ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

千曲市へ~土偶展~

2020-01-11 | ミュージアム

千曲市にある「長野県立歴史館」を訪ねました。ここで開催中の開館25周年記念特別企画「土偶展」の見学です。実は秋にあった「国宝土偶展」の全国の国宝土偶大集合を見に行きたかったのですが、たった2週間の会期でどうしても行くことが出来ず…第2弾の「中部高地の土偶展」を見てきました。

 

 

国宝土偶は↑左の縄文のビーナスと、このパンフレットの4体の合計5体です。この時の入場者数はすごくて、ニュースでも取り上げられていました。

 

土偶は縄文時代に人々の祈りや願いを捧げるために作られた素焼きの人形です。縄文時代の中でもその形は変化しています。

 

今回の土偶展は中部高地の土偶が集められています。

 

 

 

ここでは沢山の土偶が展示されていて、写真撮影もOKでした。あまりにたくさんの土偶たち…まず展示されていた地元の土偶です。富士見町の井戸尻考古館の縄文中期の土偶です。(重要文化財)

 

これは辰野町の新町泉水遺跡の縄文後期の土偶です。仮面の女神に似ています。

 

これは復元されたもの…縄文晩期のもので頭部は小諸市石神遺跡から出たそうです。

 

もちろん地元では茅野市尖石縄文考古館の国宝の縄文のビーナスと仮面の女神があります。(これは複製)

 

 

もっと地元、市立岡谷美術考古館の壺を持つ妊婦土偶です。とっても小さな土偶ですがこのタイプの土偶で完全な形のものは貴重だそうです。

 

この企画展での注目は中部高地の山梨県側の土偶たちです。今まで釈迦堂遺跡博物館で沢山の土偶に出会ってきましたが、今回改めて山梨県の土偶たちに出会えて嬉しかったです。

 

まず釈迦堂遺跡の縄文前期の土偶です。(重要文化財)

 

これは南アルプス市ふるさと文化伝承館の鋳物師屋遺跡の土偶です。(どちらも重要文化財)

 

 

甲州市の宮之上遺跡の土偶…表情豊かです。

 

これは以前に韮崎市民族資料館で出会いました。仮面の女神とよく似ていてビックリしたものです。

 

これは北杜市考古資料館の金生遺跡から出た土偶です。(重要文化財) 金生遺跡と聞いて金精軒を思い浮かべてしまいましたが、字が違っていました。金生遺跡は台ケ原ではなく、大泉の方でした。

 

こんな可愛らしいものもいくつもありました。人気投票の上位にランクされていました。

 

 

展示室内には沢山の土偶たちがいて、どれも縄文時代から蘇ったように生き生きとしていました。夢中になって見学し、充実の時間でした。

 

ここには縄文時代の建物も復元されていました。

 

 

せっかくなので、常設展も見学しました。長野県の生い立ちが分かる展示の数々…興味深いものばかりでした。縄文時代から近世に至るまでの生活の様子や道具など、時代の変遷とともに展示されていました。こんな再現された家も…

 

 

近代化遺産の建物(片倉組事務所…現在は岡谷市中央印刷の建物で登録有形文化財)の復元です。 県内に残る近代化遺産の数々も興味深いところです。旧開智学校や牛伏川階段工も…

 

 

 

 

製糸の機械や生活用品も懐かしく、興味深く見学してきました。

 

 

 

歴史館のある場所は「科野の里歴史公園」になっていて小高い山の上には国史跡「森将軍塚古墳」があります。

 

 

ここには「森将軍塚古墳館」がありますが、ここも古墳も時間切れで見学できず…公園内には古墳時代中ごろの村が復元されていて、そこは見学してきました。

 

 

 

森のあんずの花はみごとですし、またその時期にでも訪れたい場所となりました。

 

