黒川創『京都』
古くてモダンな京都のイメージに重なる表紙。
おもねることなく、ただ一人の道を邁進する、そんな街の姿が浮かぶ、平野甲賀氏の文字。
著者の実体験をもとに書かれたかのような、濃密な街の描写。
つくづく京都は特別なところなのだと思う。
「にぎやかな東大路のひと筋西側を、鞠小路は南北に走っている」
「家は、京都御所の北東、賀茂川西畔の出雲路にあった」
こんな記述があると、地図を広げてみたくなる。
四編の小説。
どの主人公も、いままでの人生に対して後悔の念を抱いているようで、それもまた京都に似合っている気がする。(2016)
古くてモダンな京都のイメージに重なる表紙。
おもねることなく、ただ一人の道を邁進する、そんな街の姿が浮かぶ、平野甲賀氏の文字。
著者の実体験をもとに書かれたかのような、濃密な街の描写。
つくづく京都は特別なところなのだと思う。
「にぎやかな東大路のひと筋西側を、鞠小路は南北に走っている」
「家は、京都御所の北東、賀茂川西畔の出雲路にあった」
こんな記述があると、地図を広げてみたくなる。
四編の小説。
どの主人公も、いままでの人生に対して後悔の念を抱いているようで、それもまた京都に似合っている気がする。(2016)