散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

散歩

2011-02-27 09:49:05 | 思考錯誤













三キロ程歩いたらさすがに脚が痛くなって帰宅。
でも、木々の下ばえの上を歩く元気が戻った。
まだしゃがむことが出来ないので写真を撮るのにちょっと苦労。
(無理して撮る必要は無いんだけど。。。)









今日も一日。。。。

2011-02-25 14:34:17 | 思考錯誤
















あたたかなおれんじいろ
みるだけでまぶたのうえを温しっぷをしたようにやすらいだ


私が空手おじさんと呼んでいる絵描きが居て
空手おじさんは春になったら日本にとんでゆく。
だから空手おじさんは私の日本語教室に来て
「ハジメマシテワタシハドイツカラキマシタ」
などという言葉を習っているのだが
どうも芳しくすすまない。
。。が、それでもなんだか楽しいらしい。
これも日本へ行く前のこころの準備だ。
いきなり沖縄に入って上京する三ヶ月の珍道中。
宿坊にも予約を入れた。
空手おじさんは絵の道具や空手着やキャンプ道具を背負ってゆく。
今日の空手おじさんはオレンジ色の帽子にオレンジ色のスカーフとオレンジの靴

みんな、いまどきあったかい色が恋しくなるのだろう。






匂い

2011-02-24 09:28:31 | 思考錯誤







去年の暮れに父親を亡くした知人と話していたとき、匂いの話になった。
父親が歯科医であった知人は診療所にあった引き出しを形見で持っている。
医療関係の古い戸棚、引き出し棚には私も惹かれるが、
それは形の話であって鼻腔を刺激する薬臭は好きではない。
その匂いから引き出される私の記憶は退屈でむしろ避けたい。
しかし知人にとって子供の頃から親しんでいたその匂いは懐かしく好ましいのだそうだ。
彼女と母親との関係はとても薄く反面父親との絆は何倍にも強く、
何においても父親であった。
薬臭さは彼女にとって父の影なのかもしれない。
父親は”満月”が大好きで、彼らが離れ棲むようになったあとも満月の日に集まる決まり事もあった。
病で苦しんで死ぬことを恐れていた父親は、11月のある晩、
近所の林を愛犬と散歩中の発作で苦しむ事無く亡くなった。
それも大好きな満月の輝く夜の林でのことだった。


初夏、私が日本に帰ったときの事。
夕暮れも夜にすっかり近づいた時分、
暗がりを歩いているとオシロイバナの香が鼻先を撫でた。
すると懐かしい懐かしいという気持ちがわいた。
特別な思い出があるわけでもない筈なのに、
例えようも無く懐かしく、どきどきする。
まだ少しばかりすみれ色の残る空に薄氷のような月が大きく写り、
夕方の雑音が入り混じる。
赤い、黄色い、白い星のようなオシロイバナの花は
闇の中で塀沿いに銀河の様になって行く先を示している。
匂いも川になって流れて行く。
初夏の晩、オシロイバナの匂いを嗅いだ時、
そんな凡庸な絵がフワッと浮かんだ。

ある匂いが放り込まれると浮かんで来る記憶。
匂いと結びついている記憶がある。





2月23日

2011-02-23 16:58:26 | 映画の話









Moonを観た。
観ていて色々なSF映画のシーンを思い出した。
何かを問うというドラマではないけれどもどこか心にひっかかる。
似た様な話がさまざまな形で起こりうる気がしてしまうからかもしれない。
サム・ロックウェルの一人芝居熱演で、ケビン・スペーシーがコンピューターとして声だけの出演。
97分低予算制作。監督のダンカン・ジョーンズはデヴィッド・ボウイーの息子。


