散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

景色

2009-01-30 00:54:34 | 写真
今月上旬の雪景色。
すっかり溶けてなくなったが、霜にうっすら被った景色はまだ寒い。
それでも日差しのトーンが少し変わってきた様に思う。いつもの通り道にあるマンサクが満開だ。
此花が咲いても、しばらく寒い日は続くのだが、それでも春が一歩近づいた、と告げられているように思う。









これはいつもの森の気に入りの場所で上を見上げたところ。



ラジオで聞いた話。

タイタニック号に乗って不幸にあったイギリス人とアメリカ人の数を比較すると助かったアメリカ人の方が多かったということ。
合理的なアメリカ人は順番が来れば即避難したが、英国ジェントルマン精神はそれができずに順番を譲ってしまったのが原因で逃げ遅れたのではないかという話だ。


沈没寸前タイタニック号の船長が乗船していた米国、英国、イタリア、日本、ドイツ人に避難ボートへの乗船をあきらめてもらうようにどう説得したか?というジョークがそういえばあったね。。。


森の中

2009-01-28 09:20:26 | 自然観察
今日の森。












このひっそりとしたところになんて沢山の生き物がうごめいていることか。
この今は下ばえとてさほどない地面の下に驚くほど色々な茸が眠っている。
小さな生き物達が暮らしている。



今日のテーマ:

自分が何をしたいのか良く考えること。




旅の記憶、記憶の旅:北海

2009-01-27 09:39:31 | 移動記録


数年前の事だ。
北ドイツのブクステフーデという街の美術館で個展をするために下見調査に出かけたついでに,北海を旅しようと相棒と共に旅立った。

ブクステフーデはハンブルクから極近い南西にあるロマンティック街道にある街でなかなか可愛らしい様子の街である。早々に"下見”を終えて、そこからそう遠くない北海に面したクックスハーフェンに向かった。

クックスハーフェンには大きなヴァッテンメーア=干潟地帯が広がっている。
それをぜひ見てみたかったのだ。
そこには干潟、低湿地帯、高地乾燥帯、泥土地帯といづれも興味深い自然環境がある。
海際の小さな宿の部屋に荷物を置いてから早速散策に出かけると風が強く五月半ばというのにまだかなり寒く上着の襟元をぎゅっと詰めて抑えながら歩いた。
そして翌朝、ホテルの廊下の窓から海を眺めると私は、一瞬面食らってしまったのだった。
そこにあるはずの海はすっかり引いて、濡れた砂の波跡が朝日を反射して鈍く光っているだけだ。
前日の夕刻に眺めた景色はすっかり消えていた。
干潟地帯を見慣れぬ者の目にこの風景は不思議な感動を与えるはずだ。
潮の干潮時には、遠くに小さく見えているノイヴェルクという島まで馬車で渡ったり歩いたりすることができるが、干潟地帯は知識を持たずに一人でうろうろ歩いては危ない。
彼方まで水が引いてしまった後の砂地を眺めていると、深呼吸する地球を想像して、私の頭の中もついでにザアーッと潮が引いてゆき、脳みそも引っ張られて行く様な気分になろのだった。








クックスハーフェンを出てから船に乗ってヘルゴランド島にも足を伸ばした。

ドイツに住み始めた頃、テレビ局は国営しかない時代で(当時我が家では三局入った。場所によってはイギリス軍放送BFBS-British Forces Broadcasting Service-もはいったっけ。。。今では30局以上入る)、放送終了時に国歌と共に画面に映るのはヘルゴランドの岸壁だった。何でこの画面なのかなあと思いながら放送終了画像を眺めたものだ。
"Helgoland”という名は"heiliges Land=聖なる地"から来ているのだという人もあるけれども、北海沿岸の高潮時に海没してしまうような小さな群島を指してHalligといって、そこから名前が生まれたのだともいう。
まあ、Heiliges Land=聖地であると言った方がちょっと楽しい。
そんなわけで一度行ってみようかと思いついたのだった。
小さい島だがかつてはデンマークやイギリス領であったこともある。さまざまな歴史を持った島だ。

島に着くと沿岸に色とりどりに可愛らしい小屋が立ち並んでいる。これは昔ロブスター漁が盛んだった頃使われていた小屋で、現在は小物を売る店に変身したりして観光客の目を楽しませている。その上最近では結婚式をあげることもできるという。ロブスター小屋の結婚式っていうのはどんな感じだろうか?見てみたかった。

野鳥観察、特に渡り鳥の観察に適した島で、重量級の撮影機材を持ってうろうろしている人達も多い。
街には小さな野鳥観察情報事務局があって壁に貼られたリストを見ると「何月何日何時何分何処で何が観察された」というような情報が随時記入されてゆくようだった。機材を担いだ彼らもそれを見て足の向く先を決めるのだろう。
風が強い日(いつも風は強いようだったけれど。。)は風が立てる色々な音が少し神経に障る気もした。そんな私の気分とは反対に鳥達は強風の中を吹き流されたり舞い上がったり、楽しく遊んでいる。

