できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

6月18日のプリキュアの話です。

2023-06-20 23:42:36 | プリキュア話

気づけば今日は6月20日(火)ですねえ。先週は「教育実習校訪問ウィーク」で、月曜・火曜と近畿圏の教育実習校へ。水曜日は大学で授業。大学での会議を木曜朝に済ませたあと、北九州市の小倉へ移動。泊りがけで金曜日朝、北九州市内の教育実習校へ行きました。土曜日は教職課程運営の事務仕事の学習会(ネット)。日曜日=18日は私の54歳の誕生日でしたが、公教育計画学会の研究集会&大会(ネット)で、自分も発表者のひとりとして話をしました。そして昨日も、大阪府内の教育実習校へ。さすがにへとへとで、今日は一日、仕事を休ませていただきました。そんなわけで、6月18日のプリキュアの話も、今夜書くことになってしまったわけですが…。

さて、この日のプリキュアですが、基本的にはましろちゃん(キュアプリズム)が、プリンセス・エルに読んでほしい絵本をつくるなかで、自分の可能性に気付くというストーリーでしたね。どうもこの何回かの物語は、プリンセス・エルとそれぞれのプリキュアが向き合うなかで、「自分の可能性」を見つけていく…という話が続きそうな感じです。「幼い子どもを世話するなかで、世話をする側が、自分自身に気付いていく」ということは、実際に「よくあること」だと思います。

ということで、本編の物語ですが…。まずは、ほかのプリキュアたちがみんな自分たちのしたいことで出かけているなかで、ましろちゃんひとり暇そうに、静かにお茶飲んでいる場面から始まります。そういうところに、プリンセス・エルが読んでほしい絵本を持ってくる。ましろちゃんが絵本を読んでいると、次、次…。結局、10冊くらいまとめて読んでしまう。そういう場面から物語がスタートします。

そのあと、ましろちゃんは、アゲハさん(=キュアバタフライ)が最近始めたアルバイトの様子を見たいと、コスメの店にほかのプリキュアたちと出かけます。働いているアゲハさんを見て、ツバサくん(キュアウィング)は「無理してないか?」と声をかけたりするのですが…。ただ、そのコスメの店は、ましろちゃんの大好きなお店。このお店が自分の癒しのように感じているようです。

そんななか、アゲハさんは美大生のナツミさんを紹介します。同じコスメの店でバイトをしている人で、いま、棚に何を並べるか困っている様子。そんなナツミさんに、ましろちゃんは「人魚がいいかも」と提案します。するとナツミさんは、壁にささっと人魚の絵を描いてしまいます。その様子を見て、すごいと思うましろちゃん。そんなましろちゃんに「自分はストーリーがうまく書けないけど、絵本にチャレンジしたら?」と、ソラシド市の絵本コンテストの案内を見せます。「ましろちゃんにはセンスあると思う」というソラちゃん(キュアスカイ)の勧めに従って、とりあえずましろちゃん、絵本を描いてみることにします。

ましろちゃんが公園で「引き受けたものの、ストーリーが浮かばない。ほめてもらってうれしいけど…」と絵本づくりに悩む一方、エルは砂場で遊んでいます。「ましろさんはいまのままでいい」と、ソラちゃんはいうのですが…。

そんなとき、いっしょに遊ぼうと砂場にやってきたほかの子に、エルはおもちゃを貸さず、ひとりで遊ぶと言い張ります。このあたりは、主な視聴者層であるお子さまたちによくあるできごとですね。そんなエルをうまくほかの子と遊べるように話せず、ソラちゃんは「まだまだ未熟」と思います。他方で、そんなエルに「やさしい気持ち」を伝える絵本、「どうしたらよかったかな?」を考える絵本を描こうと、ましろちゃんは思いつきます。そこで「先に帰る!待っててね、エルちゃん」といって、ほかのプリキュアとエルを置いて、ましろちゃんは家に帰ります。

家に帰ると、ましろちゃんは真剣に何かを描きはじめます。祖母のヨヨさんは「はじめて見る姿」といいます。そんなましろちゃんを励ましたくて、ヨヨさんに頼まれたお茶とお菓子を、ソラちゃんは部屋に届けます。するとましろちゃんは「ありがとう、ソラちゃん。すごく楽しい。エルちゃんに読んでほしい絵本をつくっている」と言います。