ISSに人型ロボットが導入される。
そのうちにあちこちでロボットが人間の仕事を代行するようになるのだろうね。



Requiem for a dream(2000年)を観てしまった。
今この映画を観る時じゃなかったのに観てしまった。
アマゾンの注文リストからはずしたつもりで外し忘れていたのだった。
英国の映画誌が2009年に「気の滅入る映画トップ30」で1位に選んだというこの映画は、私をすっかり陰鬱な泥沼に引きずり込んでくれた。
(何事でもNo.1にあげられるのはたいしたものだね)
ドラッグのわなに引っかかってしまった4人の登場人物の這い出すことの出来ないような底なしの沼への転落に一緒に落ちる勢いがあった。
見終わってののしり、そのうち気分が悪くなったので、あわてて気分転換に外に出た。
(外に雨が降っていなかったのは幸いだったというものだった)
ダーレン・アロノフスキー監督はデビュー作「Π」でかなり注目していて、その後「The Fountain」でがっかりしたものの、なかなか面白い作家だと思う。
(今彼のBlack Swanがかかっているけれど。。。力の余っている日に観よう)
この人独特の世界は陰鬱であろうと何であろうと魅力的ではある。嫌だと放り投げても観てしまう。
かなりインパクトが強い。元気のあるときにのみ鑑賞をお勧め。。。
見終わってすぐ封筒に入れ封をし棚の奥に放り投げた。

見たい人、居ますか?



"郷愁、故郷”をテーマとして形にすること。(9月、二人展)
昨日はBarbaraとブレインストーミング。


中近東に続いて中国も民主化運動家たちが勢いを得たものの扇動容疑で拘束されたという。
すぐにはどうなるものでもないだろうけれど、変化は確実に起こり始めているのだろうね?
しかしリビアも滅茶苦茶。カダフィ大佐の暗殺未遂事件も起こった様子。
国がゆれているのがこちらまで伝わる感じがする。











眠れぬ夜開けのつづりごと

2011-02-14 18:15:52 | 思考錯誤





昨日久しぶりに散歩に出かけて、ああきもちが良かった!と弾んで帰ってきたのに、
夜中の3時半頃(昨日は色々な作業で2時頃眠った)
すっかり目が覚めてしまい(実は体も痛かったんだけど)、
仕方ないのでそれからずっと写真につけるテキストを書き始めた。
ほんの短いテキストなのだけれど難しい。
それから今までそのまま結構眠くもならずに動いている。
書いているのは架空植物図鑑風の内容で今4ページ目に入った。

今年はどういうわけか本や言葉にちなんだ小さな展示が多い。
最近大きなトランク一つで展示に出かけてさらっと場を作ることが出来たら
いいなあと思い巡らす。
トランクの中は小さくてもずっしり中身につまったものでなければいけない。
いつでも何処でも展示を引き受けて行くのをやめて、納得の行くものを作らないといけない、
なんて今更何を言っているのかとあきれるのだけれど、中途半端な心で妥協することをなくしてゆかねばなあ。
ただ作り散らかしているだけではまったく話にならない。
本日は反省モード。



久しぶりの散歩

2011-02-13 15:07:08 | 思考錯誤























久しぶりに散歩らしい散歩をした。
Alnus glutinosa セイヨウヤマハンノキの花が金鎖のようにたれて美しい。
他に咲く花の無い今時分には豪華な模様だ。
もっとも花粉アレルギーを持っている人たちはセイヨウヤマハンノキやへ―ゼルナッツのおかげで
そろそろ苦しそうなのだけれども、私は幸いまだ花粉アレルギーが無いので”ああ、美しい”などと
のんびりしていることが出来る。
そろそろArumの葉も地面から伸び上がって、地面の中で生命がぐんぐん動き始めているのを感じながら歩いた。
鳥たちも春が近づいていることを歌っているようだ。
あちこちで啄木鳥がカタカタカタと音を立てている。そろそろ求愛のサインだろうか?
ところで啄木鳥があんなに激しく木をつついてなぜ脳震盪を起こさないのかと不思議に思っていたら、
スポンジ様で取り分け厚い頭蓋骨が脳を保護している事とくちばしの付け根の筋肉が発達して衝撃を緩和出来るということだった。
そのうえ目が飛び出さぬようつつく瞬間目を瞑るというから良く出来ている。
ある一角では細い木の幹に茸が沢山生えているので見るとキクラゲだった。
触ると水分をたっぷり含んでいてプルプルとやわらかい手触りだ。
採って帰ろうかとも思ったが、今回は写真を撮るだけにした。
なんとなく初収穫という感じがしてこんなに他愛ないことだけれどうれしい。

