少し前に素敵な 万華鏡の話【Sweet Dadaisum】に影響を受けて、また万華鏡を覗く日が続いている。
私は万華鏡や、覗くと一つの世界が一望できる”箱”と言うものの魅力に滅法弱い。
”箱”については又別の機会に書くことにして、今日は万華鏡の事。
以前、万華鏡を作るワークショップの指導を担当した。週末に親子で工作という一興だった。準備に私が作らねばいけない物がかなりあったので、私にとって面倒なワークショップだったが、出来上がった自作万華鏡を嬉しそうに親子で覗く姿を見て楽しかった思い出がある。
私はその方面のプロではないから簡単なものしか出来ないが、しかしその仕組みは簡単であっても限りないバリエーションで十分楽しめるものを作る事ができる。
スライド写真の切れ端などもつめて見たりした。私が書いた絵を撮ったスライドを細かく切って入れてみたらなんだか、そのほうが元の絵よりもに魅力的なので不満だったりする。
だから乱暴にガチャガチャ振って覗くとまた更に魅力的な絵が出来ているので、この万華鏡は乱暴に引き出しの中に投げ捨ててオイルワンドタイプの万華鏡を手に取る。
オイルワンドタイプは手を動かさなくとも棒の中のキラキラ輝くかけら達が踊りながら次第に落ちてくるのを待つのみだ。
最初はゆっくり、次第に流れが速くなりその変化は豪華であり、そしてゆっくり舞台を去ってゆく。
まるで素敵な音楽を聴いているかのようだ。その色と形の変化する様は息を飲むばかりでいつまでも見飽きない。
テレイドタイプは差し向ける方向で模様が変わる。普段見ている風景がすっかり変わってしまう感じが面白い。
ひょっとして見慣れたあの風景を一皮剥くとこんな世界が隣接しているのかもしれない。
あの大きな樫の木が生えてる辺り、あそこをぺロリと剥がしてみたらどんな風景があるのだろう?
私の宝物の一つに小さなキューブ型のオルゴール式カレイドスコープがある。手の中に納まるほど小さいのでポケットに忍ばせておくことも出来る。
あんまり美しいから覗きっ放しで目が回った人の話や、時を忘れて異空間から戻ってこれなくなった人の話なんかも出てきそうだ。 そういえばこれを覗いていて気がつくと時計の針がぐるりと知らない間に動いていてだれかに騙されたように感じる事がある。
いつまでも覗いていて、アッと気づいたら万華鏡の中に入ってしまった 「マユさん」のようにこれから私もちょっと旅に出てこよう。
今日の行き先は赤の世界。
(オイルワンドタイプで赤系統、緑系統、黄色系統の3本持っている)
帰って来る事が出来る様に道しるべをしておかなければいけない。
アリスに出てくるウサギみたいな時計も携えて。。。