セレンディピティ ダイアリー

映画とアートの感想、食のあれこれ、旅とおでかけ。お探しの記事は、上の検索窓か、カテゴリーの各INDEXをご利用ください。

柿の木坂 キャトルのケーキ

2017年03月15日 | グルメ

ホワイトデーに、家族が柿の木坂のケーキ屋さん キャトル (Patisserie Francaise Quatre) でケーキを買ってきてくれました。

我が家は例年バレンタインデーにみんなでお祝いするのみで、ホワイトデーは特に何もしないのですが、たまたまこの日は車ででかけて、ケーキを買って帰りたくなったみたいです。お店は男性客で結構にぎわっていたそうです。

種類がたくさんあって目移りして困ったそうですが、お店のスタッフのお勧めで、期間限定のハートのチョコレートムースと、あとは定番のモンブラン、いちごのタルトを選んできました。

チョコレートムースは、美しくグラサージュされたチョコレートの中にチョコレートのムース、その中にさらにフランボワーズのムースが入っていて濃厚でありながら酸味が引き立つおいしさ。上にのっているハートのチョコレートはリッチ&クリーミィで、舌がとろけました。

ラムの香り豊かなモンブランと、アーモンドペーストが味わい深いいちごのタルトも、間違いのないお味。大好きなマリアージュ・フレールのアールグレイとともに、おいしくいただきました。

コチラのサイトからお借りしました)

キャトルさんといえば、卵の殻に入ったその名も「うふプリン」が人気商品です。たまごパックに入っていて、見た目のかわいさもさることながら、ひと口サイズでおみやげにもぴったり。ちなみにうふ(oeuf)はフランス語で卵という意味です。

いちごや抹茶、パンプキンなど、季節のプリンもいろいろありますが、定番のカスタードが一番好きです。(ショップリスト

コメント (4)

ラビング 愛という名前のふたり

2017年03月14日 | 映画

1950~60年代、異人種間の結婚が違法とされていたアメリカ・ヴァージニア州で、愛と自由をかけて戦ったラビング夫妻を描いたヒューマンドラマ、「ラビング 愛という名前のふたり」(Loving)を見ました。ジョエル・エドガートン&ルース・ネッガ主演。コリン・ファースが製作に参加しています。

1958年、レンガ職人のリチャード(ジョエル・エドガートン)は、恋人のミルドレッド(ルース・ネッガ)から妊娠を告げられ、結婚を申し込みます。当時、ヴァージニアを含むアメリカの一部の州では異人種間の結婚が認められなかったため、リチャードとミルドレッドはワシントンD.C.まで出向き、晴れて夫婦となりました。

誇らしげに結婚証明書を壁に掲げ、故郷での幸せな新婚生活がはじまったのもつかの間、何者かに通報され、ある夜 保安官たちが自宅のドアを押し破り、2人は逮捕されてしまいます。そして離婚するか、あるいは少なくともどちらかが州を出るか、究極の選択を迫られるのでした。

離れて暮らすなどありえない2人は、しかたなくD.C.の黒人街に引っ越しますが、親兄弟と離れ、人の多い都会でのびのび子育てできないことにミルドレッドは疑問を覚えます。時は公民権運動のただ中。テレビで”ワシントン大行進”を見ていたミルドレッドは、友人の助言で、ロバート・ケネディ司法長官に手紙を書くことを決意します。

かつて住んでいたヴァージニアが舞台とあって楽しみにしていた作品ですが、いろいろな思いが去来して、何度も涙ぐんでしまいました。無骨で男くさいイメージのエドガートンが、こんなにも愛情深く一途な夫を演じることへの驚き。そしてあの時代に肌の色の違いを気にせずに愛し合ったラビング夫妻は、真に自由な心の持ち主なのだと心打たれました。

国の法律を変えたのが、こんなにも慎ましやかな一組の夫婦であったことに驚きますが、彼らは正義を振りかざしたわけでも、社会を変えたい野望があったわけでもありません。ただ、好きな場所でいっしょに暮らしたいというささやかな、でもあたりまえの願いを訴えただけ。しかしそれが、アメリカの歴史を塗り替えることとなったのです。

ケネディ司法長官が一市民からの手紙に目を留め、すぐにACLU(アメリカ自由人権協会)が弁護士を派遣してきたというのもすばらしい。弁護士2人は、異人種間の結婚を認めないこと、居住地を制限することは、重大な人権侵害であり、憲法違反にあたるとしてヴァージニア州を訴え、ついに1967年、最高裁でみごと勝利を収めたのでした。