本島の脇にあるデューンという小島にボートで渡るとアザラシの群れにも会えた。群れに近づくのは危険だということで、人間達は遠巻きに固まってアザラシの群れを眺めて歓声を上げたり写真を撮ったりしている。
少し離れた所からその二つの群れを眺めるとアザラシの群れも人間の群れもそう対して変わらないように見えたし、この浜においては好奇心に包まれながら、ちょっと怖がっている人間の群れの方が影が薄いようにも見えた。

海を眺めていると、時々波間に現れる塊があった。海の中には座礁した船の残骸が沢山残っていて、その一部を波が繰り返し繰り返し洗っているのだ。
遠浅の海であるからこのあたりは船も事故を起こしやすい。
海底の砂は移ろってゆくので起伏が変化するのだ。それを見極めて航海するのも難しかった事だろう。
中世時分は海賊が頻繁に行き交っていたあたりである。
すっかりさびて朽ち果てんとする鉄の塊はかつては海賊船だったのかもしれない。


そういう意味で想像力かきたてられる場所なのだった。

また強い冷たい潮風に吹かれて見たくなっている。











ランザローテ島

2009-01-23 04:19:43 | 移動記録
昔の写真を掘り出していたら、ランザローテ島の写真が出てきた。
ランザローテはモロッコ沿岸のカナリア諸島の中の一つの島だ。
とても気持ちが良かったことを思い出す。








空さえ明るく青くなければ月か火星かと思い込めるような風景が広がっている、多肉植物がごつごつと地面から生えていたり、ちょっとばかり地面を掘るとそこはすでに熱く、火山弾がごろごろといたるところに在った。
ボートで20分ほど行くとLa Graciosaという小さな島があって、アフリカ大陸から渡ってきては産卵する地蜂の巣が砂浜に残っている。良く見れば地蜂の巣の化石も見つかる。気が遠くなる昔から繰り返される自然の営みだ。


また行きたい場所。。。


寒い灰色の空と雨が続いているので昔の夏の旅を頭の中でおさらいしている。

2009-01-20 18:19:38 | 自然観察
これは私の誕生日の晩に見せた月の顔。




月の土地を買う話は良く聞くのだけれど、結局土地を売り始めたLunarEmbassy.LLC、デニス・ホープなる人物が本当に権利を持っているわけなのか?地球上に権利を持つものが無かったので、それじゃ私が。。ということらしいけれど、それでいいのかね。
実際には空気を売っているようなものだ。夢を売っているといったらそれもいいわけだけれど、上手い商売を考えたものだなと感心もある。
送られた紙っぺら一枚で、後は何処にも記録が残らないなんて事もあるかもしれない。いつの日にか、かの惑星へ移住可能になったら実際に"紙”は効力発揮できるのだろうか?さて、そうなったらなったで簡単な話じゃないだろうね。








宇宙規模で物事を眺めていたら、全くばかばかしい話が山ほどある。


招き猫

2009-01-15 08:51:17 | 収集物品


私の持っている招き猫は小さい。
身の丈8cmほどのちびだ。
もう何年も前に日本に帰った時、偶然瀬戸物屋で見つけて気に入って買ってきた。
右手挙げ金運を左手挙は客を招くのだそうな。
今日はちょっと特別な日だから、
あちらこちらから福を招きたい。
。。。ということで、猫達に一回り回って貰った。

メモ

2009-01-12 23:36:36 | 美術関係
Woerterhalm



頭の中はぐるぐると取り留めないことばかりで、壊れた回転木馬がめまぐるしく回するものだから読み取れそうになかったりする。色々考えていたことがあったはずなのに、壊れた回転盤からびゅんびゅん飛んでいって消えてしまうようだ。
またはトイレットペーパー二巻き分の鼻水と共に出て行ってしまったのかもしれない。まだ完璧に風邪が治っていないっていうこともある。

結晶世界

2009-01-09 17:12:44 | 自然観察
最低気温マイナス15度という報告もあったが、場所と時間によって少しずつ違う。
とは言えかなり寒い。マイナス28度が続いたザクセン州に比べたらこの近辺はまだ暖かいのだと言い聞かせても寒いものは寒い。
しかし、寒い日にも楽しみはちゃんと見つけます。
昨日の午前中用事でちょっと出かけた時に木々の白さに気が付き、これはきっと美しい風景に出会うだろうと予測。

いつも見慣れた景色の、知らなかった表情を見つけた。









カメラを持つ手があっという間に悴んでしまうし、雪の中に踏み込む足元は雪まみれになりながら結晶世界は実に魅力的で、風邪を引いているのも忘れたほどだ。
(夜鼻紙消費量急増+頭痛に見舞われたのではあるけれど。。。)
木々の枝に細かい針のような氷が無数に生えている。
それがまた地面に降り積もっているので、光が当たればきらきらと美しい。

あんまり興奮したものだから私は夢の中でもずっと美しい樹氷の写真を見ていた。右手はマウスを持っていて画面操作している。写真が次々変化してゆくが、撮らなかったはずの写真が入っている。
ちゃんと夢の中でもそれがわかるのだ。その写真は立ち枯れの草の茎に直径2cmほどもあるいびつな球体が5cm感覚ぐらいに刺さっている(串団子ですね)のだ。球体は氷で空洞だ。
美しいものだったけれど、残念ながらそんな写真は撮っていない。


今朝、起きて窓を見ると珍しく氷の花が咲いていた。
天気はよいが今日も寒い。

今日も写真を撮りに行きたい。トイレットペーパー一巻き鞄に入れて。。。

何が見える?