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小布施へ~浮世絵の富士山~

2020-01-11 | ミュージアム

お正月と言えば富士山…富士山の写真を撮りながら冨嶽三十六景を思い浮かべ、「北斎館」へ行って見ようと思いました。長野県の北部に位置する小布施町…こちらからは100㎞余り、高速道で1時間半ほどです。北アルプスを眺め、12月に登った虚空蔵山を眺めつつ行きました。

 

 

 

途中、千曲川流域の洪水被害の爪痕に心痛めつつ向かいました。高速道を降りた小布施スマートインターも水に浸かったそうです。

 

小布施町は栗や果物でも有名ですが、葛飾北斎が滞在した町としても有名です。晩年に何度も滞在して多くの作品をここに残しています。以前に「岩松院」の天井絵を見に行って、北斎の描いた大きな鳳凰図に圧倒されましたが、今回は冨嶽三十六景を見に「北斎館」に行きました。

 

 

葛飾北斎の生き様もすごいです。長生きして(亡くなったのは何と江戸時代の平均寿命を大幅に超える90歳!)精力的に活動されています。ここのパンフレットです。

 

 

小布施とのつながりはこの説明で…

 

落ち着いた空間のミュージアムです。

 

 

回転のぞき絵も体験してみました。北斎の絵が動きます。

 

 

撮影禁止で写真はありませんが、冨嶽三十六景の「信州諏訪湖」はじっくり鑑賞してきました。冨嶽三十六景は当初三十六景だったのですが、人気があって十景追加して、実際には四十六景あります。今回に企画展は冨嶽三十六景と冨嶽百景を対比して展示してあって注目でした。もちろん、有名な「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」もじっくり眺めて来ました。絵葉書とパンフレットから…

 

 

今年の改正で、パスポートにこの富嶽三十六景のうち、二十四景が採用されるのだそうです。この中に「信州諏訪湖」も含まれていました!

 

 

北斎は小布施滞在中に岩松院の天井絵や祭屋台の天井絵を描いています。北斎館にはその祭り屋台が展示されていて、その迫力ある天井絵はすごかったです。撮影禁止なのでパンフレットより…

 

 

あちこちの素晴らしい富士山の風景を当時の絵で眺め、いい時間が過ごせました。「北斎館」を後にしてもう一か所の美術館に行きました。そこへの道筋は「栗の小径」と名付けられた風情ある道…足元には栗の木が敷き詰められています。さすが栗の名産地です。

 

 

 

古き風情の家もそこかしこに見られる小布施です。以前にこの町のオープンガーデンめぐりをしましたが、落ち着いた雰囲気のとっても素敵な街です。

 

 

マンホールの蓋にも北斎の描いた波模様が!さすが小布施です…

 

サザンカの咲く道を通って行った先は「おぶせミュージアム・中島千波館」です。昨年、富山市の「水墨画美術館」を訪ねた際に出会った中島千波さんの桜を描いた大作に惹かれ、一度訪れたかった美術館です。

 

 

エントランスも庭も、落ち着いた雰囲気の素敵な美術館です。

 

 

ここにも栗の木がふんだんに使われていました。

 

 

この収蔵作品展をじっくり鑑賞してきました。

 

撮影禁止で写真はありませんが、桜の大作に心惹かれました。絵葉書より…

 

パンフレットにも桜の作品が…

 

 

ここには屋台蔵があって祭屋台が展示されています。どれも工夫を凝らした装飾がされてりっぱな祭屋台です。

 

 

 

こちらの屋台の天井にはガラスがはめ込まれています。

 

 

 

こちらの屋台もみごとな装飾です。

 

 

 

じっくり日本画と祭屋台を鑑賞していい時間が過ごせました。小布施の後は千曲市に行きました。途中の上信越道のサービスエリアで見かけたのは…信州の七味といえば「八幡屋磯五郎」の七味缶です。なんと椅子になっていてビックリでした。

 

 

この後、更埴インターで降りて向かったのは…次回のブログといたします。

 

 

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