今も人種差別や偏見など、さまざまな問題を抱えるアメリカですが、こういう作品を見ると、トライ&エラーはあっても、人々の良心がこの国を支え、歴史を作ってきたのだという誇りが伝わってきて、大きな希望を与えられるとともにちょっぴりうらやましくなります。

すてきな2人にすっかり魅了されましたが、本名がラビング(Loving)というのもすごい。最高裁の判決の出た6月12日は、”Loving Day”という記念日になっているそうです。

コメント (6)

オルセーのナビ派展

2017年03月10日 | アート

丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「オルセーのナビ派展:美の預言者たち―ささやきとざわめき」(~5月21日まで)を見に行きました。

こちらの美術館では毎月第2水曜日の17時以降、女性は1000円で入場できます。開館時間も20時までとなっていて、女性にかぎらず男性の姿もありました。夜の美術館はほのかにライトアップされ、いつもとひと味違うしっとりとした雰囲気でした。

ナビ派は19世紀末のパリで、ゴーギャンから影響を受けて結成された前衛的な芸術家集団です。ナビとはヘブライ語で預言者という意味。彼らは自らを”美の預言者”と称しました。代表的な作家は、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジェ、ヴァロットンなど。本展は、オルセー美術館のナビ派コレクションから約80点を紹介する、国内初の展覧会です。

ポール・セリュジエ「タリスマン(護符)、愛の森を流れるアヴェン川」 1888年

ナビ派結成のきっかけとなった作品。ブルターニュを訪れたセリュジエが、ゴーギャンに教わって描いた風景画は、単純化した形、大胆な色彩とまるで抽象絵画のようでした。パリにもどったセリュジエがアカデミーの仲間たちにこの教えを伝え、共鳴した画家たちによってナビ派が結成されました。

   

ピエール・ボナール「庭の女性たち」(左から)白い水玉模様の服を着た女性、
猫と座る女性、ショルダー・ケープを着た女性、格子柄の服を着た女性  1890-91年

ナビ派は日本文化の影響も多大に受けています。この作品は掛け軸のように細長いキャンパスを使い、春・夏・秋・冬を表した連作となっています。構図や女性たちのポーズ、植物のあしらいに、浮世絵の影響が見て取れます。私事ですが、私もボナールのTable Set in a Gardenという絵が好きで、家に飾っているんですよ。

アリスティード・マイヨール「女性の横顔」 1896年

これもすてきな作品。柔らかい色彩が好みです。どことなく(昔流行った)カシニョールの絵を思い出しました。彫刻家として知られるマイヨールですが、もとは画家として活動していたそうです。

フェリックス・ヴァロットン「ボール」

赤いボールを追いかけている少女をとらえた作品。背後に広がる影、遠く離れたところにいる母親たち。少女が駆けだしていった先は、見知らぬ世界とつながっていて...ジブリのようなストーリーがふと浮かびました。

エデュアール・ヴュイヤール「ベッドにて」 1891年

これも心惹かれる作品。抑えた色調とデザイン性に魅せられますが、十字架の一部や白いベッドリネンなど、信仰上のメッセージも感じ取れます。

モーリス・ドニ「ミューズたち」 1893年

9人のミューズたちに加え、中央奥にうっすらともうひとりのミューズが見えます。

装飾画として人気を博したというナビ派の作品は、個人の邸宅を思わせるクラシックな美術館のギャラリーに、まるであつらえたようにマッチしてすてきでした。贅沢で心豊かなひと時でした。

コメント (4)

りんご煮豚 & 低温調理のローストビーフ

2017年03月09日 | 料理

最近作ったお料理から。どちらも塊肉を使ったお料理です。

***

おだしの茅乃舎さんからいただいたレシピを参考に「りんご煮豚」を作りました。

豚肩ロース肉の表面をフライパンで焼いてお鍋に移し、りんごと調味料(茅乃舎だし・水・酒・しょうゆ・砂糖)を加えます。

煮汁がなくなるまで、コトコト煮込んだらできあがり。塊肉は冷ました方がきれいにスライスできるので、お肉を冷蔵庫で寝かして少し締まってから薄切りにするとよいです。お鍋にもどして食べる前に軽く温めます。(自分への覚書)りんごは半量にして皮を取り、しょうゆは味をみながら少し増やす。

