■日本女子マラソン黄金時代の3人娘のストライドとピッチ
ストライドとピッチについて考察した記事がある(こちら)。2008年の北京オリンピックで野口みずきが史上初のマラソン連覇を目指していた頃のものだ。陸上競技マガジン元編集長で国際陸上競技統計者協会(ATFS)会員の野口純正さんによる分析データをもとに、アテネの金メダル以降野口みずきの走りがいかに進化したか--ストライドを4cmも伸ばしたのだ!--を説明する記事だ。
残念ながら、直前の故障で走れないまま野口の北京五輪は終了した。それ以来、彼女は脚の故障に悩まされ続け、未だ本来の走りには程遠い状態が続いている。だが野口はまだマラソンランナーを続けている。頑張れ!野口。
野口の故障とストライドを伸ばしたことのあいだに関連があったかもしれないという懸念はある。どうなんだろう?
■自分のデータと比較してみる
この記事のデータと自分の記録と比較してみたのがこれ。わたしの使っているランニングウォッチにはたまたま歩数計がついていてそれを利用した。
まず指摘しておきたいのは、渋井のデータはおかしいということ。このピッチとストライドで計算するとゴールタイムは2時間22分~23分くらいになるはずだ。
身長比が89%のQちゃんはピッチ走法の代表選手のように言われる。渋井のピッチとストライドが正しい(タイムのほうがおかしい)数値だとすると、身長比92%はストライド走法かピッチ走法か?
わたしの感覚では渋井の走りは明らかにストライド走法に見える。
このあたりの1%、2%がどのくらい大きな差になるのか判断が難しいけれど、身長160cmの人の1%は1.6cm。
ゲブレシラシエの「2㎝」の話を思い出してほしい。「2㎝」ストライドを伸ばすのは簡単なことではないのだ。彼の身長は164㎝。まさに身長の1%弱。1%の違いはけっして小さくない。
であるならば、「身長比90%」あたりをピッチ走法とストライド走法の分かれめと考えても悪くはなさそうだ。
この定義でいくと、大方の市民ランナーはおそらくピッチ走法ということになるかもしれない。どっちかに決めなきゃいけないって法もないけれど。
それにしても、身長を超える野口のストライド--目の前で見た野口の走りはまさに飛ぶようだった--や、Qちゃんの209/分というピッチ--速すぎて腕振りが見えないと小出監督が言っていた--は圧倒的だ。オリンピックで金メダルを取るようなアスリートは他の選手には真似のできないような身体能力や技術を身につけているということなのだろう。
》その3に続く
ストライドとピッチについて考察した記事がある(こちら)。2008年の北京オリンピックで野口みずきが史上初のマラソン連覇を目指していた頃のものだ。陸上競技マガジン元編集長で国際陸上競技統計者協会(ATFS)会員の野口純正さんによる分析データをもとに、アテネの金メダル以降野口みずきの走りがいかに進化したか--ストライドを4cmも伸ばしたのだ!--を説明する記事だ。
残念ながら、直前の故障で走れないまま野口の北京五輪は終了した。それ以来、彼女は脚の故障に悩まされ続け、未だ本来の走りには程遠い状態が続いている。だが野口はまだマラソンランナーを続けている。頑張れ!野口。
野口の故障とストライドを伸ばしたことのあいだに関連があったかもしれないという懸念はある。どうなんだろう?
■自分のデータと比較してみる
この記事のデータと自分の記録と比較してみたのがこれ。わたしの使っているランニングウォッチにはたまたま歩数計がついていてそれを利用した。
まず指摘しておきたいのは、渋井のデータはおかしいということ。このピッチとストライドで計算するとゴールタイムは2時間22分~23分くらいになるはずだ。
身長比が89%のQちゃんはピッチ走法の代表選手のように言われる。渋井のピッチとストライドが正しい(タイムのほうがおかしい)数値だとすると、身長比92%はストライド走法かピッチ走法か?
わたしの感覚では渋井の走りは明らかにストライド走法に見える。
このあたりの1%、2%がどのくらい大きな差になるのか判断が難しいけれど、身長160cmの人の1%は1.6cm。
ゲブレシラシエの「2㎝」の話を思い出してほしい。「2㎝」ストライドを伸ばすのは簡単なことではないのだ。彼の身長は164㎝。まさに身長の1%弱。1%の違いはけっして小さくない。
であるならば、「身長比90%」あたりをピッチ走法とストライド走法の分かれめと考えても悪くはなさそうだ。
この定義でいくと、大方の市民ランナーはおそらくピッチ走法ということになるかもしれない。どっちかに決めなきゃいけないって法もないけれど。
それにしても、身長を超える野口のストライド--目の前で見た野口の走りはまさに飛ぶようだった--や、Qちゃんの209/分というピッチ--速すぎて腕振りが見えないと小出監督が言っていた--は圧倒的だ。オリンピックで金メダルを取るようなアスリートは他の選手には真似のできないような身体能力や技術を身につけているということなのだろう。
》その3に続く