中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

直立二足歩行

2009-11-29 11:07:00 | 身辺雑記
 西安の謝俊麗から息子のナオナオの動画が送られてきた。これまでに写真もたくさん送ってきたが、動画はこれで20本になる。

 見て驚いたのは、ナオナオが室内を元気に歩き回り、時には小走りもしていることだった。10月の中旬に西安で会った時にはまだヨチヨチという感じで、両手を動かしてバランスをとるようにしてペンギンのように歩いていたのに、1ヶ月もたつとこのように進歩するものかと感心した。本人も嬉しいらしく休むことなく動き回っている。跳び上がることに興味があるのか、腰をかがめてから「アイッ、アイッ」と叫びながら両手を挙げ背筋を伸ばして跳ぼうとする。まだ脚の筋肉はそこまで発達していないようで両足は床に着いたままだ。それでも飽きずに繰り返しているから早晩跳べるようになるだろう。

 ナオナオの初めての動画は、うつ伏せになってボールをもてあそんでいるものだった。その前には座ることができたようで、おそらく母親がうつ伏せにさせたのだろう。まだ這うことはできないで、ボールが少し前に転がると取ろうとして両腕を漕ぎ、体をくねらせるが前には進めない。そのうちに自力で起き上がろうとするようになった。
 ベッドの縁の木を掴んで寝返りを打とうとする。

 やがて初めて這った時の動画も送られてきたが、体をくねらせてまるで陸に上がったイモリのようだ。そうこうするうちに、トカゲのようにすばやく這うようになった。


 そして立ち上がって伝い歩き。後はどんどん進歩していった。


 このような様子を見ていると、過去の人類の進化の過程を見ているようだった。ナオナオは今では立派に人類の仲間入りをしている。

 直立二足歩行の起源についてはいろいろの学説があるようだが、それが人類と類人猿を区別する根本的な特徴であることは確かなようだ。その過程には長大な時間が必要だった。それを今、人間の子どもは半年くらいで再現しているわけだが、幼児の頼りない歩き方を見るにつけ、初期の人類の生活はどんなものだったのだろうかと思う。

 直立二足歩行をするようになって人間は非常に進化したが、同時に上半身の全体重が足腰にかかるようになり、年を取るにつれて故障を生じるようになった。私の坐骨神経痛のことでかかりつけの医師と話をした時に、坐骨神経痛は多いようですねと言うと、人間は直立二足歩行ですから、どうしてもその傾向がありますねということだった。

 ナオナオが元気に跳び上がろうとしている様子を見ながら、今では数センチしか跳び上がれなくなっている我が身は、ああ退化したなあと慨嘆する。こうなればせめて人類のもう一つの進化の賜物である頭脳の働きだけはできるだけ衰えさせないようにと思うのだが。