2009-01-07 09:01:36 | 写真
薄ぼんやりと向こうに見えてくるもの。。。。




新聞を読んでいたら、ガザ地区の戦闘関連のインターネットにおいて得られる映像報道が、プロパガンダ戦争になりつつあると疑問が提示されていた。
コンピューター映像の技術進歩を日頃確認しているだけに、そういわれると何を信じていいものやらわからなくなってしまう。

先日1997年の映画"Wag the Dog"を観た。
ここでこの映画についての詳しい話しをするつもりはないけど、全く簡単に一言で説明するなら、大統領の起こしたスキャンダルから国民の目をそらすために戦争のうわさを仕掛けて大騒ぎというコメディだ。
当事観た時もありえる話だな、と感心したものだったけれど今回改めて見るとコメディどころじゃない、映画が真実をとっくに越えてしまっている様子。

いずれにせよ、情報をすんなり受け入れてしまうのは危険だろうから、常に沢山の情報を集めて自分なりに考えて判断してゆくことが大切だろう。

。。。とは言えふと振り回されている自分に気づくことも多い。






今日の出来事

2009-01-05 22:29:52 | 思考錯誤
目が覚め
寝ぼけ眼で外をながむれば。。。。。






何処も誰もがもふわふわの雪綿布団をかむっておりました。








朝一番で次の展覧会用の案内状に使う写真を撮り画廊にメイルで送付。
いきなりあらわれたの雪景色に今日はアトリエに行こう。。。という意気込みが腰砕け。こりゃ今日は雪休みだなどと情けないことを友人に訴えつつ、それでも出かける気持ち掻き立てて、持ち上げて、整えていると日本の友人で作家のH女史からスカイプ通信あり。3月の展覧会の打ち合わせでもあるので大事な通信だ。ひとしきり頭の中の整理。あっという間に昼になり、ちょっと雪景色を眺めにコンパクトカメラを片手に散歩に出かけて何度もひっくり返りそうになって踏ん張りながら歩いたので少々筋肉が痛くなった。
あれれ。。。
と思う間に時間が流れて3時頃にお茶を一杯などと約束した友人が訪ねてきて美味しいコーヒーとケーキで2時間。3月の友人との展覧会の案内状の草案作りをしているともう一日はあっという間に暮れて夕飯時の腹ペコになった。
私の本日もつつがなく。。。平穏なり。平穏に暮らせることがこの世の中必ずしも当然ではないのだということを思い出しつつ。。。
しかしイスラエルにも困ったものだ。ハマスに大きな打撃を与えたが我々の目標到達するまで攻撃を続けると公言している。
EUの説得を聴く耳は持たないようだ。(大体イスラエルはEUなんぞまともに相手はしない、アメリカの使者以外はどうでもよいということらしい。)オバマが1月20日以降にイスラエルにどうでるのか、一体どういう展開が見られるのか?
視線が集中することだろうね。



雪にすっかり覆われたとはいえそれほど寒くない。多分零度位だろうか。





 

この先は足跡が消えている。皆このあたりで引き返した様子。
私も普通の運動靴をはいていて具合悪いので引き返す。


始めの一歩

2009-01-03 00:23:38 | 思考錯誤


あちこちに氷が張っている。右の物体は氷。
ちなみに鉢の深さは18cmほど。。。。
元旦に湖でスケートをした人も多いようだ


大晦日は友人達と共に元気良く食べて飲んだ。

前日から仕込んでいた牛舌料理も上手く出来上がっていたし、スープやデザートそのた準備万端整ってのんびりと友人達が到着するのを待った。

彼達は牡蛎を持ってやってきた。もちろん牡蛎殻を開けるための専用ナイフも持っている。
到着そうそう台所にこもって牡蛎をこじ開ける作業がはじまった。
ところが牡蛎はこれがよいと進められたナイフを持ってしてもなかなか上手く開かない。友人の一人は名誉の負傷をしつつ、我々の口の中に滑り込むべき牡蛎の身を奪うべくその要塞を破った。
レストランで食べても時には鮮度が悪いのか後味が生臭いことがあるが、この牡蛎はパーフェクト。後味もすっきり新鮮な大きな牡蛎が12個で10ユーロだったというから実に安い。
レモンやライムをたっぷりかけて白ワインと共にすする。
久しぶりの大満足だ。
その後の料理を順番に描いていたら長くなってしまうだろうから割愛する。
2008年の大晦日も無事終えて2009年に突入した。
一旦解散後、街のコンサートホールで午前中11時のニューイヤーコンサートを同友人達と聴いてから、前日の残りを片付けるべく皆で家に戻り残っていた牡蛎を攻め落とした。


今朝起きると外は雪が積もって大晦日の花火やワインの壜のわれガラスなどをすっかり隠してしまった。


今年は何が待っているのだろうか?