ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

正体が最後まで暴かれないままで解決『笑う死体』

2023-01-18 08:46:55 | ミステリー小説から見えるもの
最後まで「笑う男」(スマイリー)の正体が暴かれる事なくミステリー事件が解決する、という不可解な小説だ。読者を迷わせ混乱させる「笑う男の正体」(身元不明)は1948年12月にオーストラリアで実際に起きた事件を元にしている、と言う小説だが、「金と嘘」に絡む人間関係の展開が中々面白く一気に読み終えたくなるミステリー小説だ。
『笑う死体』ジョセフ・ノックス
「概要」休業中のホテルで深夜、死体が発見された。指紋は切除され、顔には満面の笑み、そして謎の文字の紙片が……不可解極まりない殺人の真相を追って相棒サティと捜査に乗り出したエイダンの前に立ち塞がる欲望と狂気の罠、そして過去から甦る彼自身の忌わしき記憶。
〈笑う男(スマイリー)〉の正体を突き止め、複雑に歪んだ事件の構図を解明できるのか。
ー元麻薬等で逮捕された警官が警視に条件付きで事件の巡査を命じられる。だが、パートナーの巡査も上から目線で監視され、誰かの昇格を助ける為の補助的要員として見られていた。
ー笑う男(スマイリー)の正体が元軍人であることを一旦つかめたと思いきや人違いでその当時恋人が何かを隠して居ることから更なる探索が始まった。
ー借金を抱えた元弁護士がホテルのオーナーに成り変わりホテル売却での金を奪おうとした事が事件になる。元妻との関係、そのホテルの亡命者である警備員、娼婦の場所を提供する警備員など 


人々の命を奪うのはやはり『糖と脂肪』(食物依存症)

2023-01-17 11:20:21 | 世界の動きから見えるもの
@成人が消費する食品の半分以上が「超加工食品(高度に加工された食品)」になっており、こうした食品は、体にある脂肪と糖のセンサーに働きかけ、ドーパミンを放出させる。アルコールやタバコなど同じように、私たちは、これらの食品が実際に人々の命を奪っていることに気づいていません依存症というと、タバコやアルコールなどの薬物を思い浮かべる人が多い、だがもう1つ、成人の14%、子どもの12%が患っている食物依存症があり、それらの食品のブドウ糖の摂取によってドーパミン量が1.4倍に、脂肪によって1.6倍に増加することが確認された。


「悪」への誘いをどう捉える『アンビュランス』⭐️3.8

2023-01-17 08:08:06 | 映画から見える世の中の動き
上手い儲け話につい乗ってしまうのは環境にもよるが心理状態が異常な時だろうか。元々人は「悪」ではなく自分の心の弱みを抑え切れないからなのか。家族の為など心理的に誘われやすい。犯人、警察、救急隊員等の心理状態を描くシーンがこの映画の見所だ。カーチェースシーンはもう一つの見どころだ
「アンビュランス」
家族の高額な医療費をなんとかして捻出しようと仲間に声をかけると銀行強盗に誘われる。誘われるままに従うが、失敗。負傷した警官を乗せた救急車で脱出するが警察のヘリ、パトカーに追跡され、犯人の心理状態が変化する。


人間の差別化とは『黒い司法』⭐️4.5

2023-01-16 11:23:23 | 映画から見える世の中の動き
@最後のシーン、最高裁の検事の言葉に感無量となり、何故か涙が止まらなくなる。それを公共の場で語った言葉に感動「貧困の逆は富ではない。貧困の逆は正義です。この国の特徴は恵まれた人々を優遇し弱者を冷遇するものです。正義と慈悲が必要です」 現社会でも権力と富裕層が優先され特権を与えられるが弱者はそのようにはならない。例えば「保釈金」制度とは何なのか、金持ちはいつでも釈放され、貧乏人は投獄されるのだ。 映画にある、無罪で電気椅子に座わり執行されるシーンは言葉にならない。
「黒い司法」0からの軌跡
ハーバードロースクールを卒業したブライアンは黒人を守る為の弁護を引き受ける。人種差別の厳しい中、世間を震撼させた白人女性の殺人事件の容疑者として捕まったウオルターの弁護を受ける事になる。無罪を勝ち取ることは地元警察と白人の町民を憤慨させる事でもあった。 事実嫌がらせや妨害も有り、真実であることを証言する人間も辞退する。過去アラバマの刑務所で無罪放免になった人間は誰もいなかった。