後でふくらはぎが痛くなったが久しぶりに散歩を楽しんだ。




昨日の新聞にエジプトの群集が靴を脱いで天に突き上げている写真があった。
一体なぜ靴を掲げているのか不思議に思って記事を読むと、彼の地では靴の底は
汚れた道を歩くもので不浄であり靴を脱いで相手に放り投げる行為はイコール
侮辱を意味するのだそうだ。
それはムバラクの悪政にぎりぎり耐えてやりきれなくなった民衆の気持ちだった。






アボカド

2011-02-11 23:14:55 | 思考錯誤











アボカドの種や皮で染色できると聞いていたので試してみようとアボカドの種を取っておいたが去年のテラス騒動で一時行方不明となり、その後瓦礫の影にそれを発見したときにはすっかり汚れてがちがちに凍って塵箱へ片付けた。
つい最近アボカドを2個買ったので種と皮を残し、2個分ではどうにもならないだろうと思いながらもいきなりその気になって実験をすることにした。
木綿のハンカチを入れてみた。液の中ではなかなか美しいピンク色に染まっていたが、水で濯ぐと灰ピンクになった。それから萎れかけていたアマリリスの花を布にはさんで巻き蒸し器に放り込む。しばらくして覗いてみるとピンク色がかなり抜けてしまっていた。
アボカドはやはりもう少し貯めてからもう一度試してみよう。







とうとうムバラクが落ちた。
これからどうなってゆくのか。
ムバラクの終わりは「誰」の始まりなのか?













二月九日と十日メモ

2011-02-10 22:36:07 | 思考錯誤


水曜日
日独交流150年祭の一環で行われたコンサートで
真言宗天台宗の声明、雅楽、舞楽をつかった作品聴いた。
声明を聞くのは嫌いでないので面白かった。
でかける前の腹ごしらえは蕪のはと鰹節入りの炊き込みご飯に蕪の御みおつけ、平豆と蕪の葉の茎、しょうが、にんじんを微塵に切って炒ったふりかけ。(蕪ばっかりだ)
鶏肉で何か作ろうとしてタイムアウト。



木曜日
本のオブジェの試作。試行錯誤。
面白さに引っ張られて気がついたら、これじゃ先に進めないという場所に立っている気がする事がある。
作業が面白いとか、出来上がり観たいという一心で作ることと、良い作品になることとは常に一致するとは限らない。
画家の友人の展覧会のオープニングに出かける。彼女の作品には広い空間を圧倒する力をもっていた。
とても良い展示だった。






二月八日メモ

2011-02-09 09:52:17 | 思考錯誤










空は久しぶりの青さで動けない自分が悔しい。
膝は少しずつよくなっているようだが、昨日からどういうものかまた痛い。
加えて膝をかばって動いているとあちこちなだれのように具合が悪くなる。
気分治しにせめて近所に買い物に出かけて花を買う。
選んだのは色とりどりのラナンキュラスの束。
部屋の中に春がたずねてきたという感じがする。

作品を背景にポートレートを出さねばならずセルフタイマーで写真を撮るのに苦労した。
写真に写った自分を見るのが嫌で、なるべく写らない様にしている。
旅行に行っても自分が写っている写真は殆んど無し。
このごろ毎日が停滞気味なので顔が緩んで崩れている様に見える。やれやれ。

2005年のニュージーランド,アメリカ合作映画「The World's Fastest Indian」を観た。
人情物御伽噺と言う感じだが実話を元にしている。
アンソニー・ホプキンスがとても良い。
モーターをいじらせたら天才的な手を持っていた主人公が長く暖め育て続けていた夢を
叶えるための旅にでた。道中の心温かい小さな出来事、目的地に到着して後、
一度破れそうになった夢だが、彼の夢は簡単に破裂してしまうような儚いものではなかった。
昔見たThe Straight Storyをどこか思い出させるものがある。
あの映画も私の気に入りだ。












