今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

麒麟 橋本左内伝

2012年06月26日 | 「本」のひきだし
橋本左内、福井藩の藩医を勤める父の跡を継ぐべく、幼少より勉学に励み、漢方医学、蘭学、西洋医学を勉強し、父亡き後藩医となるが、時代は幕末、いつしか「日本の改革」という大きな志をかかげ、国事に身を投じる。
水戸藩や西郷隆盛らと一橋慶喜の将軍擁立に奔走するも、時の大老井伊掃部頭により極刑に処される。
享年わずか26歳。

幕末ものは好きなので、よく読んでいるが橋本左内は初めて。
また幕末というと、新撰組や坂本龍馬がまずでてきて、なかなか橋本左内には行き着かないが、時代的に言うと龍馬や慎太郎の少し前だろうか。

左内の驚くべきは、その勉学に対する姿勢で、15歳で「啓発録」というものを書いている。内容は5つの項目からなっていて、いずれも学問を志した左内がこれからどのように生きていくかという心構えが綴られている。左内の人生まさに勉学あるのみ、なのだ。
自らを厳しく律し、甘えを許さず志をかかげ突き進む、そうして夢半ばで、無念にも刑場の露と消えた、そういう何人もの人たちがあって今の日本がある・・・・


麒麟 橋本左内伝 / 岳 真也
★★★★☆

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