この地方では珍しく大雪の降った日、会期の迫った展覧会を見に諏訪市美術館へ出かけました。雪の中、湖畔の道も諏訪湖もモノクロームの世界でした。
「諏訪市美術館」は片倉館の付属施設として昭和初期に建設され、国の登録有形文化財に指定されています。諏訪市美術館の建物 - 諏訪市公式ホームページ (suwa.lg.jp)
周囲には鉄平石が貼り巡らされていて趣きがあります。
屋内も当時のままの内装で使われています。アーチの天井や柱、それに擬宝珠の付いた階段の手すりなどに注目です。
常設展示の「細川宗英」の作品もこの建物のいい雰囲気の中で鑑賞しました。
この日の目的はこの企画展です。「青の時代」とのタイトルで「倉谷拓朴」さんの作品、そして地元の学校との連携作品の展示でした。
作家さんが各学校で行ったワークショップの作品…カメラを使わない直接的な技法で青い画面に像が映し出されています。高校生の作品です。
倉谷拓朴さんの作品…美しい青い世界が広がっていました。
モノクロームの白黒写真もたくさん展示されていました。
そして注目は古い写真から起こした人々の顔写真…この作品は以前に「越後妻有アートトリエンナーレ」に行った時にも鑑賞しました。
雪国の人々のポートレート…映し出された人々の表情に見入りました。この写真は展示されている大判カメラで撮影されたそうです。
静かな美術館で奥深い写真の展示を堪能できました。外に出たら、雪がまだまだ降り続いていました。隣の建物は重要文化財の「片倉館」です。
庭の木々も雪をかぶって鎮まっていました。
諏訪湖畔まで出てみました。湖は薄氷の張ったうえに雪が降り積もっているのでしょうか、一面真っ白でした。
遊覧船もベンチも静まり返っていて、人の姿もありませんでした。
湖畔の木々にも雪が降り続いていました。
モノクロームの白黒と青の世界を美術館でも自然の中でも堪能した一日でした…