家庭料理らしく、ゆでた小松菜をそえて角煮っぽく盛付けましたが、和洋中なんにでも合う味です。りんごの力で、お肉がほろほろに柔らかく仕上がります。

***

これはまた別の日。Ziplockを使って簡単ローストビーフを作りました。レシピはコチラを参照しました。

ローストビーフはこれまでお肉の表面を焼いたあとにオーブンで仕上げる、という方法で作っていましたが、その時々で仕上がりにばらつきがあって、なかなか手を出しにくいお料理のひとつでした。

ところが、お肉の表面を焼いてからZiplockに入れてお湯につける低温調理法で作ると、ジューシィで柔らかいローストビーフが簡単にできます。お肉をきれいに切るコツは、できあがったらZiplockごと冷蔵庫に入れてお肉が締まってから切ること。よく切れる庖丁を使うこと。

この日は先日伊豆で買った生わさびをおろしてお肉にのせ、ソース(しょうゆ・砂糖・みりん・サラダ油)、かいわれとツナのサラダを添えていただきました。

***

過去記事を見ると、2年前に「豚ヒレ肉の低温調理」を作ったとありますが、低温調理はここ数年でだいぶ広まってきた感があります。そういえば先日、ブラッドリー・クーパー主演の「二ツ星の料理人」(Burnt)を見たら、真空調理の話題が出てきました。

映画そのものは今ひとつ...でしたが、お料理の現場を見るのは発見があって楽しい。おそらく家庭では真空状態を作るのが難しいので、低温調理とよんでいるのかな?と理解しました。Wikipediaによると、真空調理法は1979年にフランスで開発されたとありますが、そんなに昔からあったのですね。

コメント (2)

熱海 MOA美術館

2017年03月07日 | +静岡・愛知

11か月の改修工事を経て2月5日にリニューアルオープンした、熱海のMOA美術館に行ってきました。国道135号から細くて急な坂道をうねうねと上った、海の見える高台にあります。JR熱海駅から路線バスも出ています。

展示スペースを設計したのは、現代美術作家の杉本博司さん。日本の伝統素材と最新技術を取り入れた、シンプルでクールな空間でした。現在、当館が所蔵するコレクションから厳選し、3月14日まで「リニューアル記念名品展+杉本博司『海景―ATAMI』」が開催されています。

リニューアル間もないこともあって、多くの来場者でにぎわっていました。

エントランスを入ると、広々としたロビーから熱海の海が一望のもとに見渡せます。

国宝 紅白梅図屏風 尾形光琳 江戸時代 18世紀

日本・中国の東洋美術を中心に、絵画、書、工芸、彫刻の逸品を所蔵するMOA美術館。その中には国宝3件、重要文化財66件、重要美術品46件が含まれるというから驚きます。特に知られているのは、尾形光琳の「紅白梅図屏風」。美術の教科書でもおなじみですね。

私は2年前に根津美術館の光琳展で鑑賞する機会を得ましたが、早くも再会できてうれしいです。梅の季節に見る紅白梅図はまた格別です! MOA美術館では毎年この時期だけ、この作品を展示しているのだそうです。

国宝 色絵藤花文茶壷 野々村仁清 江戸時代 17世紀

作品はほとんどがガラスケースに収められていましたが、低反射の特別なガラスが使われていて、目の前にガラスがあるとはまったく気がつかないほど。うっかり頭をぶつけてしまいそうです。ガラスケースの正面(つまり鑑賞者の背後)は黒い漆喰塗の壁で区切られていて、ガラスへの映り込みがないよう配慮されています。

そして日本の美術館にはめずらしく、紅白梅図屏風をふくめ(杉本氏の作品以外)すべて撮影可能となっていました。黒を基調としたシンプルな空間は美術品を最高の状態で鑑賞できるよう設計されていて、ライティングも細やかに計算されているのを感じました。貴重な日本画や伊万里の名品、漆工芸など、眼福の時間をすごしました。

このほか館内には、豊臣秀吉の黄金の茶室を復元したものや、能楽堂もありました。ここでアルゲリッチのピアノコンサートも開かれるそうですが、特別な体験ができそうですね。

本館から日本庭園に出ると、水の流れに添って紅白梅が植えられていました。紅白の配置は逆ですが、枝ぶりが光琳の絵とそっくり! この前には尾形光琳の屋敷を復元した建物があります。竹林もあって、のんびり散策が楽しめました。

本館のエントランスを出て海の方へと階段を下りていくと広場があり、ヘンリー・ムーアの「王と王妃」が海を眺めるように展示されています。その横になにやら建物の入口があったので入ってみました。

