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柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

年寄りの特権?

2010年08月28日 | 世の中
実は数日前から仕事を抱えて、実家に来ています。

父が入院をして、母が一人になり
毎日変わる父の様子に母が振り回されて、ふさぎこむ様になったため
兄弟で、都合を付け合い両親を見ています。

父は妄想の世界にいるときと、やたら機嫌の悪い時と、穏やかな時と
その繰り返しです。
いつも父の我が儘に手を焼いていた母ですが
「このまま、ボケたらどうしよう」
「おしめになったら、私では面倒見れない」
と、考えるだけで眠れなくなっています。

数日間、いてくれた妹に代わって私が泊り込んでいますが
少し落ち着きが出てきました。

「こんな所に入れられ、ご飯ももらえず、買い物に行くお金もなく
自分には何の楽しみもない。人生でこんなみじめなのは初めて。
お母さん、飴を10個でいいから持ってきてくれ。
それなら内緒でたべれるから」
「そうですね。じゃ明日持ってきますよ」
・・・・こんな会話を夫婦でしています。

病院食以外は禁止なので母に絶対ダメ!と言い聞かせましたが
普段はわがままで困り果てている母は、不自由な父が可哀想でならないようです。

夫婦って、疎ましく感じていても本人も気付かぬ情があるものですね。


昨日の病室ではこんな出来事がありました。
リハビリの先生が患者さんのベッドの横で足をマッサージし始めました。
「バカ!やめろ!」
「あのね、どうして私がバカなの?さっき先生には丁寧な口をきいてたでしょう。
私にも丁寧に話して」
「先生はお前と違うんだよ。丁寧に話すにきまってるだろ」
「どうして私は違うの?」
「どうしてもだよ」

「いてて!やめろって言ってるだろう!もういいから」
「ダメだよ、先生にいわれてるでしょう。
リハビリして座れるようになって、立てるようになって、歩けるようにならなきゃ」
「いいんだよ!そんなこと出来なくたって!いいから早く帰っれ」

この会話の繰り返しです。

私と先生と顔があったので
「大変ですね」と言ったら「慣れてますから大丈夫ですよ」とにっこり。

大変な仕事です。

その患者のおじいさんは声がはっきりして大きい。
だから部屋の外までおじいさんの罵声だけが聞こえてきます。

人生の先輩では在るけれど、どうして感謝できないの?と
思ってしまいますね。
でも、うちの父もこのおじいさんとそう変わりません。

我が儘は年寄りの特権です、
あっ、でも年寄りでなくても我が儘な人いますよね・・・・・