そしてとうとう、絵本コンテストの締め切り間際に、ましろちゃんの絵本が仕上がります。プリキュアみんなとエルとで、作品受付場所のソラシド市役所に絵本を届けようとしたときに、バッタモンダーと信号機のランボーグが出ます。ここで4人が変身して、ランボーグとバッタモンダーを相手に戦い始めるのですが…。このランボーグ、赤信号でプリキュアの動きを止め、青信号で自分だけ先に動いて、止まっているプリキュアを攻撃します。その手に、プリキュアたちが苦戦します。

そんななか、ほかのプリキュアたちは「信号が変わったら、プリズムは絵本を届けて」「いつもプリズムに応援してもらってるから、今日だけは応援させて」といって、なんとか絵本を届けさせようとします。そしてキュアバタフライのパレットを使って、赤と黄色をまぜて、キュアスカイの守りの力をアップします。そのキュアスカイが赤信号のときのランボーグに一撃を加えて倒したあと、キュアバタフライはミックスパレットですべての色を混ぜて、キュアウィングといっしょに「タイタニック・レインボー」でランボーグを浄化。ミラーパッドで、キュアスカイがランボーグのアンダークエナジーを吸収します。そして「いやがらせばかりする人に、ヒーローは負けない」といって、プリキュアたちはバッタモンダーを追い返します。

結局、無事にましろちゃんは自分の絵本を出せたのですが…。コンテストの発表では、最優秀作は、ナツミさん。ましろちゃんの作品は、入賞しませんでした。でも、ましろちゃんの絵本は、ブランコにひとりで乗っている女の子のところに、「いっしょに乗せて」という男の子がやってくるという物語。いっしょにふたりで乗っていると、森の動物がいっしょに乗りたいと集まってきて…。最後はみんなで大きな虹を見るという、そんなお話。入賞はしなかったけど、絵本を見て、エルは大喜び。「落選はしたけど、もっと描きたい」と、そんな風にましろちゃんは思うところで、今回の物語はおわりました。

次回予告ですが、ましろちゃんの祖母・ヨヨさんが、なんと農園で野菜づくりもしていたという話。プリキュアたちの知識を広げよう…という話になるようです。また、今回のエンディングには、キュアメロディがでていました。ということで、6月18日分のプリキュアの話、おわりです。

 


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大阪維新の提案する「高校無償化」はいったん止めたほうがいいのでは?―「識者」もそのくらい言おうよ―

2023-06-20 23:06:54 | 受験・学校

大阪府の高校授業料「完全無償化」、近畿の私学は「断固反対」…学校負担17億円に膨らむ(2023年6月20日ヤフーニュース=もとは読売新聞の記事)

https://news.yahoo.co.jp/articles/a5496504ab87dde9c4f596fe37b657f5b4ae4dfd

「大阪だけ無償は不公平」近畿の私学団体が難色 大阪府の高校無償化策がピンチ

(2023年6月19日ヤフーニュース=もとは産経新聞の記事)

https://news.yahoo.co.jp/articles/9ae3a5f750a1f45a9a56ee9b0981897b5b250b86

※この産経新聞=ヤフーニュースに対する末冨芳さんの「オーサーコメント」

https://news.yahoo.co.jp/articles/9ae3a5f750a1f45a9a56ee9b0981897b5b250b86

この大阪府の高校授業料「完全無償化」関連の記事と、自称「高校無償化に最も詳しい研究者」のコメントに対していいたいことは、以下のとおり。(フェイスブックにもほぼ同内容のことを書いていますが、ブログ転載にあたって若干の手を加えています)