宇宙船のような通路をエスカレーターで下りていくと、ドーム型のホールがあり、天井に万華鏡のプロジェクションマッピングが投影されています。世界的な万華鏡作家、依田満・百合子さんの作品だそうです。刻々と変化する模様はいつまで見ていても飽きない美しさでした。さらにエスカレーターを下りていくと、バス乗り場に出ます。

再び本館の方にもどって、階段の上から海を眺めました。左寄りの向こうに初島が見えます。吸い込まれそうな青い海に心が洗われました。

コメント (4)

コンビニ人間/マチネのあとに/光/永遠とは違う一日 他

2017年03月05日 | 

最近読んだ小説から、感想をまとめて書き残しておきます。

村田沙耶香「コンビニ人間」

昨年の芥川賞受賞作。作者自身が現役のコンビニ店員さんというだけあって、生き生きとした仕事の描写にまず引き込まれました。本人が幸せで、誰に迷惑かけているわけでもないのに、こうあるべきという勝手な理想像へと矯正しようとする周囲の人々。日常に潜む同調圧力の暴力性がみごとに描かれている作品でした。

途中、最低男の白羽さんが登場してからは、物語はどんどんシュールな世界へと引きずり込まれ、どうなることかと思いましたが^^; 最後は落ち着くべきところに着地してほっとしました。

平野啓一郎「マチネの終わりに」

天才クラシックギタリストの蒔野と、国際ジャーナリストの洋子の静かに情熱的なすれ違いラブストーリー。それぞれにモデルとなる人物がいるとプロローグにありましたが、2人の思考のプロセスや行動には(勝手な想像ですが)作者の平野さん自身が大事にしているものが反映されているように感じました。

相手を大切に思うがあまり、情熱に走らずに身を引く2人にやきもきしつつ、知的で洗練された会話や、2人にそれぞれおそいかかる苦難、ライバルの存在など、ドラマティックな展開を楽しみました。脳内キャスティングで、ダニエル・ブリュールとメラニー・ロランを思い浮かべながら読みました。^^

三浦しをん「光」

映画化されると聞いて読んでみたくなりました。三浦さんらしからぬドロドロしたサスペンスですが、おもしろくてぐいぐいと引き込まれました。ある離島が津波に襲われ、すべてを失った美花、信之、輔の3人の少年少女。彼らはある秘密を抱えたまま離ればなれに成長しますが、20年後、輔が信之を探し出したことで、再び歯車が動き始めます...。

信之にとって、恋人を守るために邪魔者を消すのも愛ならば、そのことを封印して平然と生きていくこともまた、家族を守るための愛なのでしょう。そして妻も恋人も、真実に目を背けて生きていくことが、自分を守る最良の方法だと知っている。いつかそのバランスが崩れることを予感しながら、心がひやりとするのを感じました。

押切もえ「永遠とは違う一日」

モデルさんの書く小説なんてと思っていましたが、なかなかすてきな作品でした。6編からなる短編集ですが、それぞれ少しずつお話が関わりあっているので、順番に読むと、途中で「え?」と意表を突かれる場面があります。私が気に入ったのは「バラードと月色のネイル」。少女漫画のひとコマみたいですが心揺さぶられる場面がありました。

フィクションですが、モデルやミュージシャン、絵の先生など、作者を取巻く世界がみずみずしい筆致で描かれています。悪人の登場しないハッピーエンディングなので、人によっては物足りなく思うかもしれませんが、作者のまっすぐな眼差しが伝わってきて好感がもてました。

佐藤泰志「黄金の服」

昨年映画化された「オーバーフェンス」と表題作、他1編が収められています。作者は何度も芥川賞候補になりながら41歳で生涯を閉じた不遇の作家ですが、近年続けて作品が映画化されたことで改めて評価が高まっています。作品に共通しているのは何者でもない自分の未来への漠とした不安で、それが今の不穏な時代の空気にマッチしているのかもしれません。

「オーバーフェンス」は東京で傷ついた主人公が、故郷の函館にもどってきて新しい一歩を踏み出そうとするまでが描かれていて、未来への一条の光が感じられるラストにほっと救われました。「黄金の服」は東京多摩地区を舞台にした若者の群像劇で、虚無的に生きる彼らの姿になんとなく(石原慎太郎さんの)「太陽の季節」を思い出しました。

コメント (6)

BAREBURGERのオーガニックハンバーガー

2017年03月02日 | グルメ

今回の映画は話題作ということもあって、久しぶりに家族そろって見に行きました。お昼は家族の希望で、グルメハンバーガーのBAREBURGER(ベアバーガー)銀座店へ。場所は東急プラザの10階です。

