飛鳥会理事長逮捕と旧UFJ銀行との関係についてのネット配信記事(朝日新聞)http://www.asahi.com/national/update/0511/TKY200605100443.html
大阪市が飛鳥会との契約に関して、監査委員からの契約方法改善を先送りしていたことについてのネット配信記事(産経新聞)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060510-00000025-san-soci
飛鳥会が市の公社に対して駐車場の収入状況を過小申告していたこと、しかもそれを15年前から把握していたことに関するネット配信記事(共同通信)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060509-00000075-kyodo-soci
飛鳥会の駐車場収支の報告書記載がなかったことを、財団法人を監督する大阪府も監査していなかったことに関するネット配信記事(産経新聞)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060509-00000022-san-soci
ここ数日、この事件に対する私のコメントをこの日記帳ブログで掲載しています。
で、前々から言い続けてきたように、この逮捕された財団法人の理事長やこの法人のことも確かに問題だし、本人は否認しても報道された内容が事実であれば、警察の捜査等々は免れないだろうと思っています。で、容疑事実にもとづいて法的な処分を受けることも、これは当然だろう、という風に思います。
ただ、と同時に、これもずっと書いてきたことですが、この件がずっと放置されてきていた背景にある市の当局者や外郭団体の監理のあり方、市議会などのチェック状況なども問題だとも思います。
そして、「今まで放置されてきたこの件が、なぜ今頃になって明らかになってきたのか、その背景事情のほうが気になる。どうも、深刻な財政難に悩む大阪市の、行財政改革をめぐる政治的な争いが絡んでいるのでは?」ということも、ここでずっと書いてきました。
そうすると、昨日あたりから徐々に、今日紹介した記事のように、この財団法人の経理状況などに監督責任を持つ大阪府とか、あるいは市の公社に対する監査のあり方、さらには公社と民間団体との業務委託契約のあり方など、いろんな形で行政当局側の問題点が次々に明らかになってきましたよね。
私にしてみると、「マスコミ筋は、この件について、その逮捕された人やその財団法人に対して、ことあるごとに毅然とした姿勢を示せなかった行政側、そちらがなぜ、毅然とすることができなかったのか。また、なぜ今頃になってこの問題を明るみに出し、キレイに関係を整理することに至ったのか。その行政側の背景事情にまで立ち入って取材して、ここをもっと問題にしてほしい」と言いたいです。
というのも、私に言わせると、最近の行財政改革のなかで、ことあるごとに「官から民へ」といえばなんでもうまくいくという風潮があるのですが、「民」の側にもいろんな連中がいて、「民」のあり方にも問題が多々あるケースがある。だから、なんでもかんでも「官から民へ」ゆだねればいいってものでもないだろうし、ちゃんと仕事をゆだねた「民」が何をやっているのか、きちんと監督責任を果たす「官」の責任があるだろう、おいしい儲け話をくれという「民」に対して毅然とそれを突っぱねる「官」の姿勢の問題もあるだろうと、このケースなどを見ていると思うんですよね。
だから今回、たまたまかつてのいわゆる「」対策事業関連で、そのスジの関係団体で発覚したから、なんかいわゆる「」行政ばかりがやり玉にあがってますが、同じような例は他の分野でも行政と民間団体との関係でも起こりうるのではないか、という風に考えるわけです。ちなみに、確か関東の方では今から10年ほど前、高齢者福祉施設の建設工事やその運営に関する補助金との関連で、旧厚生省の高官をめぐるこんな汚職(贈収賄)事件もありましたよね。(http://gonta13.at.infoseek.co.jp/newpage231.htm などを参照)
私に言わせると、別にそれが「」対策事業であるかどうかに関わらず、行政から公金が民間に流れるところにはそれなりの「利権」が発生して、その「利権」から「うまい汁」を吸おうとする民間側の思惑も発生する。そして、そこから「官と民」のおかしな関係が、形はいろいろ変えても、常に何らかの形で起こりうる危険性が生じるわけで・・・・、という風に思うわけです。
だから、今までだって「官から民へ」業務が委託されていくなかで、くり返し今まで形を変えて次々に事件が起きてきたのに、今、行財政改革のなかで「官から民へ」と簡単に言えばことが済むような発想を持っている連中が、本当に信じられないんですよね。どっちも、中身をよく見て、チェックできるシステムを持たなきゃだめだ、と思ってしまうんですよ。
そして、今朝の朝日新聞ネット配信記事などを見ていると、銀行の担当者もかなりこの財団法人の運営に絡んでいたことも見えてきました。というか、記事そのものを見ていると、銀行の担当者が財団法人の事務所に常駐して、本来財団法人側がやるべき業務を代行していたというのだから、これは驚きですね。これだと行政当局は果たすべき監督責任を長年放置していたとともに、銀行とこの財団法人はつるんでた、ということになりますよね。こういった事件を通じて、銀行側の「法令順守」の姿勢とか、取引相手先との関係づくりのあり方が、行政側とともに問われると思うのですが・・・・。
<追記> 2006年5月23日(火)
この日記帳ブログを書いたあと、次のサイト(ブログ?)で、私の5月16日づけ日記帳ブログの文中にある言葉が引用されています。また、私がこの日記帳ブログで、他の日に取り上げた「飛鳥会事件」のことも、次のサイトで紹介され、「これこそ公正・中立の立場」と高く評価してくださっています。
しかしながら、私が自分の5月22日・23日付けの日記帳ブログで書いているとおり、下記サイトでの高い評価への感謝の思いと、このサイト運営者がネット上で大阪市の問題に対していろいろ取り組むことに敬意を表しつつも、どうも私とは基本的なスタンスがちがうように感じていますし、そこには「誤解」もあるように思います。だから、上記サイトからこの日の投稿分にアクセスされた方は、ぜひ私の5月22日・23日付けの文章も読んでいただければ幸いです。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。