癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

実感!歳月経過の速さと重さ

2006年06月12日 | 日常生活・つぶやき
 昨日、母の7回忌に合わせて父の50回忌も2年繰り上げて行った。3人の弟妹は大学卒業後、全て本州(関西2名、関東1名)に落ち着き、4人が顔を合わせる機会は慶弔時しかなかった。15歳の自分を頭に4人の子供を抱えて苦労した母親の老後の楽しみのひとつは、父の法事(函館近郊の温泉か湯の川温泉一泊が恒例)に集まる我々家族との出会いであった。

 父の法事やそれぞれの結婚式のたびに全員顔を揃え、一人二人と家族が増えていく。それぞれの家庭に子供が2人ずつでき、母からすると8人の孫が勢揃いしたのが父の27回忌であった。その後、33回忌と37回忌を経て、次は孫の結婚式が全員集合のはずであったが、それを見ることなく83歳で逝った母の葬儀が先となった。

 今度は母を欠いた全員集合が母の法事になった。母の一周忌、その秋の予定にはなかった妻の葬儀、さらに翌年母の3回忌と息子の結婚式、さらに翌年の娘の結婚式・・・と立て続けに顔を合わせる機会が続き、今回が2年ぶりの再会であった。

 「親の50回忌をできる子供は稀である」と言われるが、それだけ早く親を亡くしたという証拠でもある。いつも法事で顔を合わせての一番古い話題は、当然父の死である。その後、母の苦労と日本育英会のお陰で、全員が合い言葉であった「進学したかったら国立大学、浪人なし」を経て自立することができた。子供心にも母子家庭の苦労を乗り越えてきた自負心がそれぞれの今日の基盤になっていることは紛れもない事実である。

 そんな我々も、父の逝った年齢を遙かに超え全員50代以上になり、退職した自分を含めて人生の着陸態勢に入ってきた。8人の孫も32歳を頭に22歳までとなった。今度顔を合わせるのは母の13回忌の前の甥と姪の結婚式であることを願って、それぞれ本州へ帰って行った。