柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

名古屋は熱かった、です

2010年08月25日 | 葬儀の世界
名古屋は暑かったです。
たしかその日は、日本中が今年最高の気温になったとか?でしたよね。

名古屋で初めて勉強会をしましたが、そこに参加された葬儀社さんから
事前相談の半数近くは自分の葬儀相談だ、と言われました。
実はこのケース、最近とても耳にするようになりました。
いやにこの広がりが早い気がします。

当のご本人はまだ元気な方ですから
当然、近くない将来の話です。

その理由は、残るものに迷惑をかけたくないから・・・がほとんど。
日本中の親は皆、同じ思いを持っているのでしょうか?

以前、葬祭ジャーナリストの碑文谷創さんとご一緒した時
碑文谷さんはこの傾向をとても憂いてらして
「私の老後や葬儀は子供たちが見て当然です。子供たちに堂々と世話になるつもりです。
なんで世間の親は子供に迷惑かけないなんて言うんでしょうか」
と、おっしゃっていました。そう言い切った碑文谷さんをすごい!と感じました。

私は?と考えてみましたが・・・
この先、子供達が親を看る時間や経済力があるだろうか?と不安になります。
それでもきっと見る努力をしてくれると、思いたいのですが。
経済大国と言っていた日本にその事態は無いと解った今
これまでの政治を容認してきた私たちも責任は免れず
子供達に大きな負を与えた事は確かです。

私たちの親を見て、自分は親より余裕のある生活(経済力だけでなく、時間や心の余裕も)ができるか?と思うと同時に
子供達は私たち以上に余裕がなくなるのでは・・・と考えてしまいます。

だから、子供に迷惑かけたくない、という方の気持ちも解ります。
その方たちが葬儀社に相談に来るのは、ただどんなものか?って聞くだけが目的でしょうか?
多分、どうしたら自分の最後を決めておけるのか?という事を知りたいのではないですか?

今相談を受けている葬儀社さんは、希望を窺って、自社でできる範囲を話して、それにはいくらかかると見積もりをたてて、申し込みを受けるとか、会員に勧誘する事で
済ませています。

「申し込みは受けましたが、いまはそれは出来ないのです」とか
「申し込みがあったなんて、親から一度も聞いてないので、もう親の葬式は他でしましたよ」とか
そんな範囲なら、子供に迷惑をかけない実態は作れません。

その事が気になって、葬儀社さんもその先に進めるにはどうしたらよいか?と
考えての参加でした。

名古屋ではそれを含めて色々な話が伺えました。

そうなんです。気温も議論も熱かった名古屋です。