中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

昼寝

2010-08-24 11:06:31 | 身辺雑記
 近頃よく眠る。夜も寝つきがよくぐっすり眠れるが、その上昼寝もする。昼寝と言っても、文字通り昼過ぎに寝ることもあるが、街に出て3時か4時ごろに帰っても寝ることもあり。時には7時ごろ目を覚ます。これでは夜寝付けなくなるかなと思っていても10時過ぎた頃から眠たくなり、12時ごろからベッドで本を読んでいると寝付く。

 ちょっと寝すぎではないか、暑いから体力が消耗しているのか、それとも脳が弱ってきているのかと思ったりしてかかりつけの医師に尋ねたのだが、寝られなくて困っている人もいるのだから寝られるのは結構ですよ、寝るのにも体力がいるのですから元気な証拠ですと言われた。そうかなとも思うのだが、何となく真昼間に寝る自分が怠け者のようにも思えてくる。私の父もよく転寝をしていたし、施路敏の80歳を過ぎた南京の祖父もそうだと路敏は言ったから、体質的なものか年のせいかも知れない。

 昔から日本人は勤勉だと言われてきた。早寝早起きが勤勉の証とされ、昼間は営々と働き、昼寝などはもってのほかのことだった。これはたぶん電灯のなかった時代には灯油を惜しんで夜は早く寝て、その代わり朝は早く起きた農民や商家の生活から来たものではないだろうか。実際、電力が豊富な現代の、とりわけ都会の若者は宵っ張りで、街には24時間営業の店もあるから昼夜逆転している者も少なからずあるらしい。もちろんサラリーマンなど大方の人たちは昔ながらに勤勉で、職場と家庭が離れている場合には遅寝早起きにならざるを得ないようだ。だから主婦も睡眠不足になり、夫や子どもを送り出した後で二度寝することもあると聞いた。

 ところで、昼寝をする私は怠け者なのかと言うと、そうでもないようだ。インタネットで調べてみると、「高齢者になると昼間に必要で、若いときには足りないとドラッグにも走りかねないものとは?――答えは睡眠」という記事があった。米国科学振興協会の年次総会で睡眠に関するさまざまな新発見が発表されたと言う。その中に「昼寝と夜間の睡眠効果を視覚学習効果などを比較して調べたところ、1時間半の昼寝は、1晩分の睡眠に等しい効果を示した」いう研究がある。濃いコーヒーであるダブルエスプレッソを飲んでも20分の昼寝の効果にはかなわないのだそうだ。

 15~30分の仮眠が脳を活性化するが、それ以上の仮眠は逆に脳の活性を下げ、また夜の不眠の原因にもなるとも言われる。私の場合には夜の不眠の原因にはなっていないが、長い昼寝は仮眠の域を超えているから、確かに目覚めた後しばらくはあまり脳の活性は良くないようだ。そのようなときには外の光に当たるといいらしい。直射日光でなくても曇天の光量でも頭をすっきりさせる効果はあるようだ。

 ともあれ、暑いさなかに家に戻り、クーラーで涼しくした部屋で伸びをして昼寝に入る時は、大げさなようだが幸せだ。怠け者と言われようと、体の要求には無理をしないで従っていこうと思う。