BAREBURGERは2009年にニューヨークのクイーンズに誕生したオーガニックハンバーガーショップで、現在はニューヨークエリアを中心に世界で43店舗展開しています。日本では2年前に自由が丘に1号店がオープンし、銀座は2号店となります。(自由が丘店に行った時の記事はコチラ

自由が丘店は一軒家レストランなので、雰囲気は断然よいのですが、銀座店はオープンスペースにあって、さくっと入れるのがいいですね。メニューはほぼいっしょで、どちらも同じくおいしかったです。

ハンバーガーに付合せとドリンクがつく、セットメニューをいただきました。

こちらは、ザ・スタンダード+ミニサラダ+ビールという組み合わせです。いわゆるチーズバーガーですが、サウザンドアイランド風?のお店のスペシャルソースがかかっています。

私は、カウンティフェア+スイートフライ+オーガニックレモネードという組み合わせでいただきました。カウンティフェアはグリーンリーフにトマト、レッドオニオンと野菜がたっぷり入っているハンバーガー。スイートフライは(日本のさつまいもに似た)ヤムのフライで、ハンバーガーといただくと甘塩っぱさがクセになるおいしさでした。

こちらはシュプリーム+フレンチフライ+ハウスメイドのコーラという組み合わせ。シュプリームはたぶんお店の看板メニューで、野菜にベーコン、上にはオニオンフライが刺さっていて、ビジュアル的にもインパクトがありました。ハウスメイドのコーラは心なしか?ナチュラルなお味でした。

映画についてあれこれ語りながら、楽しいお昼になりました。

コメント (2)

ラ・ラ・ランド

2017年03月01日 | 映画

「セッション」のデミアン・チャゼル監督によるミュージカル、「ラ・ラ・ランド」(La La Land)を見ました。ロサンゼルスを舞台に、女優志望のミア(エマ・ストーン)と、自分の店を持ちたいジャズピアニスト セブ(ライアン・ゴズリング)が繰り広げる、ロマンティックなラブストーリーです。

公開が楽しみでうずうずしていた本作、早速見に行ってきました。予告で見た通りの、ロマンティックですてきな作品。期待を大きく超えるものではなかったけれど、シアターを出る時にコートの裾をふりふりしたくなったり、無性に語りたくなったりと、快い興奮を与えてくれる作品でした。

特にオープニングの高速道路でのフラッシュモブは、ミュージカル好きにはたまらなく、いきなりハートを鷲掴みにされました。物語は緩急織り交ぜながら展開していきますが、ファンタジーと現実、60年代と現代がパズルのピースのように組み合わされ、夢の世界へと誘われました。

キャッチーでシンプルなメロディが心に残り、今も気がつくと口ずさんでいます。特にミアが心を込めて歌うオーディションの曲がお気に入り。セブがクリスマスに弾いていたワルツはさっそく耳コピして、ピアノで再現して弾きながら、映画の余韻を楽しんでいます。

ポップでレトロな映像が美しく、タイトル通り、LA(ロサンゼルス)の魅力があますことなく伝わってきました。クリスマスでも陽光輝くLAは、やはり東海岸とは空気の色がまるで違います。夜景で有名なグリフィス天文台もすてきでしたが、ハモサビーチのたそがれ時の空の美しさに息をのみました。

往年のミュージカルへのオマージュもたくさんあって、宝探しの気分で楽しめました。「巴里のアメリカ人」「雨に唄えば」などのハリウッドミュージカルは想定内でしたが、大好きなフランスのミュージカル「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」を彷彿とさせるシーンがあったのはサプライズで、うれしかった!

オープニングのシーンは「ロシュフォール~」を思い出しましたし、ミアが書いた脚本のヒロインの名まえは「シェルブール~」のジュヌヴィエーヴでした。ラスト近くのアナザーストーリーは、書割の凱旋門やセーヌ川沿いでのダンスが登場し「巴里のアメリカ人」を思い出しました。

エンディングは思いがけないものでしたが、そこがよかった。ほろ苦い結末ではあったけれど、さわやかな風が吹き抜けていったような、心地よい余韻を味わいました。

***

おまけです。どの映画の影響を受けているか、たくさんの人が動画にまとめていておもしろかったのでひとつご紹介しますね。見る人によって所説あると思いますが...。

La La Land - Movie References

それから、こちらはロケ地のリスト。Google Mapsをチェックしながら映画のシーンを思い出して楽しんでいます。
La La Land Film Locations (IMDb)

コメント (12)