1.
Duisburgにある古い鉄橋の橋げたを急に見に行きたくなった。
何度か近くを通りながらも近づいた事が無かった。
1800年代後半、ルール工業地帯の石炭運搬に活躍していた橋の遺跡で、まるで城砦の趣がある。
びゅうびゅうと強い風に背中を小突かれながらしばらく河岸を歩いた。そのおかげか、その晩から風邪を引いた。
2.
Duisburgの港の一部は新開発されている。
中に小さなレゴランドがあって、いつもキリンやくたびれて考え深げなおじさんが日がな一日ベンチに座っている。
3.
BeuysとKieferのドローイング展が9月30日まで開催されていたので、Kueppersmuehle美術館に駆け込んだ。
Beuysのドローイングは今までに幾度も数多く見る機会があったが、Kieferのドローイングはあまり見たことが無かった。ドイツの現代美術を代表するとも言うべき二人の作家が並んでいるのは興味深かった。
だが展覧会の話は脇においておいて、話はこの美術館そのものである。
もともとDuisburgの製粉会社の建物を改装していて、上手くデザインが収まっている。
感激したのは階段室。磨きコンクリート仕上げがテラコッタ色に塗装されたカーブが美しい。職人の腕の見せ所と言う感じだ。こういうところに私は弱い。階段の仕上げも色を統一している。
4.
美術館から外に出てあるいていると生垣の向こうに空き地のようなものが眼に入った。
半分取り壊された建物の壁に何か取り付けられているようだった。気になって近づいてみると枠に塵入りビニール袋がはめ込んであって、作者のサインらしきものも記されている。
合計3点が風吹きさらしの壁に”展示”されているのだ。
はっきり行ってただの"ごみ"なのだけれど、額はしっかり金具で壁に留めつけてあった。どういう人がどういう目論見で実行したのかは知らないが、この取り付け具合はかなり本気のようだ。
5.
おまけ:Duisburg市民1000人の1400枚のポートレート。
6.
おまけその2
街のあちらこちらに犬の糞回収用のビニール袋ホルダーが立っている。なぜかこのホルダーはコスチュームを着せられていた。レゴランドのレゴキリンが立っている近所だったから、多分誰かがひらめいたのだろう。多分これはキリンをイメージしている。
Duisburg散策おわり。