ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

珍しいダイオウマツの樹 ~練馬区の牧野記念庭園~

2022-06-01 | 散歩

東京都練馬区にある「牧野記念庭園」については、これまで

何度もご紹介してきました。

この牧野記念庭園内には、牧野富太郎博士の住まいが保存されて

います。

牧野博士は逝去するまでの約30年間、ここに住んでおられました。

 

   

今回、来年春のNHKの朝ドラが、牧野博士をモデルにつくられる

ことになったため、記念庭園を訪問する人が多くなったようです。

先日記念庭園に行ったときも、

「練馬区に住んでいたことがありますが、博士の記念庭園がある

とは知りませんでした。NHKの朝ドラの主人公になると聞いたので、

来てみました。」という方と出会いました。

主人公役のキャストも決まっているようですので、

朝ドラの開始が近くなるにつれ、おそらく入園者は増えていく

だろうと思います。

 

       

庭園入口を入ると、大きな松の木の前に、等身大の牧野博士の

顔出しパネルが飾られていました。

植物研究に勤しんでおられたときの服装なんでしょうか、飾らない

お人柄が偲ばれます。

 

      

パネルの後ろにある松の木には、ダイオウマツという名札が

ついています。ダイオウショウ(大王松)とも呼ばれるようです。

    

          

 

       

 

見上げると、堂々とした松の木で、もしかしたら30m近くはあるか

と思われる高木です。これまで特段気に留めていませんでした。

 

たまたま園内を整備していたスタッフの方に、珍しいんでしょうねと

尋ねたところ、「珍しいと思いますよ。樹齢は90年くらい。

北アメリカ原産で、松の木としては3番目くらいに高木になる種類

と聞きます。アカマツなどの松葉は、葉は二本ですが、

ダイオウマツは葉は三本なんですよ。ここに松ぼっくりを比較した

ものがありますから、見てくださいね。」

 

ダイオウマツ・クロマツ・アカマツの三つの松ぼっくりを見ると

大きさの違いは歴然としています。

ダイオウマツの松ぼっくりは、30センチくらいはありそうです。

 

     

そのスタッフの方が、落ち葉の中から三本葉の松葉を拾って

くれました。帰宅してから、地域に生えてているアカマツの

松葉・球果と比べてみました。

それが上の写真です。30センチの定規を添えてみました。

左下がアカマツの松葉と球果。右がダイオウマツの松葉です。

ダイオウマツの葉の長さは30数センチ。確かに三本葉です。

これに対し、アカマツの葉は二本葉で10センチ。球果は5センチ。

植物分類の体験をした気分です(笑)。

 

今まで特に気にも留めなかった松の木ですが、これもおそらく、

牧野博士が植えたものなのではないかと思います。

今回の記念庭園訪問で、まだまだ知らないことが結構あったことに

気づかされました。


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