三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

五十嵐淳さん新作住宅見学 03

2012年03月20日 08時29分49秒 | Weblog




楽しい外観

さて外観であります。
角丸が特徴のあるシンプルなボックス。
これが住宅です、というような形態的な約束事には
あんまり拘泥していない。
屋根は無落雪なので軒もなく、表情としては外壁と窓の開け方ということになるが、
一見して、そのような外側からの信号は感じられない。
むしろ、オブジェっぽくて、
「楽しい」とか「面白い」という印象は受けるけれど、
住宅っぽくはなく、むしろ博物館や美術館的な印象を受ける。
外壁は白く見えていて
素材はなにか化学的なものなんだろうと推測させるけれど、
近寄ってみると、白く薄く塗装したタテ張りの下見板で
水平ラインにリズム感を付けるという
なかなか手の込んだ張り方・仕上げを採用しています。
一見、ものすごくシンプルな質感を見せながら、
実はたいへん微妙な変化に富んでいる、という意表を突いた外壁。
内部の環境に対して徹底的に責任を取って建築家としての創造性を発揮しながら、
外部的には単純な印象を求めている。
なんとなく「地球」のようなイメージが湧いてきます。
地球もたいへんな多様性を持っていながら、
外観はシンプルな球形(多少、洋梨型ということですが)になっている、
そういうことと近似的な印象を抱きます。
1枚1枚の下見板が今後、どのように個性的に変化していくのか、
この外観プロポーションとの関係性でどうなっていくのだろうかと
いろいろな想像力を掻き立ててくれます。
で、きのうも書いた「窓」であります。
きわめて抑制的で規格的な窓が、一定のリズム感で配置されている。
この外観ボリュームの中で、アクセントとして果たす役割は
さてどんな印象を見るものに引き起こすのか。
はじめに書いた、「楽しい」とか「面白い」という印象の主役にはなっている。

まぁ、ざっとこんな印象を抱いた次第です。
しかし、見ていてたいへん楽しかった、というのが最大のポイント。
「おお、やっているなぁ」という最初の印象のまま、
帰り際も、ふりかえってほほえんで見ていた住宅でした。

ここ2日ほど、書きましたが、
これはあくまでもわたしの印象であって、五十嵐さんに取材しての
文章ではありません。念のため。


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