弱者を守る方法とは『『政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』⭐️4.0

2023-01-16 09:24:28 | 映画から見える世の中の動き
極端な精神重症患者はどの施設、病院でも拒否するのが現状で、さもなくば薬漬けにして施設で拘束していると言う。多分日本でも表に露出しないだけで精神病棟などでは薬漬けで監禁していることだろう。高納税者と高寄付金を出す企業、個人には手厚い保護政策などを施すが、弱者への政府関与はほとんど無いと言って過言ではない。それが「自由主義国家」の所以だ。 自由主義は優遇される人が権力者や富裕層だと言うことが基本にある。
『政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』
男性2人による自閉症児のケアを独自に経営、だが政府は無許可の施設には厳しい判断をする。所が個人、施設、病院、警察からも毎日の様に症状の重い患者の引き取りの依頼があり遂に政府も特別許可を出す。



情報発信者に真意を問うことでフェイクを見分ける『読む力』

2023-01-15 08:14:10 | 人生を「生かす」には
「読む力」最近はフェイク情報が拡散し止め難い状況だ。と言うことは読者にとってどれを信頼するしないか、になる。「プッシュ情報」と「プル情報」両方を引き出し比較選択もあるかもしれないが一般的にめんどい事は誰もしない。一番は発信者に対して質問攻めの方が効果的で、且つ情報源も確認できる可能性も高い。今後は「フェイク情報を減らす」情報発信者の真意追及が増えてもおかしくは無いと考えるがどうだろうか。
『読む力』佐々木俊尚
「概要」「読む力」&「考える力」&「書く力」&「アイデアの技術」
ーメディアの種類と姿勢
    ホリゾンタルメディア:網羅的に、表面的に、さまざまな出来事を広くカバー
    バーティカルメディア:徹底的に掘り下げ分析した・専門家からの発信等
    さらに2つの組み合わせになる:中立的メディア、偏りがあるメディア
    「多様な視点と知識を『知肉』にすること」
    無理に集中することなく「ダラダラで長く」散漫力を活かす
1、情報を篩にかける
    フェイク・匿名・不安情報を見抜く    
2、良質な「プッシュ情報」「プル情報」を同時に手に入れる
    RSSリーダーを活用、カテゴリ別に選別、海外・有料メディア活用
3、「情報ツール」としてTwitterを使いこなす
    情報収集ツール化したTwitterを活用(公正な専門家意見の選択)
4、選んだ記事をどう読み、どう整理、保存するか
    「後で読む」アプリ活用(ポケット、インスタペーパーなど)
5、本は「何を」「どう」読めばいいのか
    電子書籍のメリット「検索」「コピペ」「リンク張り」
    冒頭30ページを読むことでの本の選択
6、4つのステップで「知肉」を育てる
    「メモ」から「概念」、「結び付ける世界観」をスケッチし、「知肉」にする
7、時間の有効利用「2刀流」
    パソコンとスマホ 記憶と記録、検証
8、「マルチタスキングワーク」の秘訣
    「やるべきこと」棚卸する、収集、資料を読む、資料作成、原稿作成
    適度なインターバルを取る(25分集中・5分休息)
知識がたくさんあっても、統合されていなければ「雑学」「ウンチク」でしかない。 統合されて初めて「教養」となり、「学び」にならない。メリハリをつけることで生産性も良くなり発想が豊かになる。


コロナ感染の「後遺症」はいつまで続く

2023-01-14 11:58:47 | 世界の動きから見えるもの
@「Nature Communications」に発表された論文、英スコットランドで3万1000人以上の新型コロナの有症状者を対象に調査したところ、42%が完全に回復するまでに6~18カ月かかり、6%はその後も症状が残ったという。その「後遺症」とは聴覚と味覚の異常、熱、息切れ、咳、喉と胸の痛み、脱毛、倦怠感、疲労感、頭痛といった症状は、その後数週間~数カ月以上続くことがある。
病院を受診するタイミングは、症状が4週間以上続くようであれば、医師に相談し、心臓と肺、その他の基本的な検査を受けた方が良い、と言う。