飛んでくる種の事とか赤い花の

2011-02-07 23:07:57 | 思考錯誤






怪我をしていた小ぶりのアマリリスが咲いた。
机を片づけ中に茎を折ってしまったのだが
テーピングで何とか元気だ。
なんとなく同病相哀れむ的感傷を感じているところ。





↑ ベビーマラカスと言う種らしい。
3cmほどの莢だ。
先日日本から飛んできた。
薄くて硬い莢に中の種がぶつかると
振るとカシャカシャシャカシャカと
とてもよい音がする。
楽しくて何度も何度もふってしまう。
このCrotalaria retusaと言う植物は
毒性があるので、場合によっては十分な配慮が必要だが
大きな美しい豆科の黄色い花が咲くそうだから見てみたい。
インドネシア原産だからドイツでは寒すぎるけれども
試しに種の鞘を一つ壊してプランターにまいてみようかな?
でも壊すのはもったいない程可愛い音がする。








今日は久しぶりに晴れた空が見られたものの、歩けないのが悔しく、また
色々作業もあるので籠もりきりだった。
友人が手伝いに来てくれた。
にんじんもちを作って腹ごしらえをした。割合美味しかったが、もう少し改良の余地あり。



Jim Jarmusch監督の「Coffee and Cigarettes」を観た。
スティーヴ・クーガンとアルフレッド・モリーナの対話と最後の章が好きだ。













先週の出来事

2011-02-02 13:47:04 | 思考錯誤










1:
先週火曜日。
朝一番でメイルチェックをしてから朝ごはんを食べて小一時間後にもう一度インターネットに入ろうとすると不通になっていた。電話も死んでいた。
静電気の障害でも無し、早速プロバイダーのサービスセンターに携帯で電話をしてみるとDSLの故障かもしれないので後術者を手配するなどと調子よく対応してきたものの予定の時間に誰も来ない。
毎日サービスセンターに電話を入れたり何度も予約をすっぽかされて待ちぼうけを喰らったりしながら昨日やっと新しいルーターが到着した。もう説明するのも嫌になるくらいだ。
兎に角、早速取り付け直して再びインターネット界隈に復帰したところなのだ。

ネットから外れたときに本を開く時間が多くなっていたのに私は気がついた。
すでに周りの連絡通信がインターネット経由で成り立っているので不通になるのは大変困る。しかし不必要にネットの中を動き回っていることも無いわけではないのだなあ。考えさせられる。



2:
小粒の白いんげんがあったので甘納豆を作ってみたらわりあい上手くいった。
金柑の砂糖漬けを使って片手間にケーキを作ろうとしていたら薄力粉が無かったので強力粉を入れたらどんなになるのかな?と実験にはしりおまけにベーキングパウダーを入れ忘れてなんだかわけのわからないことになって行った。だけれど懲りずに焼いてみるとこれがクッキーとケーキの中間のようでなかなか美味しいのだった。たっぷりのミルク珈琲と食べるととてもいい。



3:
まだ膝の具合はよくないけれど確実に回復している。
でも、まだ一度に30分ほど一生懸命歩くと翌日にひびく。



4:
おとといDVDで「Red Cliff」を観た。
まあ、こんなもんか。。。と楽しく観た。
続きもあるらしいけれど、観ても観なくてもどちらでもいい。
中国のかの時代の男物の着物は文句なしに好きなんだなあ。



5:
雑誌用の写真提出一件終了,15日までにカタログ用写真用意。
3月28日に、4月2日の個展、5月17日からのグループ展のために準備。



6:
DVDで「Next」を観た。
N.ケージは好きではないせいで醒めてしまう。原本はF.K.Dickの短編「ゴールデンマン」だそうだが、すっかり変わり果てていた。Dickを読み返したくなった。