先日の日記に書いたキャベツ丸ごとザウワークラウトはどこにでもあるものではない。
ザウワークラウトは肉料理の付け合せであることから肉屋で売っている。そして味もさまざまだ。
乳酸発酵させた野菜というのは世界各地に見られるものだけれど、キャベツの漬物は中でも知名度の高い物のひとつではないのだろうか? 特に中央、北、東ヨーロッパ各地では野菜の少ない冬のビタミン補給にもってこいというわけだったのだろう。
キャベツ5キロ
塩100g
これがザウアークラウトの材料である。好みでキャラウェイ、セイヨウネズの実、林檎、葡萄の葉、人参などを入れても良い。私なら林檎とキャラウェイとセイヨウネズの実を入れる。
漬物用のキャベツは日本のそれの様なやわらかく甘いキャベツではなく、石のように硬いまるで大砲の弾にでも使えそうなゴチゴチのキャベツだ。千切りで塩をかけたりソースかけたりの付け合わせのような生食などとても出来るような代物ではない。
それを強大な千枚卸のような道具で千切りにし、甕の中に塩とキャベツの千切りをギュウギュウと汁がにじみ出るまで押し付けながら、繰り返し重ね、清潔な布を敷いて重石をする。毎週一度は新しい布に取り替えて4~6週間すると出来上がりだ。
仮に日本のキャベツで作るなら一週間もしたら出来上がるのではないだろうか?
要するに白菜の漬物と同じなのだ。もちろん作り手により味はかなり変わってくる。
ザウアークラウトといえばウィーンに出かけたときの事を思い出す。
にぎわう市場の店のひとつは漬物店で、色々な風味のきゅうりピクルスがそれぞれの樽の中に漬かっていたり、それはいかにも美味しそうだった。その脇に大きな木の風呂桶(悠々私一人が浸かれるほど大きい)のようなものが2,3並んでいたので覗き込むとザウワークラウトだった。その店の場合千切りのキャベツでも丸ごとでもなく、キャベツの葉を一枚一枚はがし層にして作っていた。このときは旅の途中でもあり汁の滴る葉を背負って歩く事ははばかられたので買わずにしまったのが残念だった。いつかまたウィーンに行ったらぜひ試してみたいもののひとつだ。
とにかくその様に色々なのだ。
酸味塩味のきついものもあれば、生で食べても美味しいものもある。食べ方にも色々ある。
ミュンヘンの知り合いを訪ねたとき、彼は母親直伝のKrautkrapfenを作ってくれた。ザウアークラウトを少量の塩豚やたまねぎなどと炒めて平たく伸ばした麺に巻いて輪切りにし、フライパンに並べて蒸し焼きにする。これはなかなか美味しい。料理の間2度ほど実家に電話をかけて教えを請うていたが、美味しく出来上がった。
美味しかったね、と食事が終わってからまもなく、”母親の作るKrautklapfenには及ばない”と彼はため息をついた。
ロシアではザウワークラウト入りのピロシキもあるらしい。昔私がロシアに行く前に教えられていたことだったが、残念ながらその時には見つからず試し損ねた。(もっとも旅のはじめで揚げ物を食べ、おなかを壊して大変な目にあっていたので例え見つけたとしてもためらったに違いない。 ロシア旅 1 2)
今回私の引いた風邪は咳がひどかったくらいで、今日は少し頭痛がして重い漬物石が首の上に載っているような気分だが、それでも元気なほうだ。
明日大晦日は早朝に街の市場に行って仕入れをし、近所の店に注文してあるラム肉を受取りに行き、今年最後の料理だ。(それに挑む気力があるという事から捺しても元気だということだね)
(コメントくださった皆様。ご心配ありがとうございました。)
それまで今日のところはこれからカウントダウンまで、おとなしく暖かにして本でも読んですごすことにするつもりだ。
ザウワークラウトは肉料理の付け合せであることから肉屋で売っている。そして味もさまざまだ。
乳酸発酵させた野菜というのは世界各地に見られるものだけれど、キャベツの漬物は中でも知名度の高い物のひとつではないのだろうか? 特に中央、北、東ヨーロッパ各地では野菜の少ない冬のビタミン補給にもってこいというわけだったのだろう。
キャベツ5キロ
塩100g
これがザウアークラウトの材料である。好みでキャラウェイ、セイヨウネズの実、林檎、葡萄の葉、人参などを入れても良い。私なら林檎とキャラウェイとセイヨウネズの実を入れる。
漬物用のキャベツは日本のそれの様なやわらかく甘いキャベツではなく、石のように硬いまるで大砲の弾にでも使えそうなゴチゴチのキャベツだ。千切りで塩をかけたりソースかけたりの付け合わせのような生食などとても出来るような代物ではない。
それを強大な千枚卸のような道具で千切りにし、甕の中に塩とキャベツの千切りをギュウギュウと汁がにじみ出るまで押し付けながら、繰り返し重ね、清潔な布を敷いて重石をする。毎週一度は新しい布に取り替えて4~6週間すると出来上がりだ。
仮に日本のキャベツで作るなら一週間もしたら出来上がるのではないだろうか?
要するに白菜の漬物と同じなのだ。もちろん作り手により味はかなり変わってくる。
ザウアークラウトといえばウィーンに出かけたときの事を思い出す。
にぎわう市場の店のひとつは漬物店で、色々な風味のきゅうりピクルスがそれぞれの樽の中に漬かっていたり、それはいかにも美味しそうだった。その脇に大きな木の風呂桶(悠々私一人が浸かれるほど大きい)のようなものが2,3並んでいたので覗き込むとザウワークラウトだった。その店の場合千切りのキャベツでも丸ごとでもなく、キャベツの葉を一枚一枚はがし層にして作っていた。このときは旅の途中でもあり汁の滴る葉を背負って歩く事ははばかられたので買わずにしまったのが残念だった。いつかまたウィーンに行ったらぜひ試してみたいもののひとつだ。
とにかくその様に色々なのだ。
酸味塩味のきついものもあれば、生で食べても美味しいものもある。食べ方にも色々ある。
ミュンヘンの知り合いを訪ねたとき、彼は母親直伝のKrautkrapfenを作ってくれた。ザウアークラウトを少量の塩豚やたまねぎなどと炒めて平たく伸ばした麺に巻いて輪切りにし、フライパンに並べて蒸し焼きにする。これはなかなか美味しい。料理の間2度ほど実家に電話をかけて教えを請うていたが、美味しく出来上がった。
美味しかったね、と食事が終わってからまもなく、”母親の作るKrautklapfenには及ばない”と彼はため息をついた。
ロシアではザウワークラウト入りのピロシキもあるらしい。昔私がロシアに行く前に教えられていたことだったが、残念ながらその時には見つからず試し損ねた。(もっとも旅のはじめで揚げ物を食べ、おなかを壊して大変な目にあっていたので例え見つけたとしてもためらったに違いない。 ロシア旅 1 2)
今回私の引いた風邪は咳がひどかったくらいで、今日は少し頭痛がして重い漬物石が首の上に載っているような気分だが、それでも元気なほうだ。
明日大晦日は早朝に街の市場に行って仕入れをし、近所の店に注文してあるラム肉を受取りに行き、今年最後の料理だ。(それに挑む気力があるという事から捺しても元気だということだね)
(コメントくださった皆様。ご心配ありがとうございました。)
それまで今日のところはこれからカウントダウンまで、おとなしく暖かにして本でも読んですごすことにするつもりだ。