【 みかんの木 】
私の大好きなみかんの木。
父が買って来た時は40㎝程の樹高だったその苗も、
30数年が経ち、こんなに大きく育ちました。
毎年沢山の大きな瑞々しい実をつけて、家族や
ご近所さんの身体を潤わせてくれていました。
今年の夏、実家の建て替えに伴い、
私の大好きだった庭の木々や植物達、
石や庭灯籠などの大半が撤去されました
ゆるやかな風と、柔らかなお日様の光がこぼれる
大好きな私の癒しの庭でした。
幼き頃から 春夏秋冬、季節の移りゆくさまを
咲き誇るさまざまな花の香りや、
たわわに実をつけた木々から自然に教えて貰いました。
私達家族を癒すだけでなく、ご近所の方にもその果実を
当たり前のようにお裾分けしてくれた、
長年お世話になった大切な植物達を、
なるべく切らない様に、と自然にこぼれ落ちる涙と共に
両親へ何度か助言や説得も試みましたが、
現実問題として 足場を組む場所に丁度植物があり、
庭の別の場所への移植が叶わないかどうかを、
大切に植物を育てていた父も 造園の方に
相談したそうですが、何十年ものの果実の根は
想像以上に深く根づいており、
移植をした所で根づかないだろう、と言われたようで、
やむを得ず、本来父が残そうとしていた
大きな夏ミカンの木や柿の木(1本は残りました)も、
私が大好きだった甘くて美味しい無農薬の蜜柑の木も
弟家族との二世帯住宅への建て替えに伴い、
大半の植物たちと さよならすることになりました。
私は、植物が切られてしまう前に、
実家を解体する前に、お世話になった
庭の植物や家をデジカメに収めました。
私は実家を解体する日を知らされなかったので、
良くも悪くも立ち合わないですんだのですが、
今思うと もし立ち合っていたら、
お世話になった家が壊される姿を目の当たりにして
胸が苦しくなってしまっただろう、と思うので、
その現場に立ち合わなくて良かったと思いました。
当初、我が家のシンボリックツリーであった
私の大好きな白木蓮も切るような事を伝え聞いたので、
私は白木蓮は残してあげて欲しいと お願いしました。
造園の方により、上部はかなり剪定されましたが、
白木蓮はこの夏も元気に青々とした葉を
みせてくれました。剪定前の白木蓮を
また、ブログでご紹介させて頂きます。
今回ブログで実家の植物を載せたのには訳があります。
いつかその理由を、お話しする機会があれば、
こちらのブログでお話しさせて頂きたいと思います。
実家の建て替えに伴い、私は鉱物に宿るみたま、
植物に宿るみたま、を感じさせて頂く経験をしました。
物言わぬ鉱物や植物、ペットたちは人間の気持ちなど
分かりはしないだろう、と決めつけてしまわずに、
どうか、皆様とご縁のあった 彼らを
大切にしてあげて下さいね。