北アルプスの麓…塩尻市の西を走るサラダ街道から山に向かって行くと、小曽部(こそぶ)川沿いに集落があります。この「小曽部の里」の道祖神を尋ねてみました。きっかけはこのパンフレットをもらったことです。
日本アルプス・サラダ街道から広々した高原野菜の畑の中を行きます。このところ雨が無かったので、スプリンクラーでの散水もしていました。キャベツ畑と白菜畑です。
山に向かって行くと小曽部川に出ます。その川に沿って集落と田畑と道祖神があります。川沿いには「シラネセンキュウ」が咲いていました。
道沿いに大きな案内がありましたが、道祖神は中々探せず、行ったり来たり…ようやく5つの道祖神を巡ることができました。
ここの道祖神には物語があって、それにそった道祖神があるのです。この里に古くから伝えられている運命の赤い糸に繋がるお話です。まず出会い…庄屋の娘と、娘が山でけがをした時に助けてくれた炭焼きの若者が惹かれあうようになり…ということで、「向い(出会い)の道祖神」です。
近くにもう一つ「出会いの道祖神」があります。若者は道祖神を深く信仰していたとのことです。
二人を隔てるものは大きかったのですが、手に手を取って生きていく道を選びました。村人にその一途な思いが響き、人々は二人が落ち合った場所にこの道祖神を建てました。それが「かけおち道祖神」です。風雨にさらされて見えにくくなっていますが。復元されたものも…
まわりの障害を乗り越えて貫き通した二人の純情に、村人たちは「祝言の道祖神」と「永寿の道祖神」を祀って二人の幸せを祈ったとのことです。「祝言の道祖神」はのどかな表情です。
「永寿の道祖神」は落ち着いた表情をしています。
山深い谷あいを縫うように流れる清流と小さな田や木立の中の民家…街道筋からは随分離れていますが、緑豊かな素敵な山里でした。こんな立派な民家も…
道沿いにはこんな石仏群と「ヒガンバナ」が…
小高い山は「堂平公園」となっていて山の斜面には「堂平三十三観音」がひっそりと佇んでいました。この三十三観音像は全て線彫りで珍しいものとのこと…その一部です。
こんな風に三十三観音がひっそりと佇んでいました。
ここに咲いていたフシグロセンノウとヨメナです。
静かな山里でロマンあふれる道祖神めぐりができました。この日のおまけは、サラダ街道の道の駅で見かけた「アカソバ」の鉢植えと、おいしいよと書かれた「カボチャ」とハート形の「スイカ」です!