土曜日
昼前に散歩をしてみようという事になった。
Ratingenの森(といってもアウトバーンの脇にあって最近森も少しずつ崩されかけているように見える)だ。
黄菖蒲の群生、大土筆やAdlerfarn (Pteridium aquilinum) つまり蕨の群生する場所がある。Adlerfarnはシアン化水素を含有するのでそのまま食べては危ない植物だがきちんとあく抜きをするか塩漬けにする事で食べられるようになる。飽くなき食への工夫の歴史が蕨入り山菜御飯の中に隠れているのだ。
もちろん(!)蕨を少し頂き、ホップの若い蔓、Japanische Staudenknöterich (Fallopia japonica)=イタドリ、イワミツバも一掴み収穫してきた。イワミツバ=Giersch (Aegopodium podagraria)は庭を持つ人々が毎年退治するのに苦労して泣き寝入りするというツワモノ野草でいかにこの草を憎むかという話がしばしば話題に登場する(憎むといったってもちろん笑いながらの話だけれど。。。)
黄菖蒲はこの時期、みずみずしい葉の並ぶのを見かけては、花の頃には是非観に来なければと心に誓うのだがどういうものだかなかなか花の時期にしかるべき場所に行く事ができないでいる。今年こそはと思ってはいるのだが、果たして黄菖蒲の花盛りに出会う事ができるだろうか?
蕨は重曹を使って一晩かけてあく抜きをし、イタドリも皮を剥がして熱湯にくぐらせ冷水につけて下処理をした。
イワミツバとホップの蔓は天麩羅にするととても美味しい。
この時期の散歩はとても美味しい。
Adlerfarn (Pteridium aquilinum) 和名:ワラビ
羊歯は美しい植物だと見る度に思う。
Sumpf-Schwertlilie (Iris pseudacorus)黄菖蒲
原産はヨーロッパ、シベリアだが日本でも帰化し野生化している湖沼もあるようだ。
土筆の並ぶ姿はいつみてもほほえましい。
Wiesen-Schaumkraut (Cardamine pratensis)
淡いピンクの花が野原や林の陽だまりに群生している。和名:ハナタネツケバナ。
若葉、花はサラダに入れて楽しむ。クレッソンのような風味だ。
人間ばかりではなくAurorafalter (Anthocharis cardamines)クモマツマキチョウもこの花を好むそうで、
確かにその周辺で何匹もが白地にオレンジ色のおしゃれな翅を羽ばたかせて舞い飛んでいるのを見かけた。
Waldsauerklee (Oxalis acetosella)和名:コミヤマカタバミ
花に開き始め、風がそよげば愛らしい小さな白い鈴のような頭を振る。
久しぶりにおたまじゃくしの大群に出会う。
Riesen-Schachtelhalm (Equisetum telmateia)
大土筆はスギナに育って場合によっては1,5mほどにも育つこともあって、なかなかの壮観だ。
Huflattich (Tussilago farfara)フキタンポポ
原産中国、ヨーロッパ。鎮咳去痰作用あり。
この葉を食べる地域もある。例えば塩漬けにしたり、煮る。
ハーブ煙草の原料としても使うらしい。
また、”ハイカーの為のトイレットペーパー”という名も持っている。
まあ、これで代用するわけだろう。皮膚がかぶれてしまいそうに思えるが本当に試した人もあるのだろうね。
本日、日曜日
空気も具合良い程に温まり、太陽も雲の多い空ながら負けずに活躍した今日、太陽光を浴びに出かける誘惑を抑えながらもオープニングに足を向けてくださった方々に感謝、大勢の来客を得ることができ嬉しい事だった。
今年はやけに展覧会が続いてしまう。良いのかどうだかは実のところ疑問ではあるけれど、できるときにはやればいいということ。
そんなことを思いあぐねて時間をすり潰すより良いとおもう。
とりあえず2,3日休憩予定。