人生を語る、無駄のない生き方『人生ムダなことはひとつもなかった』

2023-01-14 08:22:45 | 人生を「生かす」には
TVの時代を先見し、それに向かって人間ドラマを書き上げた。「おしん」、「渡る世間は鬼ばかり」など多くの作品は現代に通じる人間模様であり、様々な生き様である。苦難苦労あり、別れ死別ありの人としての生き様が生きている多くの人々に共感を与える作品は素晴らしいドラマテーマには身近な出来事、富に展開する内容、現実ある課題を持った要素が入っている事だ。その為にもユースホステル200泊など旅で出会った人々、経験、伝説などを得たのだろうか、男の時代にあり世間知らずの女性が世の中の諸々の人間関係と社会事情を探索した作品のだ。2021年4月95歳で亡くなる。
『人生ムダなことはひとつもなかった』橋田壽賀子
「概要」人生に無駄なことはひとつもない。「渡鬼」「おしん」の脚本家が語る、今年大きな反響を呼んだ日経新聞連載「私の履歴書」の書籍化!
ー波乱万丈な人生を歩んできた著者橋田氏の生後からの生い立ちなどを描写した「私の履歴書」である。
ー父の仕事で朝鮮で生まれ東京育ち、3度の転校、両親との別居で厳しい母のもと、東京の叔母に育てられる。終戦前後、当時の日本の暮らしぶりも知ることが出来る。特に疎開で山形への食糧調達は小説「おしん」の題材につながる経験となる。
ー母の反対にも関わらず早稲田に入り、松竹で給与を貰いながら勉強することを選択、さまざまな出会いが映画関係者とこの時からあり脚本が監督の目に留まり就職する。
ー女性だからと言う視点からTVに表現できた人間ドラマは人気を博すようになる。
ー出会いがあれば別れもある、TVプロデューサーだった夫とは「おしん」後に亡くし、それ以降時代に生きた人間ドラマの真髄を描いた作品が増える。


人の恨みは果てしがなく『死んだライオン』

2023-01-12 08:11:48 | ミステリー小説から見えるもの
人の恨みは果てしなく、死ぬまで纏わり憑く
戦時中に拉致し拷問にかけた本人が、その目の前で「蝉」(心臓麻痺)にやられた。ロシア、イギリスでのスパイ工作は互いに罠を仕掛け、囮をかけ、相手を揺さぶり、スパイを引き出す。元スパイが昔の恨みから同僚のスパイを死へと追い込む。現代でも繰り返しながらスパイを見つけ出しているに違いない。
『死んだライオン』ミック・ヘロン
『概要』満員のバスのなかでひっそりと死んだ老人は、元スパイだった。誰も注目しなかった小さな死に目を留めたのは、〈泥沼の家〉のリーダー、ジャクソン・ラムだけだったが……閑職に追いやられた情報部員たちが、ふたたび最前線で痛快な大活躍


老舗に必要な「変化」とリスク『ミセスハリス パリに行く』⭐️4.5

2023-01-11 08:09:54 | 映画から見える世の中の動き
経営とはリスクを恐れる事なく「変化する事」
一人の情熱を持った女性により「Dior」が甦るノンフィクション映画だ。年老いた裁縫付きの英国人ハリスによって新たな戦略で立ち直るまでの経緯は、経営によくある放漫と過去の成功の過信によるものだ。
「変化」を恐れる成功者・経営者には「変化」は敵対するに等しい経営の根本理論になる、特に創設者にとっては。
『ミセス ハリス パリに行く』
一人生活の中でハリスは夢見るドレスを買う為にパリのChristian Diorのコレクションに偶然に参加する事に。当時参加できたのは常連の富裕層者ばかりで不景気のせいで販売不振になったDiorの従業員がレイオフされる状態だった。そこに出会したハリスの好奇心と情熱が注がれる事に。