「マツモト建築芸術祭」が開かれていて、見に行きたかったのですが、コロナの感染拡大もあって控えて居ました。でもこのところようやく拡大にブレーキがかかって来ましたし、会期もお終いになってしまうので、感染対策を一段と厳重にして出かけました。
松本城周辺の1㎞範囲内に会場があって、それぞれの建物に作家さんのアート作品が展示されています。私の歩いたのは黄色の線の中です…
松本の街には注目の建物がたくさんあって、それらを見るのも楽しみで出かけました。街中にはビルの合間にもこうした蔵があります。
この建物は明治20年に建てられたものだそうです。国の登録有形文化財になっていて、現在は「レストランヒカリヤ」として使われています。この蔵造りの建物は江戸時代の高度な木造建築技術が生かされたものだそうです。
内部はレストランとして使われていて、「石川直樹」さんの写真が展示されていました。ネパールの異国情緒あふれる写真でした。
ここは「白鳥写真館」…大正時代の建物だそうです。窓やバルコニーなどに大正モダンを感じる素敵な建物でした。
この写真館の4代目が「白鳥真太郎」さん…写真家として活躍されています。作品が「上土(あげつち)劇場」の展示されていました。著名人のポートレートを手掛けています。この昭和35年に建てられた建物は、内部の客席もレトロなものでした。
こちらは「下町会館」…昭和3年に建てられた木造3階建の建物です。今はまちづくりの拠点施設として使われています。
こちらは「上土シネマ」大正時代に開館した映画館だそうですが、今は閉館しています。建物は昭和40年ころのものだそうです。アニメーション創世記の頃の白黒のアニメを上映していて一昔前に戻った気分で見てきました。
ここから松本城のお堀端に出ました。
「旧宮島肉店」は松本で最初の精肉店だそうです。建物は昭和初期に建設された当時、モダンなものだったそうです。「五月女哲平」さんのアート作品が展示されていました。この方の作品はポスターにも使われていました。
松本は湧水の街…この近くに「地蔵聖水」がありました。
「池上百竹亭 茶室」は昭和33年建てられたものだそうです。その閑静な庭園の雰囲気も素敵な空間でした。
この茶室の空間に「松澤宥」さんの作品が展示されていました。松澤さんは下諏訪町出身の前衛芸術家…今年生誕100年で、あちこちで注目され県立美術館でも諏訪湖博物館でも展覧会が開かれています。
お堀端を歩いて「松本神社」の前を通りました。ここにも湧水「神社前井戸」がありました。
「松本聖十字教会」は明治43年に建築された木造教会で国登録有形文化財に指定されています。ゴシック建築を思わせる尖頭アーチを多用しているようです。趣ある佇まいの教会でした。
ここからお城の敷地内を通って大名町に向かいました。冬のお城も庭も静まり返っていましたが、お堀の縁に立ち止まると鯉がたくさん寄ってきてビックリでした。餌がもらえると思ったのでしょうか…
お城と白鳥の姿もなかなか良いものです。
雪吊りとお城も冬景色です。
お城のすぐ近くの「コーヒーラウンジ紫陽花」は昭和48年に始めた喫茶店だそうです。屋外の展示作品は「中島崇」さんの大規模なものでした。
「アンモニービアン」は「旧第一勧業銀行松本支店」として昭和12年に建築され、国の登録有形文化財になっています。縦型窓を囲むアーチが印象的な素敵な建物です。今は結婚式場等に使われています。
「NTT東日本松本大名町ビル」は昭和5年ごろの建築です。白い外壁とレンガの建物が素敵です。このカラフルな窓は作品…
このアーチををくぐると「鬼頭健吾」さんの作品があります。こちらもカラフルな作品でした。
この近くには「辰巳の御庭」の湧き水があります。
かなり歩きましたが、充実の「マツモト建築芸術祭」~そのⅠ~はここまでとして、次回に続けます…