(1)そもそも、大阪維新&知事がやろうとしている「高校完全無償化」そのものに、無理がある。

この間の大阪の教育改革を見てきた私としては、たとえばこの「高校完全無償化」実施によって、ますます公立高校は定員割れ統廃合が推進され、私学は私学で、ある金額以上に費用負担が制約され、経営が圧迫される。むしろ、私学経営が圧迫され、金銭的な持ち出しがでて、かえって私学の教育条件や勤務する教職員の労働環境も悪くなりかねない。このままでは大阪の公立高校・私学、どっちにとっても、いいことのない「高校完全無償化」になりかねない。何のために<高校教育の無償化>を推進するのか? そこから議論をやりなおさないといけない。だからこそ、私学の経営陣から、いまの大阪維新&知事の提案に反対意見がでる。「こんな不十分で、無理のある案のまま、大阪で高校完全無償化をすすめていいのか? 一回立ち止まって、大阪維新&知事の提案する内容自体、それこそ<高校無償化>の研究者たちを中心に、きちんと検証して<一から議論しなおせ><制度設計しなおせ>というべきでは? ほんとうは<国政レベルで高校完全無償化をどう実施するか?>を議論すべきでは?」と私は思いますけどね。それこそ「高校無償化問題」に詳しい研究者のいうべきことって、こういうことでしょう?

(2)にもかかわらず、こういう私学経営陣を「抵抗勢力」と描いて、「それに対抗して無償化を推進する大阪維新&知事」という構図。

大阪の維新推しマスコミが何も考えず、こういう構図を描いてしまうことで、維新&知事は、選挙対策として効果的に支持層を固めることができる。そういう維新のメディア戦略に加担する報道関係者や、そういう記事で「抵抗勢力とみたいな維新」みたいな思い込みを形成されてしまう有権者住民も、<そろそろ、考え直さないといかんよ>と言いたいですけどね、私。「そもそもの高校完全無償化プラン自体に無理があるんとちがうの?」って一回疑えよ…って言いたいです。

「抵抗している側にも、一理あり(いや、そっちの方が全面的に正しい)」ということも、多々あるんじゃないですかね? 「改革=善」で、それに抵抗する勢力は「悪」みたいな、2000年代の小泉政権時代から繰り広げられた「勧善懲悪」の物語で、私たち、どれだけの自分たちの生活にとって必要な「公共的なもの」を失ってきたのか?」を、そろそろ問い直す時期だと思いますよ。それこそ「高校無償化」問題の研究者なら、そのくらいのこと、言えなきゃ。

(3)そして、こういう「高校完全無償化に抵抗勢力とたたかう大阪維新&知事」を描き出すことで…。「ほかの大阪維新&知事」にとって不都合な問題が、すべて「隠される」。
 大阪関西万博の準備の遅れ、例のパワハラ府議の議員辞職や除名問題などの一連の不祥事対応の遅れ、等々。こういう問題は、いま、どうなっているんですかね? マスコミも、識者も、そして有権者住民も、大阪維新&知事が次々に繰り出す「話題作り」にふりまわされて、これまでにあった問題を忘れているのでは? 隠されてしまっていても、気づかなくなっているのでは? 

次々にマスコミをにぎわす話題を提供することで、「がんばっている感」「やっている感」を演出して、過去の不祥事や政策の問題点を隠すという政治手法。もうそろそろ、そういう「政治手法」それ自体に疑いをはさまないといけないし、それで記事を売り上げて、なんとか日々、稼いでいるマスコミ自体を問わなければいけない時期だと思いますけど。でもそういう視点は「高校無償化問題」に詳しい研究者には、弱いですね。それでほんまにええんですか? 

(4)他方で「高校無償化問題に最も詳しい研究者」という方(=子ども家庭庁の審議会の委員のようですが)のコメントには、上記(1)~(3)のような視点が「全くない」。

だから、「私学と知事・大阪府はよく話し合って」程度の、私から見たら「寝ぼけたコメント」しかできない。「そりゃ、こんな寝ぼけたコメントしかできない自称<第一人者>なら、政府も使いやすいよなー。全然、政府にとって無害だもん」って、まあ、そういいたくなりますねえ。そして、「ほんまにこの高校無償化問題に対して自称<最も詳しい研究者>なら、このブログに書いた程度のことくらい、大阪維新&維新にきついこと、言うてみろ?」と思いますけどね、私。「みんな大阪維新&知事も、この研究者も、両方ともチヤホヤしすぎとちがいますか?」と思います。ついでに、これからはほかの研究者も私、チヤホヤしません。特に「人畜無害」とみなされて、政府に呼ばれるような人たちは。

以上、とりいそぎの「まとめ」でした。


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