうございました。

コメント
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